このページではパナソニック製マイクロフォーサーズ用交換レンズ「LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH.」中景解像力のテスト結果を掲載しています。
レンズのおさらい
2014年に登場。フルサイズ換算で「30mm」と珍しい画角と「開放F1.7」の明るさを備えた金属鏡筒の広角単焦点レンズ。
初値が5万円超とやや高めだったものの、現在の新品相場は4万円前後。買い方次第で3万円近くまで安くなっています(ショッピングモールなどのポイント還元やキャッシュレス決済の消費者還元事業など)。
金属製鏡筒・絞りリング・金属製フードと、安くて小ぶりながらしっかりとしたレンズの作り。同じLEICA DGブランドの「LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4 ASPH.」と比べると遥かに良好。
LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH. | |||||
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7群9枚のレンズ構成でうち3枚は非球面レンズを使用。
レンズ外装にナノサーフェスコーティングの表示はありませんが、仕様表でコーティングが施されていると確認できます。
インナーフォーカス方式を採用しているので「LUMIX G 20mm/F1.7 II ASPH.」のようなフォーカス速度の遅さはありません。
最短撮影距離は「0.2m」、最大撮影倍率は「0.1倍(35mm換算で0.2倍)」となっており、マイクロフォーサーズとしては平凡な接写性能となっています。とは言え、小さな被写体のクローズアップ以外で困ることは無いはず。
品番 | H-X015 |
---|---|
レンズ構成 | 7群9枚(非球面レンズ3枚) |
ナノサーフェスコーティング | ○ |
マウント | マイクロフォーサーズマウント/金属マウント |
画角 | 72° |
焦点距離 | f=15(35mm判換算:30mm) |
最小絞り値 | F16 |
開放絞り | F1.7 |
絞り形式 | 7枚羽根 円形虹彩絞り |
撮影可能範囲 | 0.2m?∞(撮像面から) |
最大撮影倍率 | 0.1倍(35mm判換算:0.2倍) |
フィルター径 | φ46mm |
最大径×長さ | φ57.5mm×約36mm※ |
質量 | 約115g |
撮影環境
撮影機材
- OM-D E-M1X
- Leofoto LS-365C
- Leofoto G4
- Adobe Lightroom CC
(RAWファイルを初期設定のままクロップして現像) - Adobe Photoshop CC
(クロップ現像したJPEGを結合時に使用)
通常撮影結果
メモ
- 中央
・絞り開放から非常に良好だが軸上色収差の影響が僅かに見られる。
・F2.8まで絞ると大きく改善し、マイクロコントラストが明らかに向上する。
・F4~F5.6でピークに達し、F8まで絞ると回折の影響で僅かに低下。
・F11も実用的な画質だが、F16は出来れば避けたい。 - 周辺部
・中央と同じく絞り開放から非常に良好。
・F2.8まで絞ると明らかに改善する。
・中央と同じくピークはF4~F5.6。
・F8~F11も実用的な画質。
・F16はやはり避けたいところ。 - 四隅
・中央や周辺と比べると開放の描写が甘く、周辺減光の影響もある。
・F2まで絞ると減光の影響が小さくなるものの、まだ甘さが残る。
・F2.8で絞ると大きく改善。
・F4でピークに達する。小さな広角レンズとしては立派な解像性能。
・F5.6で僅かに低下するものの、F8?F11まで実用的な画質。
・F16のみ回折の影響が強く注意したいところ。
ハイレゾショット
メモ
- 中央と四隅はハイレゾショットによる恩恵があるものの、四隅は絞ってもあまり改善しない。
- 全体的なピークはF4~F5.6だが、中央と周辺に限って言えばF8も十分良好。
雑感
絞り開放の四隅が若干甘く感じるものの、「小型軽量な広角F1.7レンズ」で想像していた性能よりずっと良好で立派な性能。
四隅までしっかりと写したいのであればF2.8絞ると良い感じ。ISO感度やシャッタースピードが許すのであればF4~F5.6を使いたいところ。
四隅はレンズプロファイル込みのRAW現像でも絞り開放付近で周辺減光の影響が見られます。ダイナミックレンジの狭いフォーサーズセンサーの特性を考えると、やはり1段は絞って減光を改善しておきたい。もしくは低感度を利用し、出来るだけ増感分のノイズを抑えたいところ。
全体的に良好な解像性能と言えますが、ハイレゾショットによる80MP RAWを十分に活かせるほどのパフォーマンスではありません。1600?2000万画素の通常撮影で十分と言えるでしょう。
LEICA DG SUMMILUX 15mm/F1.7 ASPH. | |||||
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