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オリンパスPEN E-PL9をこれから買う人のための徹底レビュー

ミラーレス”の中でも長く人気が続いている「オリンパス・PEN」シリーズの最新モデル「PEN E-PL9」のレビューを掲載しています。

更新情報

  • 2018-06-17:暫定的にページを公開しました。レビューのまとめは後日追記します。
    追記:「ノイズリダクション」を加筆しました。
    追記2:「他カメラ比較」を加筆しました。
    追記3:「まとめ」を追加しました。

PEN E-PL9ってどんなカメラ?

E-PL9の特徴

  • 他社と比べてカジュアルなデザインのカメラボディ
  • 従来モデルと比べて操作が簡略され使いやすくなっている
  • 最新の画像処理エンジンTruePic VIIIを使用した画質
  • そのままSNSへ投稿したくなる個性的なフィルターが充実
  • APモードを利用してオリンパスならではの特殊撮影を堪能できる

ミラーレス一眼カメラの中でも人気が高く、息の長いシリーズのカメラですね。

初代PEN E-P1は2009年に登場したオリンパス初のマイクロフォーサーズシステムカメラ。PEN E-PL9はデジタルPENシリーズで16台目となる2018年最新モデル

角ばってややダサい「一眼カメラ」のイメージを払拭するかの如く曲線的でオシャレなデザイン。そして主張しすぎないカメラサイズで日常生活に溶け込む携帯性が特徴です。

正直に言うとデジタルカメラの「スペック的なパフォーマンス」はボチボチ、しかし写真を撮りたくなる操作性と機能性で気軽にカメラライフを楽しめる1台と言えるでしょう。

PEN E-PL9 ボディ
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PEN E-PL9 14-42mm EZレンズキット
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PEN E-PL9 ダブルズームキット
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レビュー:外観編

パッケージ

PENらしいデザインのパッケージです。今回手に入れたのはブラックですがパッケージのプリントはホワイトで統一されている模様。

箱の中身は以下の通り

  • カメラボディ
  • 充電器
  • バッテリー
  • ストラップ
  • 説明書
  • 保証書

後述しますがE-PL9はUSB充電に対応していません。バッテリーの充電には充電器が必須ですので箱から出しておきましょう。

ついでに言うと、E-PL8までの独自形状のUSB端子では無く、一般的なマイクロB端子となっています。このため、独自形状USBのオリンパスリモートケーブルに非対応となりました。花火の撮影などでバルブ撮影を考えているなら気を付けたいポイント。

ボディ外観

程よく小さいカメラサイズ

  • 重量:約380g(付属充電池およびメモリーカード含む)
  • 寸法:117.1mm(W) × 68.0mm(H) × 39.0mm(D)
  • ベトナム製

オリンパスのミラーレス一眼としては比較的コンパクトなカメラボディ。同じマイクロフォーサーズのパナソニック「LUMIX GF」「LUMIX GM」と比べるとやや大きい。

個人的には許容範囲内ですが、PEN mini E-PM2を知っている人からすると「ちょっと大きいじゃないか」と感じるかも。

プラスチックパーツで軽量化

ボディは全体的にプラスチックパーツで構成されています。マグネシウム合金ボディのカメラと比べるとトッププレート・ボトムプレートの質感・剛性が少し物足りないと感じるかもしれません。

しかし、カメラをグリップした際の剛性は十分。キヤノン EOS Kissなどのように”グリップした際にカメラが軋む感覚”はありません。

カラーリングなど

カメラの表面は合成革や光沢のある仕上がりで安っぽさは無し。

質感は前モデル「E-PL8」と似ており、E-PL7以前の角ばった外装と比べてかなりオシャレなデザイン。

今回はレンズとのバランスを考慮してブラックを選択しましたが、ホワイトやブラウンなど淡いパステル調な配色がグッド。正直に言うとホワイト買っておけばよかった…。

AP2端子は無し

アクセサリシューはE-PL8まで存在した「AP2端子」が省略されています。

対応する外付け電子ビューファインダーやマクロライトを装着することが出来ません。背面のレイアウトがスッキリした反面、拡張性は低下しているので注意が必要です。

ハンズオン

手に取ってみると、やはりLUMIX GFやGMと比べてボディサイズが少し大きめ。

ボディサイズは人によって好みが分れると思いますが、個人的にはこのくらいのサイズ感でOK。

正直に言うと、装着するレンズによるところが大きいと思うのです。

グリップ

外観のデザインは先代「PEN E-PL8」と似ていますが、グリップが大きくなり握りやすくなっています。小型ミラーレスにしては手にしっくりくるカメラ。

カメラ背面にはサムレスト(親指を置く場所)があるため、前後からしっかりとグリップすることが可能。グリップ性はより小さなボディのLUMIX GM・GFと比べてハッキリ良好と言えるものです。

