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改善点はあるが個性的で存在感のあるレンズ|SIRUI AF 35mm F1.4 FF

Dustin Abbottが「SIRUI AF 35mm F1.4 FF」ニコンZマウント用のレビューを公開。AF・光学性能の観点で改善するべきポイントが残されているものの、個性的な描写で存在感があるレンズと評価。

Dustin Abbott:Sirui Aurora 35mm F1.4 Z Review

  • 外観:ビルドクオリティが大きく向上、35mmでは絞りロックとフードロックが追加され、GMに匹敵する機能性。85mm F1.4と似たデザインだが調整が入り、より成熟した印象。すっきりした外観になった。付属フードも改良され、ゴムリブや花形デザイン、ロック機構などシグマ的な質感。
  • 構造:フィルターは一般的でない62mm、85mm F1.4と共有できず不自然。USB-Cポートでファームウェア更新が可能で、耐候シールは11か所、前玉にはフッ素コーティングが採用される。鏡筒はアルミ製で黒のサテン処理が施され、全体として洗練された構造。
  • 携帯性:サイズは直径7.6cm、長さ10.5cmで、重量503gと競合より軽量だが、Nikkor 35mm F1.4(415g・8.9cm)よりは重く長い。旅行用途で軽量性に優れるとは言い難い。
  • 操作性:クリック/クリックレス切替が可能な絞りリングを備え、アイリスロックも搭載。AF/MFスイッチとファンクションボタンがあり機能的。
  • AF:STM駆動で精度は良好だが速度は遅めで、点から点へ動く様子が目視できる。動体追従は弱く、信頼性は高くない。最短撮影距離は35cmと長く、最大0.14倍と競合より劣る。ソニーGMは25cmで0.26倍と大きく優れる。
  • MF:抵抗感は良好で遅延も少ないが、動作時にごく小さなクリック音がする。フォーカスアシストは各マウントで対応。フォーカスブリージングは顕著だが極端ではない。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能:開放F1.4で中心は非常に良好、中間も良いが四隅はやや弱い。F2.8でコントラストが強まるものの、四隅は中央に完全一致しない。色収差が目立ち、風景では影響が見える。シャープネスはNIKKOR F1.4より上だが、Sigma 35mm F1.4 ARTほどではない。
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:13枚羽根により滑らかな玉ボケを形成。絞った際は円形ではないが、全体的なボケ描写は競合より美しく、立体感も高い。猫目効果はあるが、少し絞れば丸さが保たれる。描写性を重視するなら非常に魅力的。
  • 軸上色収差:ピント前後に軽い収差があるが、ひどいレベルではない。
  • 倍率色収差:フレーム端近くで横収差が見られる。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:歪みは良好に抑えられている。
  • 周辺減光:周辺減光は強く、ZマウントではEマウントより約1段強くなる傾向がある。補正には大きな調整量が必要。
  • コマ収差:記載なし。
  • 逆光耐性:フレアは強く、状況によって破壊的になり得るため、太陽をわずかに遮る構図が推奨される。
  • 光条:記載なし。
  • 作例集:作例多数。
  • 総評:Aurora 85mmより洗練された構造と描写。シャープネスや収差補正はトップではないが、独自の描写性とボケが魅力で、個性あるレンズとして存在感が強い。主な弱点はAFであり、将来的にはリニア/VCM化が望まれる。価格帯では競合が限られるが、Viltrox Pro 35mm F1.4が最大の脅威になり得る。万人向けではなく、熱心な支持を得るタイプのレンズ。
  • 競合について:Siruiの色はニュートラルではなく少し青みがあり、Sony GMの方が好ましい色と感じられる。マウントごとに競合状況は異なり、Zマウントでは価格差が小さいニコン純正品が強敵となる。EマウントではSamyangが価格帯で競合し、LマウントではSigma 35mm F1.4 ARTが主なライバル。
  • 備考:SiruiがLマウントアライアンスに加入したため、Aurora 35mmは4マウント展開となる。Lマウントでは純正的サポートが期待でき、一定の成功が見込まれる。

SIRUI AF 85mm F1.4 FF」に続く、SIRUIのフルサイズミラーレス用AFレンズ。
490gと軽量で、フィルター径は62mmとコンパクト。海外ではシグマよりも安価に入手できるのでコストパフォーマンスが高く、携帯性の良好な選択肢となっています。国内ではシグマ「35mm F1.4 DG DN」が同程度の価格で入手可能のため悩ましいところ。ただし、SIRUIはAmazonなどのセール時に安く入手できる可能性あり。

Dustin Abbottのレビューによると、色収差や逆光耐性の観点から完璧とは言えないものの、コストパフォーマンスの高いレンズのようです。作例を見ると、指摘しているような色収差が目立つ場合があるので、状況によっては少し絞ったほうが良いかもしれません。倍率色収差の影響も強い場合はカメラ側のレンズ補正が必要となりそう。

SIRUI AF 35mm F1.4 FF 最新情報まとめ

SIRUI AF 35mm F1.4 FF
SIRUI
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レンズの仕様

発売日 2025.9.26
初値
レンズマウント E/L/X/Z
対応センサー フルサイズ
焦点距離 35mm
レンズ構成 11群16枚
開放絞り F1.4
最小絞り F16
絞り羽根 13枚
最短撮影距離 0.35m
最大撮影倍率 0.14倍
フィルター径 62mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング 不明
サイズ φ76.0×102.9mm
E-mount
重量 490g
E-mount
防塵防滴 対応
AF STM
絞りリング クリック/デクリック
その他のコントロール Fnボタン

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