キヤノン「EOS R8」のレビュー第二弾を公開。今回はISO感度ごとのノイズや、ノイズリダクションの効果についてチェックしています。
EOS R8のレビュー一覧
- キヤノン EOS R8 徹底レビュー Vol.8 JPEG 編
- キヤノン EOS R8 徹底レビュー Vol.7 メニュー・カスタマイズ 編
- キヤノン EOS R8 徹底レビュー Vol.6 解像性能 編
- キヤノン EOS R8 徹底レビュー Vol.5 AF編
- キヤノン EOS R8 徹底レビュー Vol.4 ドライブ・連写編
- キヤノン EOS R8 徹底レビュー Vol.3 ダイナミックレンジ編
- キヤノン EOS R8 徹底レビュー Vol.2 ISO感度編
- キヤノン EOS R8 徹底レビュー Vol.1 外観・操作編
- キヤノン EOS R8 Hands-on 外観と起動時間やシャッター音の確認
Index
EOS R8のISO感度設定
EOS R8は常用ISO感度として「100」から「102400」までを利用可能。さらに拡張ISO感度として「50」「204800」を利用可能です。拡張ISOは実質的に「100/102400」で撮影した画像を減感・増感しているだけであり、白飛びやノイズが発生しやすい点に注意が必要です。手動でISO感度を設定できるほか、ISO AUTOを使ったり、自動的に調整するISO感度の範囲を設定することが可能。
オートの低速限界
ISO AUTO時の低速限界設定に対応。
絞り優先モードなどで、自動調整されるシャッタースピードが設定値を下回りそうになると、自動的にISO感度が上昇する仕組み。特に光環境が不安定な環境で絞りを固定しつつ、最低限のシャッタースピードは維持したい場合に有効です。ただし、Fvモードでは動作しません。手動設定時は1/4000秒から1段ごとに1秒まで設定可能。
自動設定時は装着しているレンズの焦点距離(低速限界=1/焦点距離 秒)に応じて変化し、低速側と高速側に1段刻みで3段分の調整が可能。
ISO感度ごとのノイズ
ノイズの影響がほとんどない、完璧と感じる画質はISO 800まで。ISO 1600からカラーノイズの影響が徐々に出始めます。それでもISO 6400までは細部までコントラストの高い状態を維持。ISO 12800になると、カラーノイズ補正時に細部のコントラストが乱れる可能性あり。さらにISO 25600でシャドウのノイズが浮きはじめ、ISO 51200/102400でノイズの影響が甚大。
- 理想:ISO ~800
- 許容範囲:ISO ~12800
- やむを得ず使用:ISO ~25600
- 極力回避:ISO 51200 / 102400
ノイズリダクション
EOS R8 出力のJPEG Lで、ピクチャースタイルは初期設定の「スタンダード」を使用。光環境は上のテストと同じ。
ISO 6400
ISO 6400の段階ではノイズの影響が少なく、どのNR設定値でもディテールの低下は僅か。ただし、フラットな領域で発生したノイズは処理にムラがあるように見えます。個人的にはオフか弱設定で少しざらついた描写が好み。
濃淡のある描写でもノイズリダクションによる画質差は少なめ。ただし、強設定の場合は本当に淡い色あいが薄れている点に注意。
ISO 12800
ISO 12800でもディテールに大きな変化はありません。もともとコントラストが高いシャープな被写体はノイズリダクション強めで問題なさそう。ただし、フラットな領域は不自然な印象あり。
ノイズリダクションを適用した場合、淡い色あいが薄れる可能性に加え、点像がノイズ除去時に巻き込まれる可能性あり。
ISO 25600
ノイズリダクションでディテールをまずまず良好に再現していますが、エッジが滲んでいるようにも見えます。一方、ノイズリダクションオフでもカラーノイズは補正され、粒状感のある自然な描写。ただ、フラットな領域はノイズオフで少し目障りな場合もあるので弱設定が丁度良さそうに見えます。
コントラストの高い部位は依然として良好ながら、薄めの描写や点像はさらに悪化しています。
ISO 51200
強めの補正を適用すると、繊細なディテールが潰れがち。コントラストが高い部位も周辺のノイズリダクションに引っ張られて低コントラストに。一方でノイズ補正がオフに場合でもカラーノイズが高コントラスト部の足を引っ張っている感あり。バランスが良いのは弱設定かなと。
まとめ
競合他社の裏面照射型 2400万画素センサーと比べると僅かに見劣りするものの、DP CMOSセンサーとしては良好な高ISO感度性能を実現。ISO 12800くらいまでは実用的で快適な画質を維持しており、多少の画質低下を許容するのであればISO 25600くらいまでは使えるのじゃないかなと。
JPEGのノイズリダクションは初期設定でやや強め。ISO 6400くらいまでは初期設定でも問題ないと感じますが、ディテールが潰れたり、低コントラストな描写が曖昧に。効果が弱くともカラーノイズは補正しているので、弱設定で粒状感を残すのも一つの手。オフの場合は超高ISOでシャドウのコントラストが低下しやすいため、個人的には弱設定がおススメです。
参考情報
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