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VILTROX Teleconverter TC 2.0 レンズレビュー

このページでは「VILTROX Teleconverter TC 2.0」のレビューを掲載しています。

レンズの評価

ポイント 評価 コメント
価格 買い方次第で安い
サイズ 純正よりわずかに大きい
重量 純正と同程度
AF性能 テスト中
解像性能 純正より良好
色収差 純正と同程度
逆光耐性 純正より良好
満足度 コスパ良好の社外製テレコン

評価:

ポイント

潜在的なリスクはあるがコスパ良好の社外製テレコン

少なくとも、2026年現在のα7 V・FE100Macroのファームウェアであれば、きちんと動作する社外製テレコンバージョンレンズです。結論に挙げたリスクを考慮しつつ、メリットを享受できるのであれば検討する価値のある製品。

失敗が許されず、AFが重要となるシーンであれば純正品を選ぶと思います。例えば高価な超望遠レンズと組み合わせてスポーツ・野鳥の撮影など。光学性能も中央に関しては同等なので、VILTROXを選ぶ必然性は高くありません。

しかし、個人的にはマクロレンズで撮影倍率の拡大やワーキングディスタンスの拡張として利用する場合が多く、多少の動作不良やミスショットは許容範囲内。「VILTROXでも良いかな」という印象。

将来的にシグマやタムロンのレンズに対応すると、純正品とは異なる楽しみ方ができる製品となりそうです。

At least with the firmware for the α7 V and FE 100 Macro as of 2026, this third-party teleconversion lens works properly. It’s a product worth considering if you can weigh the risks and still reap the benefits.
In situations where there’s no room for error and autofocus is critical—such as when shooting sports or wild birds with an expensive super-telephoto lens—I would opt for the genuine Sony product. Since the optical performance is comparable in the center, there isn’t a strong necessity to choose VILTROX.
However, personally, I often use it with macro lenses to increase magnification or extend the working distance, so minor operational glitches or missed shots are within an acceptable range. My impression is, “VILTROX might be fine.”
If it becomes compatible with Sigma or Tamron lenses in the future, it looks like it could become a product that offers a different kind of enjoyment compared to genuine Sony products.

まえがき

ミラーレスシステムでは珍しい社外製の2倍テレコンバージョンレンズ。ソニーE・ニコンZに対応し、それぞれカメラメーカー純正レンズとVILTROX自社製品に対応。

国内での販売価格はソニー純正品と比べて数万円安く、純正品としての互換性より価格を重視する場合には面白い選択肢となりそうです。光学性能も悪くないという話を散見するので、場合によっては純正品よりも優先度の高いテレコンとなるかもしれません。

主な仕様

レンズマウント E / Z
対応センサー フルサイズ
焦点距離 装着レンズ×2.0
レンズ構成 5群9枚
絞り 装着レンズ+2EV
最大撮影倍率 装着レンズの2倍
サイズ Φ66.3x29mm E
重量 約225g E

対応レンズ

ソニーE・ニコンZ、それぞれカメラメーカー製のレンズに対応するほか、VILTROX製135mmに正式対応。ファームウェアアップデートで対応した製品もあるため、アダプター側のファームウェアは要確認。正式に対応していないシグマ製レンズも動くみたいですがF値などが正確に表示されない模様。

ソニーE

ニコンZ

価格のチェック

国内販売で5万円前後、中国からの個人輸入で4万円前後。カメラメーカー純正品と比べて数万円安いですが、驚くほどの価格差ではありません。互換性、価格差・性能差などを考慮し、自身の使い方に合ったテレコンを購入したいところ。

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参考:ソニー・ニコン純正テレコン
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レンズレビュー

外観・操作性

箱・付属品

Air・EVOシリーズと同じく、白を基調としたデザイン。テレコンの図とロゴがプリントされています。開封するには封印テープを剥がす必要がありますが、粘着質が残るので剝がさずにカッターで切るのがおすすめです。

本体のほか、レンズケースが付属します。

外観

外装は金属製のしっかりとした質感。意匠は最小限で、VILTROXを主張するのはロゴくらいしかありません。塗装は白色で、純正のオフホワイトと比べると「白」に近い白です。