と言ってもF2.8ズームや大口径単焦点を装着するとバランスは良くありません。ボディジャケットを装着するとグリップ性が改善しやや持ちやすくなります。

モニタ

上方向に約90度、下方向に約180度展開可能。視野角は広くモニタをナナメにしても特に見づらく感じません。

セルフィー時は下方向へ展開する必要があるため、下部にアクセサリーを装着していると干渉する可能性が大。自撮り棒が使い辛いのはさりげなく痛いポイント。

気になるポイントはモニタ背面のつくり。

オシャレな外装に反して、モニタの裏側はいかにもメカっぽい仕上がり。さらにモニタとボディの間にはフレキ(電子回路)が伸びていることが分かり、うっかり何かに引っ掛けてしまうと故障の原因となりそう。

従来通りと言えばそうなのですが、もうちょっと何とかならなかったのか?この辺は可動範囲が狭くてもLUMIX GFのデザインが好み。

カメラ底面・バッテリー

SDカードとバッテリーはカメラ底面からアクセス可能です。USB充電に対応していないため、バッテリーを充電するために開閉する頻度は多い。

純正ボディジャケットを装着するといちいちジャケットを外さないとアクセスできない点は非常に残念。

ボタンなど操作性

ボタン配置の変化はほぼありませんが、E-PL8と比べて大きく操作性が変わっているポイント。

カスタマイズ可能なボタンは「Fn」と「REC」ボタンのみ(E-PL8はさらに「拡大」「→」「↓」を変更可能)。

さらに割り当てることが出来る機能が省略されており、使いやすかった「Home」「マイセット」など多くの機能が無くなっています。E-PL9で登録可能な機能は以下の通り…

  • AEL/AFL
  • REC
  • プレビュー
  • ワンタッチWB
  • AFターゲット設定
  • MF切替
  • 露出補正
  • デジタルテレコン
  • 拡大
  • ピーキング
  • タッチパネルロック

気軽にオートモードで撮影するなら特に気にならない操作性ですが、細かいカメラ設定をこまめに調整する人は不便と感じるかも。

さらに注意点があったり。

RECボタンの「録画開始」を別の機能に変更すると動画モードでも録画開始が出来なくなります。そう、設定したカスタムボタンは静止画撮影モードのみならず、動画撮影モードにも設定が反映されるのでREC機能が使えないのです。

つまり動画撮影も使いたいのであれば、RECボタンはRECとなるため自ずとカスタムボタンは一つになってしまうと言う仕様。これはちょっといただけない。

撮影状態では「ゴミ箱ボタン」が完全に役目を失っているのでココをカスタムボタンになぜ割り当てなかったのか不思議でしょうがない。

競合メーカーで言うと「EOS Kiss M」はキヤノンらしくない豊富なカスタマイズ性を備え、「LUMIX GF10」はタッチFn+Q.menuによりコンパクトボディとは思えないファンクション数を誇っています。

それらを考えるとE-PL9は操作性をシンプルにし過ぎた感が否めない。

ボディジャケット

ボディジャケットはE-PL7・E-PL8から共通の「CS-45B」を使用します。合成革と思いきや本革らしい。

価格は純正の本革ジャケットとしてはリーズナブルで良心的な価格設定。私はAmazon にて3,900円程度でゲットしました。

ジャケットの装着は三脚ネジ穴で固定では無く、ストラップ金具へジャケット側のヒモを巻きつける方式。

購入当初は「これでしっかり固定できるのか?」と思っていたものの、心配ご無用、純正ジャケットらしくピッタリとズレなく装着できました。

前述したとおり、SDカードやバッテリーの充電でジャケットを外す必要がある点でマイナス。

外付け光学ファインダー

AP2端子が無くなり電子ファインダーを装着できないため、光学ビューファインダーVF-1 を導入。

残念ながら手持ちの「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」ではケラレが強く常用には向きませんでした。

他のマイクロフォーサーズ機と比較

一眼レフライクなボディよりは明らかに小さく、マイクロフォーサーズ最小とも言えるLUMIX GM1Sよりはやや大きいです。

F2.8ズームレンズやF1.2単焦点レンズにはボディサイズが小さすぎるため、F1.8単焦点レンズと相性が良好です。

レビュー:メニュー編

メニュー一覧

オリンパスの最新画像処理エンジン「TruePic VIII」が搭載されており、メニューシステムは全体的にE-M1 Mark II・E-M10 Mark IIIと似ています。

