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OM SYSTEM ED 90mm F3.5 Macro IS PROレンズレビュー Vol.3 遠景解像編

OMデジタル「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO」のレビュー第三弾を公開。今回は恒例の撮影地点からレンズの遠景解像性能をチェックしています。

90mm F3.5 Macro IS PROのレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2023年2月27日:快晴・無風・陽炎の影響あり
  • カメラ:OM SYSTEM OM-1
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
  • 露出:ISO 200 絞り優先AE
  • RAW現像:
    ・Adobe Camera RAW
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズ補正 オフ
    ・レンズ補正 固定

テスト結果

絞り開放から、中央から隅まで画質差が目立たない一貫性のある性能です。大口径のPROレンズと比べると細部の切れ味は見劣りしますが、絞り値による画質の変動が少なく、被写界深度の調整に利用しやすい。F11までほぼ同じパフォーマンスで、F16-F22で回折の影響による低下が見られます。

中央

F3.5から良好な結果が得られますが、大口径レンズと比べると細部が若干ソフトでコントラストが低い。陽炎の影響を考慮して、他のスポットでも確認してみましたが、同程度の結果が得られています。絞りによる大幅な改善は見られず、回折の影響があるまで安定感のある結果を得ることが可能。

周辺

中央と似たような結果。絞り開放から良好な結果となり、絞りによる改善はほとんどありません。F8まで絞ると僅かに改善しているようにも見えますが、シャッタースピードやISO感度を犠牲にするほどでもないのかなと思います。

四隅

フレーム隅でも画質の極端な低下は見られませんが、細部がややソフト。絞ると僅かに改善し、画質のピークはF5.6-F8あたり。マクロ撮影でフレーム隅の画質を気にする必要はないと思いますが、風景撮影などで絞れる環境であればF5.6-F8まで絞ったほうが良い結果が得られます。と言っても、細部を拡大して違いが僅かにわかる程度であり、F3.5で撮影した写真を心配するほどではありません。

まとめ

マクロレンズらしい特性を持つ解像性能です。際立ったシャープネスではありませんが、フレーム隅まで一貫性があります。風景シーンで使えないこともないですが、90mm(35mm判換算 180mm)の単焦点レンズで遠景を撮影する機会は限られているのかなと。

遠景撮影において90mmの単焦点レンズを選ぶ必然性はなく、個人的には40-150mm F2.8 PROや12-100mm F4 IS PROで十分と感じました。単焦点であれば「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」を同程度まで絞ったほうが性能は良好(開放はややソフトです)。

とは言え、マクロ撮影や近距離スナップの合間に風景撮影をするには十分な性能を備えています。あえて90mmの焦点距離縛りで風景を撮ってみるのも面白いかもしれません。ただ、遠景でおススメするのであれば、個人的にはズームレンズを選ぶと思います。

購入早見表

M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO
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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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