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OMDS「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8」レンズレビュー 諸収差編

OMDS「M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8」のレビュー第五弾を公開。今回はいつものテスト環境でレンズの収差についてチェックしています。

まえがき

2014年に登場したマイクロフォーサーズ用の明るい標準単焦点レンズ。売り出し価格が3万円超で、このクラスとしては少し高めながら比較的人気のあるレンズ。非球面レンズを含む7群9枚の光学設計で周辺部まで収差の少ない画質と、ステッピングモーター駆動のAFで動画撮影にも適した静かで滑らかなAFを実現しています。

概要
レンズの仕様
マウント MFT 最短撮影距離 0.25m
フォーマット 4/3 最大撮影倍率 0.12倍
焦点距離 25mm フィルター径 46mm
レンズ構成 7群9枚 手ぶれ補正 -
開放絞り F1.8 テレコン -
最小絞り F22 コーティング ZEROc
絞り羽根 7枚
サイズ・重量など
サイズ Ø57.8mm x 42mm 防塵防滴 -
重量 137g AF STM
その他
付属品
レンズフード・キャップ・デコリング・説明書・保証書

価格のチェック

売り出し価格は3万円超。同クラスで比較的安い「LUMIX G 25mm/F1.7 ASPH.」や、少し高価ながら開放F値が小さく防塵防滴の「LEICA DG SUMMILUX 25mm / F1.4 II ASPH.」、さらに似たような価格で購入できる「30mm F1.4 DC DN」に囲まれて激しい競争の中にあるのは間違いない。最終兵器として「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」も控えています。

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そんな中でこのレンズをこの価格で買う価値があるのか?それを今からじっくりと見ていきたいと思います。

像面湾曲

像面湾曲とは?

ピント面が分かりやすいように加工しています。

中央から四隅かけて、ピントが合う撮影距離が異なることを指しています。例えば、1mの撮影距離において、中央にピントが合っていたとしてもフレームの端では1mの前後に移動している場合に像面湾曲の影響が考えられます。

最近のレンズで目立つ像面湾曲を残したレンズは少ないと思いますが、近距離では収差が残存している場合もあります。ただし、近距離でフラットな被写体を撮影する機会は少ないと思われ、像面湾曲が残っていたとしても心配する必要はありません。

無限遠でも影響が見られる場合は注意が必要です。風景など、パンフォーカスを狙いたい場合に、意図せずピンボケが発生してしまう可能性あり。この収差は改善する方法が無いため、F値を大きくして被写界深度を広げるしか手段がありません。

参考:Wikipedia 像面湾曲

実写で確認

撮影距離が短い場合は周辺部に向かってピントの山が少し近側へズレているように見える。遠景解像テストの結果を考慮すると実写で大きな問題とならない可能性があるものの、近距離の解像力テストは撮影方法によって良くない結果が出る場合あり。

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレーム四隅に現れる色ずれです。絞り値による改善効果が小さいため、この問題を解決するにはカメラボディでのソフトウェア補正が必要となります。ボディ側の補正機能で比較的簡単に修正できます。

参考:Wikipedia 色収差

実写で確認

絞り開放から良好に補正されている。絞り値全域で特にこれと言った問題は見当たらない。格納されたプロファイル補正を抜いて特に色収差に関する問題は見当たらない。

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれを指しています。手前側で主にパープルフリンジとして、奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差です。簡単な後処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えて欲しいところですが、大口径レンズでは完璧に補正できていないことが多いです。

参考:Wikipedia 色収差

実写で確認

絞り開放ではやや目立つ量の軸上色収差が残っている。高コントラストなシーンでは前景におけるマゼンダの色ずれと、背景におけるグリーンの色ずれが発生する可能性あり。これは絞りにより改善するものの。F2.0~F2.8でも残存する可能性が高い。しっかり抑えたいのであればF4まで絞る必要があるかもしれない。

球面収差

前後のボケ質を見比べると描写に僅かな違いを感じるものの、このテストでは良好に補正されているように見える。撮影距離によるのかもしれない。やはり非球面レンズのムラがいくらか目に付く。

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに「歪む」収差です。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすい。主に魚眼効果と似た形状の「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれています。

参考:Wikipedia 歪曲収差

実写で確認

元は極僅かな糸巻き型歪曲で、JPEG出力の段階で過補正気味な樽型歪曲として処理される。このレンズの歪曲収差はレビューサイトによって糸巻き型だったり、樽型と言われているのはこのためか。もしくは撮影距離によって歪曲収差が変化するのかもしれない。

コマ収差

コマ収差とは?

コマ収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないことを指しています。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日などが影響を受ける場合があります。後処理が出来ないため、光学的に補正する必要がある収差。絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞り開放のコマ収差補正が重要となります(絞るとシャッタースピードかISO感度に影響があるため)。

参考:Wikipedia コマ収差

実写で確認

完璧な補正状態と言えず、絞り開放付近ではいくらかコマ収差が残存している。画質に致命的な影響を与えるほどではないものの、点光源が多い夜景などでは少し気になる場合あり。ただし、ラージフォーマットで多いガウスタイプの50mmレンズと比べると遥かにマシな補正状態であるのは確か。これを改善するにはF2.8くらいまで絞りたい。

今回のおさらい

このレンズの諸収差で最も注意したいのは軸上色収差。一度目立つ収差が発生すると後処理が難しく、無理に処理すると画質に影響が出てしまう。幸いにも実写で軸上色収差が目立つシーンは限られており、絞り開放にて色収差が問題と感じるケースはほとんと無い。

歪曲収差は基本的に自動補正されるので特に大きな問題は無し。仮に自動補正が適用されないにしても光学的な歪曲収差は極僅かに抑えられている。マイクロフォーサーズ用レンズは歪曲収差を自動補正に依存するモデルが多い中で珍しい存在。(標準単は光学的に補正しやすいのかもしれませんが)

コマ収差はいくらか残存しているものの、夜景や星景などF1.8で点光源をメインに撮影する時以外は目立たないはず。基本的にF2.8以上に絞った場合は問題なし。
全体的に見て、癖が少なく扱いやすいレンズ。それが「平凡」と感じることもあるでしょうが、「キットレンズに追加する初めての交換レンズ」としてはおススメできる特性なのかなと。

購入早見表

作例

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