E-PL8など従来モデルのようにマイセット登録やそれに類似するユーザーカスタム設定を呼び出す機能はありません

設定メニューの「ライブコンポジット」「ライブタイム」はAPモードには反映されないので注意。Mモードでシャッタースピードを60秒以上にダイヤルを回転させて出現する「LIVE BULB」「LIVE TIME」「LIVE COMP」用の設定項目です。

測光モード毎の露出調整は可能なのに、シャッター速度下限の設定は出来ません。絞り値とシャッタースピードの同時調整が必要な場合はMモードを使う必要があります。

APモード

従来までメニュー画面の奥深くにあったり、使い方がイマイチ分からなかった特殊撮影機能を一まとめにしたモードです。

撮影時のカメラ設定は非常に限定的ですが、気軽にオリンパスの特殊な撮影方法を体験してみたいのであればおススメ機能。E-PL9の目玉と言えるでしょう。

APモードの内容は以下の通り

  • ライブコンポジット:調整不可(AP用)
  • ライブタイム:1/2/4 min(AP用)
  • 多重露光:調整不可 2枚
  • HDR:1/2
  • 静音撮影:調整不可
  • パノラマ:STD/FULL
  • デジタルシフト
  • AEブラケット:3F/5F
  • フォーカスブラケット:移動量 小/大

ライブコンポジットやライブタイムは前述したようにMモードで使用できる機能とは別枠です。メニュー画面で調整した数値は反映されず、ほぼ自動で露出が決定されます。

静音撮影(=電子シャッター)がAPモードに格納され、通常の撮影モードでは選ぶことが出来なくなりました。また、APモードの静音撮影は露出の調整をシャッタースピードでは無く絞りで行う傾向があり「晴天下で大口径レンズ使う場合に静音シャッターで対応」することが難しいです(明るい場合は小絞りで調整されるため)。これは従来通りドライブモードで良かったのでは?と思うポイント。電子シャッターはアテにならないため、1/4000秒までのメカシャッターを使うことになります。

コントロールパネル

従来通り、「ライブコントロールパネル」と「スーパーコンパネ」の両方を使用可能です。初期設定はライブコントロールパネルとなっており、メニュー画面の「Control表示」からモード毎に調整が可能です。

ちなみに初期設定でも「A/S/P/M」モードでは「機能呼び出しボタン」を押すことでスーパーコンパネを使用可能。

レビュー:画質編

ISO感度ノイズ

最新の画像処理エンジン「TruePic VIII」の恩恵もあってかJPEG画質はなかなか良好。従来機の「ノイズリダクションで過度にベタっとした描写」が緩和しています。

個人的にはノイズリダクション「標準」でISO3200まで許容範囲内の画質。ISO 6400以上はディテールが乱れる領域が広がるため非常用かなと。

従来のマイクロフォーサーズらしく、ハイライト優先(白飛び防止)のためシャドーは比較的大きく持ち上げられています。暗部はノイズが出やすいため、気持ち明るく撮影して後から減光すると画質が良くなるかも。

色再現はとても良好で、ディテールの損失を気にしなければISO6400までは問題無し。ISO12800でカラーノイズの影響を僅かに感じ、ISO25600でもおおらかな心で見ると実用範囲の発色。

作例

  • 仕上がり設定:Natural
  • ホワイトバラス:カスタムWB
  • レンズ:M.ZUIKO 45mm F1.2 PRO
  • F値:5.6
  • ISO:200?25600
  • シャッタースピード:適正露出に合わせて変化
  • ノイズリダクション:標準

参考:ハイライト部とシャドー部の比較

ご覧のようにシャドー側ほどディテールの損失が大きい。シャドーの諧調を重視するのであれば白飛びを犠牲にしてでも気持ち明るめに撮るべき。

ノイズリダクション

正直に言うと、個人的に「オフ」でも全然OKな画質。ノイズリダクションを適用するとコントラストが弱い領域のディテールが消え始めるので被写体によって「オフ?標準」までを使い分けたいところ。

仕上がり設定からノイズリダクションを調整できるパナソニック LUMIXと違い、いちいちメニュー画面から適用量を変更する必要があるのは面倒くさいポイント。スーパーコンパネに専用枠が欲しいところです。

ISO3200

ISO6400

仕上がり設定・Artフィルター

仕上がり設定

従来機から特に大きな仕様変化はありません。

ただし、E-PL8など「画像処理エンジン TruePic VII」搭載モデルと比べてシャープネスや彩度が控えめです。人によっては従来機の発色が良かったと感じるかも。

