2021年11月18日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。ライブビューを縦位置表示に移行する際、ジャイロセンサーのみならず、アイセンサーを活用して横位置・縦位置をカメラが判断する機能のようです。
概要
- 【公開番号】特開2021-180437(P2021-180437A)
- 【公開日】2021年11月18日
- 【出願日】2020年5月15日
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】ユーザーが電子ビューファインダーを覗いて撮影を行う場合において好適な制御を行うことのできる、操作性に優れた撮像装置を提供する。
- 【0002】
従来、ユーザーの顔の位置を検出し、検出された顔の位置に基づいて様々な機能を実行する撮像装置が知られている。例えば、特許文献1では、インカメラで撮影した顔画像から顔要素の位置情報を検出し、顔画像の上下方向を判断し、顔画像の上下方向に応じて表示部における画像情報の表示方向を制御する携帯端末装置が提案されている。- 【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、電子ビューファインダーを備えたカメラにおいて、ユーザーが電子ビューファインダーを覗いて撮影を行う場合に、顔画像を取得することができず、顔画像の上下方向を判断できない。- 【0005】
そのため、ユーザーがカメラを構える向きや、カメラに対するユーザーの顔の向きが変更された場合に、表示部において、画像情報が、ユーザーが所望する方向と異なる表示方向で表示されてしまい、操作性が低下してしまう。さらに、方向を指示する音声入力に応じた制御などの他の制御も好適に行えず、ユーザーの意図した方向と異なる方向の制御が行われるなど、操作性が悪い。- 【0006】
そこで本発明は、ユーザーが電子ビューファインダーを覗いて撮影を行う場合において好適な制御を行うことのできる、操作性に優れた撮像装置を提供することを目的とする。- 【0007】
本発明の撮像装置は、撮像された画像を表示する電子ビューファインダーと、前記撮像装置の姿勢を検知する検知手段と、前記電子ビューファインダーを見るユーザーの目の情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された情報に基づいて、前記撮像装置に対する前記ユーザーの顔の向きを判断する判断手段と、前記検知手段の検知結果と、前記判断手段の判断結果とに基づいて、前記撮像装置の制御を変更する制御手段とを有することを特徴とする。
アイセンサーや姿勢検出部を使用してカメラの状態を判断し、状況に応じてライブビューの表示を切り替えるシステムのようですね。既にニコンや富士フイルムなどで導入されていますが、キヤノンのミラーレスカメラで実装している機種はありません。例えば瞳を検出した際に、左右どちらの瞳を選ぶ際の表示が縦位置に切り替わると便利ですねえ。(従来機の場合は上下の方向で選択する必要あり)
富士フイルムは縦位置に切り替わるとライブビューも縦表示に切り替わるので便利です。ただし、斜め下などにカメラを向けると、意図せずに縦位置と切り替わる場合もあり、イラっとする場合もあるのです。
このような誤検出を予防するため、キヤノンの特許出願ではアイセンサーも活用する模様。EOS R5やR6のアイセンサーでも大丈夫なのか、それともEOS R3のような検出システムが必要となるのかは不明。黒目と白目のバランス、まつ毛の位置などを利用するようです。
実際のこの技術が実用化されるのか不明ですが、縦位置グリップ一体型のEOS R3が登場しているので需要はあるかもしれませんね。
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