ソニーとの比較

純正品と比べると、鏡筒の長さがわずかに長い。前述したように外装の塗装はオフホワイトではなくホワイト。

レンズケースはソニーとかなり似ていますが、理にかなったデザインです。

前玉・後玉

純正と同じく、鏡筒から突出しています。装着できるレンズは限られており、非対応レンズに装着を試みると干渉してレンズを傷つける可能性あり。

前玉は純正品よりも口径が少し大きく見えます。周囲は保護用のゴムリングを装着。内部にはファームウェアアップデート用のUSB-Cポートを備えています。

後部は4本のネジで固定された金属マウントを備え、周囲は防塵防滴用のシール。

装着例

FE 100mm F2.8 GM Macro OSSとα7R Vを組み合わせたところ、純正品との差異はほとんどありません。装着時のがたつきや遊びは無く、しっかりと固定されています。

AF・MF

現在チェック中(更新予定)

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:ILCE-7RM5
  • 交換レンズ:FE 100mm F2.8 GM Macro OSS
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

テスト結果

テスト結果は驚くべきものでした。
ソニー純正品よりも優れており、特に周辺・隅のパフォーマンスが良好。テレコン非装着時よりは画質が低下しますが、その差は目立ちません。非常に優れた状態を維持しています。

中央(VILTROX:SONY)

VILTROXとソニーに大きな差はありません。

四隅(VILTROX:SONY)

極端な差ではありませんが、VILTROXのほうが細部をより良好に描写しています。ただし、絞った時はほぼ同じ。

実写では像面湾曲の影響があるため、ピントを的確に合わせないとさらにソフトとなる可能性があります。(後述)

中央ピント合わせの隅(VILTROX:SONY)

VILTROXは中央でピントを合わせても隅まで被写界深度内です。ソニーは像面湾曲の影響で少しぼやけています。絞ると徐々に改善しますが、VILTROXに追いつくことはありません。

近距離で平面的な被写体を撮影するのであれば、VILTROXがより適した選択肢と言えるでしょう。

 

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2026.7.22 晴れ 微風
  • カメラ:ILCE-7RM5
  • 三脚:SIRUI AM324
  • 雲台:アルカスイスZ1+
  • ISO 320(ブレを防ぐために若干高め)
  • 電子シャッター使用(ブレ防止)

中央(VILTROX:SONY)

チャートテストと同じく、中央の画質差はほとんどありません。

四隅(VILTROX:SONY)

ソニーはより良好に見えますが、偏心の影響があるかもしれません。(反対側の隅はVILTROXよりもかなりソフトです。)

VILTROXは絞ると徐々に改善し、F11付近でソニーより良好な結果が得られています。

倍率色収差

倍率色収差とは?

倍率色収差とは、レンズが光の色によって異なる倍率で像を結んでしまう現象。その結果、画像の色ごとの大きさがわずかに異なり、被写体の輪郭部分に色のずれが発生。

軸上色収差がピント位置の前後で起こるのに対し、倍率色収差は主に画面周辺で目立つ。例えば、建物の輪郭や電線、木の枝などの境界部分に、赤や紫、青、緑などの色の縁取りなど。画面中央ではほとんど見えないものの、周辺へ行くほど目立ちやすくなるのが特徴。

倍率色収差は絞りを変えてもほとんど改善しないため、レンズ設計による補正が重要。一方で、軸上色収差と異なり、デジタル補正との相性が良く、多くのミラーレスカメラや現像ソフトでは自動補正容易。そのため実際の撮影では大きな問題になりにくい場合も多い。

ただし、高解像モデルで風景や建築物を撮影する際には解像感の低下につながる可能性あり。レンズレビューで「倍率色収差が良好に補正されている」と評価される場合、画面周辺でも色の縁取りが少なく、被写体の輪郭をより正確かつシャープに描写できることを意味しています。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認(VILTROX:SONY)

VILTROXの色収差が少し大きいものの、その差は僅か。後処理が簡単なので特に心配する必要はありません。

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とは、レンズが光の色ごとに異なる位置へピントを結んでしまう現象。光には赤や緑、青などさまざまな色が含まれており、レンズを通ると色によって曲がり方がわずかに異なる。そのため、ある色にピントが合っていても別の色は前後にずれ、画像に色のにじみが発生。

軸上色収差は主にピント面の前後に現れ、ピントより手前では紫色やマゼンタ色、奥側では緑色のにじみとして見えることが多い。特に開放F値の明るいレンズや望遠レンズで目立ちやすく、金属の反射部分や白い文字、逆光の被写体など高コントラストな場面で確認しやすい。