Artフィルター(デジタルフィルター)

オリンパスのミラーレスにはパナソニックと同様、とても多彩なデジタルフィルターを備えています。オリンパスは他社と異なり、通常の仕上がり設定とデジタルフィルター(Artフィルター)が同軸上の機能として気軽に選択できるので使いやすいですね。

従来通りの仕上がり設定とアートフィルターに「ブリーチバイパス」「ネオノスタルジー」が加わっています。

  • ブリーチバイパス(銀のこし):彩度が低くコントラストが強い引き締まった描写の仕上がり。
  • ネオノスタルジー:彩度高めでコントラストが強く、少しマゼンダ被りのある仕上がり。

レビュー:他カメラ比較編

EOS Kiss M

EOS Kiss Mのレビューはコチラ

長所

「シンプルで使いやすい」と言う意味ではPEN E-PL9よりも優れたカメラ。

特に初心者でもわかりやすい撮影メニューや撮影画面を持ち、多機能で直感的なタッチパネルシステムを導入していることがポイント。これはオリンパスのPENシリーズもぜひ見習ってほしい。

従来のKissシリーズと比べてカスタマイズ性が向上しており、初心者からアマチュアまで楽しめる一台と言えるでしょう。

ボディサイズはE-PL9と比べて僅かに大きいですが、センサーサイズが大きく画質の基本的なパフォーマンスは上手。また、「像面位相差AF(デュアルピクセルCMOS AF)」を採用しているので近距離の動く被写体への追従性は遥かに良好。

短所

EOS M用のレンズがとても少なく、特にボケを楽しみたい場合の選択肢がかなり少ないです。比較的安いレンズが揃っているものの、性能も価格もバリエーション豊かなマイクロフォーサーズと比べると辛い。

参考:一眼カメラ用レンズのデータベース

基本的なパフォーマンスはとても良好ですが、レンズラインナップの少なさやカメラ機能に「遊び心」が足りない感じがします。「写真を撮るぞ!」と言うシーンではモチベーションがイマイチ上がりきらない場合が多く、子供の運動会や旅行・行楽の記録写真として使うのに向いています。

FUJIFILM X-E3

PEN E-PL9の価格的にライバルは「FUJIFILM X-A5」や「FUJIFILM X-T100」だと思いますが、使ったことが無いので上位機種の「X-E3」を例に挙げました。

X-E3のレビューはコチラ

長所

クラシカルなデザインで質感はとても良好です。おそらくこのタイプのカメラデザインとしてはトップクラスの秀逸さ。見た目でカメラを選ぶのであれば間違いなくおススメ。

センサーは20万クラスのカメラにも搭載されているX-Trans CMOS IIIを積み、画像処理エンジンも同じくX-Processor PROを実装。上品なノイズリダクションでISO3200は完全に実用的な画質。(X-T100やX-A5はセンサー・エンジンともに異なりますが、画質は負けず劣らずなかなか良好とのこと)

E-PL9ほどデジタルフィルターの種類はありませんが、「フィルムシュミレーション」と言うフィルムライクで豊富な仕上がり設定を持っています。シャープネスや発色の傾向はオリンパスと大きく異なるので気になる人は事前に作例をチェックしておくべき。

短所

マイクロフォーサーズと比べてレンズのフォーカス駆動がモッサリしている場合があります(主に大口径単焦点レンズ)。「像面位相差AF」を実装しているものの、レンズの駆動速度が追い付かない場合も多かったり。

レンズラインナップは充実しているものの、やや高価なモデルが多く、特に広角ズームや望遠ズームはマイクロフォーサーズと比べて大きな出費となる可能性が高いです。

LUMIX GF10

これは使ったこと無いのですが、似たようなサイズの「LUMIX GM1S」や最新ハイエンドLUMIX「LUMIX G9 PRO」の使用経験から

長所

E-PL9よりもコンパクトであるにも関わらず、多機能な4K動画や柔軟性のあるオートフォーカス、キヤノン並に高機能なタッチパネルシステムなどパフォーマンスは非常に高い1台です。

さらに、E-PL9と同じく面白いデジタルフィルターが揃っています。前述したように仕上がり設定からノイズリダクションを調整できるのも地味に嬉しいポイント。

キヤノンの使いやすさ・撮りやすさとオリンパスのアソビ心を兼ね備えた出来るやつ。

短所

特にありませんが、比較して短いバッテリーライフとマイクロSDカードを用意する必要がある点は注意すべきでしょう。

レビュー:実写編

アートフィルター「ポップカラーII」を使用。

コントラストと彩度が程よく強く、曇天や小雨のコンディションと相性が良い感じ。ポップカラーIと比べて、彩度が「きつく感じる一歩手前」に留まっており常用できるレベル。

