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キヤノン RF28mm F2.8 STM レンズレビュー Vol.3 遠景解像 編

キヤノン「RF28mm F2.8 STM」のレビュー第三弾を公開。今回は恒例の撮影地点からレンズの遠景解像性能をチェックしています。

RF28mm F2.8 STMのレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2023.7.11 曇り 微風
  • カメラ:EOS R5
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
  • 露出:絞り優先AE 電子先幕シャッター ISO 100
  • RAW:
    ・Adobe Lightroom Classic CC 現像
    ・シャープネスオフ
    ・レンズ補正オフ
    ・ノイズ補正オフ

テスト結果

フレーム隅に像面湾曲と思われる画質の低下が見られるものの、広い範囲はF2.8からシャープな結果を得ることができます。F4まで絞るとコントラストが僅かに改善してピークに到達。フレーム隅もF5.6まで絞れば満足のいく結果を得ることが可能。回折の影響が僅かにあるもののF11まで同程度の結果が得られ、F16以降で回折の影響が強くなる。全体的に小型軽量で低価格な広角レンズとしては良好な性能。

中央

F2.8からほぼピークですが、F4まで絞るとコントラストが少し改善します。それ以降に大きな変化なし。

周辺

基本的に中央と同程度の結果が得られます。絞りによる変化も同傾向。

四隅

中央や周辺と比べるとF2.8~F4がややソフト。これはコマ収差の影響もありますが、像面湾曲の影響も含まれています(後述)。F5.6まで絞ると諸収差が収束してシャープな結果へと改善。F8でピークに到達します。

像面湾曲

像面湾曲とは?

ピント面が分かりやすいように加工しています。

中央から四隅かけて、ピントが合う撮影距離が異なることを指しています。例えば、1mの撮影距離において、中央にピントが合っていたとしてもフレームの端では1mの前後に移動している場合に像面湾曲の可能性あり。

最近のレンズで目立つ像面湾曲を残したレンズは少ないものの、近距離では収差が増大して目立つ場合があります。と言っても、近距離でフラット平面の被写体を撮影する機会は少ないと思われ、像面湾曲が残っていたとしても心配する必要はありません。

ただし、無限遠でも影響がある場合は注意が必要。風景など、パンフォーカスを狙いたい場合に、意図せずピンボケが発生してしまう可能性あり。この収差は改善する方法が無いため、F値を大きくして被写界深度を広げるしか問題の回避手段がありません。

参考:Wikipedia 像面湾曲

実写で確認

中央とフレーム隅でピントを合わせた結果(F2.8)をそれぞれクロップして見比べてみた作例が以下の通り。

ご覧のように、フレーム隅にピントを合わせると隅のみF2.8からシャープな結果を得ることができます。ただし、広い範囲の中央エリアはピントが外れたソフトな結果となってしまいます。パンフォーカスを得たい場合はF5.6-8までしっかりと絞り、ピント合わせの際に中央付近を利用するのがおススメ。

まとめ

フレームの端や隅で像面湾曲の影響が見られるものの、それ以外はF2.8から全体的にシャープな結果を得ることができます。小型軽量で手ごろな価格のパンケーキレンズとしては優れた結果。似たようなコンセプトのニコン「NIKKOR Z 26mm f/2.8」と比べて周辺部の性能が優れている一方、隅は像面湾曲の影響でやや弱め。フレーム隅でピントを合わせてF2.8の遠景撮影は避けたほうが良いでしょう。

遠景でF2.8を使うなら少しトリミングが必要ですが、F5.6くらいまで絞るとフレーム隅まで良好な結果を得ることが可能。2400万画素のEOS R8やR6 IIのみならず、4500万画素のEOS R5でも快適。これは予想外の結果でした。

購入早見表

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