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LUMIX S 28-200mm F4-7.1 Macro O.I.S. レンズレビューVol.3 解像チャート編

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 Macro O.I.S.」のレビューを第三弾を公開。50mm以降の絞り開放がやや低コントラストになるものの、少し絞ればズーム全域で良好な解像性能が得られるようです。

LUMIX S 28-200mm F4-7.1 Macro O.I.S.のレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:LUMIX S5II
  • 交換レンズ:LUMIX S 28-200mm F4-7.1 Macro O.I.S.
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
    ・格納されたレンズプロファイルオフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

28mm

中央は絞り開放からシャープですが、周辺や隅はF5.6-8まで絞らないとソフトな画質。広角域の焦点距離は、像倍率を一定にするため解像チャートへ近寄る必要があります。広角レンズの接写時は周辺や隅の解像性能が低下する傾向があり、このレンズに限ったことではありません。あくまでも参考程度の数値とお考え下さい。遠景でのテストでは良好な結果が得られています。また、近距離でもF8まで絞ると良好。

テスト結果

数値確認

中央 周辺
F4 3493 2149 1538
F5.6 4058 3038 1788
F8.0 3321 3216 3003
F11 3610 3194 3074
F16 3531 2832 2740
F22 2768 2426 2164
F32 2117 1871 1666

35mm

28mmと同じく中央は絞り開放から非常にシャープ。周辺や隅は28mmと同じく開放付近がソフトな画質。満足のいく結果を得るにはF8くらいまで絞る必要があります。

テスト結果

数値確認

中央 周辺
F4.5 3233 1787 1561
F5.6 3880 2711 1880
F8.0 3796 2610 2216
F11 3655 3184 2610
F16 3672 2610 2400
F22 2841 2449 2295
F32 2296 1784 1768

50mm

一般的な高倍率ズームであればピークの結果が得られる領域ですが、驚いたことに本レンズは絞り開放の中央がソフトな結果。絞れば全体的に改善するので、シャープでコントラストが高い結果を得たい場合は最低でも1~2段は絞るのがおススメです。これはおそらく残存する球面収差が影響していると思われます。

テスト結果

数値確認

中央 周辺
F4.9 2643 2240 1938
F5.6 2756 2293 2150
F8.0 3260 3173 2677
F11 3535 3221 2502
F16 3493 2640 2474
F22 2810 2400 2194
F32 2126 2084 1867

70mm

50mmと同じく、絞った際の結果は悪くないものの、絞り開放は全体的に少しソフト。必要十分なシャープネスに、適度なコントラスト低下を伴っているように見えます。

テスト結果

数値確認

中央 周辺
F5.5 2566 1886 1769
F5.6 2566 1989 1583
F8.0 3676 2610 2421
F11 3676 2945 2422
F16 3112 2751 2422
F22 2788 2659 2550
F32 2345 2036 1928

100mm

70mmと同じ傾向が続きます。

テスト結果

数値確認

中央 周辺
F5.9 2815 2218 1657
F8.0 3940 2711 2176
F11 3523 2751 2763
F16 3120 2716 2547
F22 2454 2827 2373
F32 2373 2114 2145

135mm

100mmと比べると絞った際のピーク値が低下。悪くない結果ですが、F11くらいまで十分に絞る必要があります。

テスト結果

数値確認

中央 周辺
F6.2 2701 1989 1665
F8.0 3194 2348 2223
F11 3537 3257 2706
F16 3084 2487 2658
F22 2827 2707 2447
F32 1920 2058 2086

200mm

ピークの性能は135mmと同じで、望遠端における画質低下はありません。均質性も良好。

テスト結果

数値確認

中央 周辺
F7.1 2425 2157 2117
F8.0 3103 2913 2110
F11 3593 2940 2707
F16 3167 2778 2626
F22 2728 2533 2425
F32 2180 1893 1854

96MP ハイレゾモード(三脚・ブレ補正なし)

広角端付近は絞り開放から非常にシャープな中央解像ですが、50mm以降は少し絞ったほうが良好な結果を得ることができます。50mm以降の中央はハイレゾモードを最大限に活かせる性能ではないものの、かなり良好な結果を期待できます。周辺や隅も1~2段絞るとまずまず良好。

まとめ

50mm以降で絞り開放が少し低コントラストである、という点を理解して使えば悪くない高倍率ズームだと思います。これは接写時のみならず、遠景でも同じ傾向がみられます。解像性能を重視する場合は少なくともF8まで絞るのがおススメ。絞りさえすれば、200mmでも十分にシャープでコントラストの高い結果を得ることができます。絞り開放が適度に低コントラストですが、残存する球面収差により後ボケが非常に滑らかで柔らかい描写。ここ最近の高倍率ズームレンズとしては珍しい傾向であり、騒がしい後ボケが嫌いな人には一押し。賛否両論あるかと思いますが、個人的には絶妙なさじ加減という印象。詳しくはボケ編で紹介したいと思います。解像性能に話を戻すと、必要十分な性能。4500万画素のような高解像センサーを最大限に活かすレンズではありませんが、それでも絞れば広い範囲で満足のいく結果が得られるはず。注意点として、接写性能の高い広角域は周辺や隅の性能が急降下。被写体を中央以外に配置する場合、少し絞ったほうが良いかもしれません。

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