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NEEWER 35mm F1.7 レンズレビュー Vol.1 外観・操作性編

NEEWER「35mm F1.7」のレビュー第一弾を公開。今回はレンズの外観や操作性、MFの使いやすさなどを確認しています。

NEEWER 35mm F1.7のレビュー一覧

まえがき

おことわり

今回はNEEWERから製品提供を受けた個体をレビューしています。レビューにあたり、評価の指示や金銭の授受は一切ありません。無意識にかかるバイアスは否定できませんが、基本的には従来通りのテスト方法でチェックしています。

ストロボや雲台、三脚などの安価な撮影機材でよく見かける「NEEWER(本社は中国 深セン)」が手掛けるAPS-Cミラーレス用の交換レンズ。どちらかと言えば周辺機材を取り扱っているイメージが強く、交換レンズも取り扱っているのは初めて知りました。実際、公式ウェブサイトにレンズの情報が無いくらい存在感が希薄。ひとまず、このレンズについて海外の情報を元にまとめたスペック情報が以下の通り。

概要
レンズの仕様
マウント E 最短撮影距離 0.3m
フォーマット APS-C 最大撮影倍率 0.113倍
焦点距離 35mm フィルター径 49mm
レンズ構成 5群6枚 手ぶれ補正 -
開放絞り F1.7 テレコン -
最小絞り F22 コーティング MC
絞り羽根 12枚
サイズ・重量など
サイズ φ60.5×41mm 防塵防滴 -
重量 176g AF MF限定
その他 完全マニュアルレンズ
付属品
キャップ・ポーチ

5群6枚のレンズ構成について詳細は不明。ざっと使った際の特性を考慮するとダブルガウスタイプだと思いますが、あくまでも推測です。最短撮影距離や撮影倍率は平凡で、寄りやすいレンズとは言えません。絞り羽根は12枚と多く、絞っても丸みのあるボケを期待できそう。サイズや重量はこのクラスのMFレンズとしては一般的と言えるでしょう。

価格のチェック

2023年3月の段階でAmazon.jpにて9,099円。そして4月現在は在庫なしとなっています。例えば「Pergear 35mm F1.6」が8,000円、「TTArtisan 35mm f/1.4 C」が11,010円で手に入る現状を考慮すると価格的には厳しい戦いとなりそう。開放F値を抑えた光学特性がどのような結果となるのか気になるところ。

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外観・操作性

箱・付属品

外箱は段ボール感が強く、サステナビリティなのかコストダウンなのか不明。メーカー名が無記入のOEM色が強いブランドが存在することを考慮すると、まだ良好なデザインと言えるでしょう。

箱の中にはレンズ本体のほかにキャップとポーチが付属。

外観

このクラスのMFレンズに多い、総金属製の頑丈な作り。ログやピント距離、絞り値の表示はエッチングなどの加工は施されておらず、シンプルなプリントのように見えます。前述したようにレンズサイズはこのクラスで一般的。全群繰り出し式のフォーカスを採用しているので、近側にピントを合わせる際は内筒が前方へ繰り出します。

前玉・後玉

49mm径の円形フィルターに対応。フッ素コーティング非対応、レンズフード付属なしのため、前玉の保護を考慮してプロテクトフィルターを装着しておくのがおススメ。安価なレンズのため、使い潰す勢いでフィルター無しという考え方もあり。

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金属製のレンズマウントは3本のビスで固定。当然ながら電子接点はありません。カメラへの装着はやや硬めで、所定の位置まで装着するのに少し力が必要でした。

フォーカスリング

金属製のフォーカスリングを搭載。最短撮影距離「0.3m」から無限遠「∞」までのストロークは180度を超えるくらい。近距離側のストロークが非常に長く、接写でも正確なMFが可能。その一方で素早く操作するにはストロークが長すぎると感じました。滑らかに回転するものの、メカニカルなフォーカスリングとしてはトルクが弱く、遠側の操作で少しざらつきを感じるのは残念。

絞りリング

レンズマウント付近に無段階で動作する絞りリングを搭載。F1.7からF2、F2.8、F4まで小刻みに調整可能。以降はF5.6、F11、F16が省略されるくらいストロークが短いので微調整は難しい。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・0.5倍(0.33m)・無限遠で撮影した結果が以下の通り。

スライドショーには JavaScript が必要です。

レンズ繰り出し式らしく、ピント移動に伴う画角の変化が発生します。それほど目立たないので動画撮影に使えないこともない。ただ、上のサンプルを見ると分かるように、接写時は曇り空にも関わらず中央にフレアが発生しています。

精度

フォーカスリングのストロークが長いので微調整しやすく、MFの精度を高めることが出来ます。

まとめ

光学性能はひとまず置いておき、レンズの作りだけで言えば「厳しい」と言わざるを得ません。もしも安いながらも心地よい品質や操作性を求めているのであれば、銘匠光学「TTArtisan 35mm f/1.4 C」がおススメ。NEEWERよりも滑らかな操作性とクリック付きの絞りリングで快適に操作できます。決してNEEWERが酷い作りと言うわけではないですが、TTArtisanのコスパが抜群。7ArtisansやPERGEARなど他のレンズメーカーと比べると、「同程度」か「少し悪い」くらいの評価。

光学性能はどうか?
いつものテストはまだですが、ざっと使った限りではダブルガウスっぽい傾向。絞り開放は全体的に緩めで、絞ると中央から隅にかけて徐々に改善。コマ収差か非点収差の影響がしつこく残るので、風景撮影などパンフォーカスで撮影する場合はF8まで絞ることをおススメします。

購入早見表

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