また、画面中央でも周辺でも発生するため、絞りを開けた状態では画面全体の解像感やコントラストを低下させる原因となる。一般的にはレンズを1~2段ほど絞ると大幅に改善。近年の高性能レンズでは特殊低分散ガラスなどを使用して補正されているものの、完全にゼロにすることは難しい。レンズレビューで「軸上色収差が少ない」と評価される場合は、ピント面前後の色にじみが少なく、よりシャープな描写が期待できるという意味。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認(VILTROX:SONY)

2つのレンズに大きな差はありません。

逆光耐性

逆光耐性とは

逆光耐性とは、太陽や強い照明が画面内、または画面のすぐ外にある状況で、画質をどれだけ維持できるかを示す性能。

逆光下では、レンズ内で光が反射・散乱することで「フレア」や「ゴースト」が発生。フレアは写真全体が白っぽくなってコントラストが低下する現象で、ゴーストは光源の形をした模様や色付きの像が画面内に現れる現象。

逆光耐性が高いレンズは、強い光源が画面内にあってもコントラストや色の再現性を維持しやすく、フレアやゴーストの発生も少ない。近年のレンズでは特殊コーティングの採用により大幅改善。

ただし、逆光耐性が優れていても完全にフレアやゴーストをなくすことは難しい。特に超広角レンズやズームレンズでは光学設計上の制約から発生しやすい場合があります。

レンズレビューで「逆光耐性が優秀」と評価される場合、太陽を画面に入れた撮影でも画質の低下が少なく、安定した描写が期待できることを意味しています。

中央(VILTROX:SONY)

いずれもフレア・ゴーストを完璧に抑えられていません。しかし、VILTROXは比較的良好に見えます。

隅(VILTROX:SONY)

光源を隅に移動した場合も、ソニーよりVILTROXが少し良好。

作例と拡大

まとめ

良かったところ

ココがおすすめ

  • 純正品より良好な解像性能(特に近距離)
  • 純正品と同等に近い収差補正
  • 純正品よりも低価格
  • 今のところきちんと動作するAF

純正よりも低価格ながら、より良好な解像性能を発揮するテレコンバージョンレンズです。特に100mmマクロレンズとの組み合わせで、近距離時に純正品との差が大きくなりました。周辺や隅まで良好な解像性能を発揮し、マスターレンズの画質低下を良く抑えています。

少なくともテスト環境(α7R V・α7 V・FE100mm GM)での組み合わせでAFや絞り、手振れ補正はうまく動作しているように見えます。

潜在的なリスク(後述)はありますが、価格を抑えて2倍テレコンを使ってみたい人にとって興味深い選択肢であることに違いありません。

気を付けるところ

ココに注意

  • おそらくライセンス品ではない
  • カメラ側の仕様変更によってファームウェアアップデートが必要となる可能性あり
  • 購入先によっては初期不良の対応に手間がかかる
  • リセール時の相場

最も注意すべきは、これがシグマやタムロンのようにEマウントのライセンス下で開発された製品ではないこと。(追記ライセンスではない模様

VILTROX製品はシグマやタムロンでは見られない動作不良に遭遇することがあります。今のところ、本製品でそのような場面に遭遇していませんが、潜在的なリスクがある点を留意する必要があります。

幸いにも、VILTROXは動作改善ファームウェアを小まめに配信。調子が悪いと感じたらチェックすることをお勧めします。
(PCでアップデートする場合、日本公式ではなく英語版公式をチェック。)

AliExpressなどで安く入手することができますが、初期不良時は対応のハードルが非常に高くなります。国内代理店経由で購入が無難ですが、やや高め。純正品との価格差が小さくなるため、VILTROXを選ぶ動機が減るかもしれません。

結論

少なくとも、2026年現在のα7 V・FE100Macroのファームウェアであれば、きちんと動作する社外製テレコンバージョンレンズです(フラッシュ同調は未確認)。前述したリスクを考慮しつつ、メリットを享受できるのであれば検討する価値のある製品。

失敗が許されず、AFが重要となるシーンであれば純正品を選ぶと思います。例えば高価な超望遠レンズと組み合わせてスポーツ・野鳥の撮影など。光学性能も中央に関しては同等なので、VILTROXを選ぶ必然性は高くありません。

しかし、個人的にはマクロレンズで撮影倍率の拡大やワーキングディスタンスの拡張として利用する場合が多く、多少の動作不良やミスショットは許容範囲内。「VILTROXでも良いかな」という印象。

将来的にシグマやタムロンのレンズに対応すると、純正品とは異なる楽しみ方ができる製品となりそうです。

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購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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