VILTROX AF 50mm F2 レンズレビューVol.5 ボケ編

「VILTROX AF 50mm F2」のレビュー第五弾ボケ編を公開。柔らかい描写ではないものの、癖が少なく、撮影距離による変動が少ない、使い勝手の良いボケ質となっています。

製品提供について

このレビューは映像嵐株式会社より無償提供された製品を使用しています。
金銭の授受やレビュー内容の指示は一切ないことを最初に明言しておきます。購入した製品ではないことに対する無意識のバイアスは否定できませんが、できるだけ客観的な評価を心がけています。

簡易的なまとめ

全体的に使い勝手の良いボケが得られるレンズ。3万円の50mm F2としては非常に良好。欠点と感じるほど悪目立ちするシーンはほとんどなく、様々な環境でF2の絞り開放を快適に使うことができます。シグマ「50mm F2 DG DN」の接写時ほど柔らかいボケ味ではないものの、描写の変化が少なく安定したボケが持ち味。

特に撮影距離が長い場合に滑らかな描写を維持。比較的大きな被写体を長めの距離で撮影する場合にコストパフォーマンスが高い。フルサイズのボケを気軽に体験するレンズとしてはおススメしやすい一本。

This lens provides overall good usability and blur. It is very good for a 50mm F2 lens costing 30,000 yen. There are almost no scenes where the lens stands out as being particularly bad. Although the blur is not as soft as that of the Sigma 50mm F2 DG DN when shooting close-ups, this lens is characterized by stable blur with little change in description.

It maintains smooth rendering even at longer shooting distances. It offers excellent cost performance when shooting relatively large subjects at longer distances. As a lens for casually experiencing full-frame bokeh, this is a highly recommended option.

VILTROX AF 50mm F2のレビュー一覧

球面収差

F2.0

完璧とは言えないものの、極端な残存収差はありません。撮影距離によってはボケの縁取りが気になる可能性あり。

F2.8

前後ボケ

綺麗なボケ・騒がしいボケとは？

ボケの評価は主観的となりがちですが、個人的には「滲むように柔らかくボケる」描写が綺麗と評価し、逆に「急にボケ始めたり、ボケの輪郭が硬い」描写は好ましくない（もしくは個性的な描写）と定義しています。ただし、感じ方は人それぞれなので、ひょっとしたら逆のほうが好ましいという人もいることでしょう。参考までに「滲むボケ」「輪郭の硬いボケ」のサンプルが以下のとおり。描写傾向の違いは主に球面収差の補正状態によるもの、前後どちらかのボケが柔らかい場合はもう片方のボケが硬くなる傾向があります。