RAW現像で追い込みをかけない場合は基本コレを使ってます。

オートフォーカスは「コントラスト検出方式」のため「像面位相差検出方式」と比べるとやや遅め。

特に近距離を前後に動く被写体の場合はピントが抜けると復帰するまでかなり時間がかかります。特にピント移動距離が長いマクロ領域はマニュアルフォーカスを使った方が良いかもしれません。

APモードのライブタイムでパチリ。

従来のライブタイムはMモードでいちいちシャッタースピードをカチカチ操作して呼び出す必要があり不便でした。しかし、APモードなら呼出ボタンで簡単にライブタイムへ移行できるため便利ですね。

細かい設定を出来ないのは残念ですが、気軽に楽しめると言う意味では「よくぞこのモードを実装した」と賞賛できるでしょう。やはり上位機種にも欲しいモードですねえ。

新アートフィルター「ネオノスタルジー」は人物撮影で使いやすいかもしれません。

コントラストが強くシャドーをストンと落とすので瞳のハイライトが強調されます。

ポップカラーIIを使用した後にLightroomで少し調整しています。

新しいアートフィルター「ブリーチバイパスII」を使用。

ブリーチバイパスIは癖が強いので、個人的にはIIがおススメ。ペンタックスの銀のこしに似ている。

ポップカラーIIを使用。シャドーはストンと落ちるので余分な情報を自動的に削いでくれています。被写体が暗い場合は別のフィルターを使用した方が良いでしょう。

まとめ

E-PL9のポイント

  • Good:オシャレで比較的コンパクトなカメラ
  • Good:APモードで特殊撮影を簡単に操作できる
  • Good:ISO3200まで良好な画質
  • Good:最高感度まで実用的な色再現
  • Good:豊富なArtフィルター
  • Note:プラスチック製
  • Note:AP2端子が無い
  • Note:マイセット・カスタム設定登録無し
  • Bad:USB充電非対応
  • Bad:モニタ裏面の造り
  • Bad:カスタマイズ性が足りない
  • Bad:静音撮影機能がAPモード限定
  • Bad:コントラストAFで近距離の動体に弱い

「決め手」は見た目とAPモード

冒頭でも述べたように、「スペックはボチボチだがアソビ心のあるカメラ」。

見た目で惚れ込んでしまったのであればそのまま買っちゃってOK。「オシャレなカメラで気持ちよく写真を撮る」モチベーションって大事だと思うのです。その勢いでアートフィルターで色々と表現を変えてみたり、APモードを色々といじって楽しめるはず。

そこから生まれてくる素敵な写真もきっとあるはず。

ただし、近距離で子供や小動物を撮る機会が多い場合はやや不向き。

「Bad」として挙げたポイントからも分かるように、上昇志向な初心者やカメラ操作になれた玄人には物足りない機種となるかもしれません。APモードを駆使することで「オリンパスとはなんぞや?」が見えてくるかもしれませんが、そこから一歩踏み込んだ使い方が出来ない感じ。

とは言え、単焦点レンズと組み合わせてオートモードでお気軽ポケットカメラとして使うのも面白いですよ。RAW現像せず、積極的にカメラ出力のJPEGを楽しみたいカメラです。

E-PL9は高いか、安いか

2018年6月の段階で前モデル「PEN E-PL8」が4万円まで値下がりしているため、6万円のE-PL9は「少し高い」。またライバルモデルの「LUMIX GF9」や「GF10」も比較的安く手に入れることが出来ます。

個人的な意見としては4.5?5.5万円くらいまで下がれば買い時だと思うのです。

おススメレンズ

あわせて検討したいカメラ

  • Olympus PEN E-PL8…AP2端子による拡張性やカスタマイズ性はE-PL9よりも上手。画質と操作性にこだわらなければコチラもおススメ。
  • Panasonic LUMIX GF10…前述したようにおススメの1台。バッテリーとマイクロSDに注意。
  • Panasonic LUMIX GF9…GF10の前モデルですが、比較的安価でそこまで性能差も無いためおススメ。
  • Panasonic LUMIX GX7 Mark II…E-PL9とそこまでサイズ・価格差が無く、比較的高機能なミドルクラスのカメラ。
  • Canon EOS Kiss M…「像面位相差AF搭載+使いやすさ」で子供の撮影に最適。
  • Canon EOS M100…Kiss Mほどでは無いものの、パフォーマンスを維持してリーズナブルな価格設定。

PEN E-PL9 購入早見表

PEN E-PL9 ボディ
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