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ニコン「Z 9」「NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S」開発秘話

Xitekがニコン「Z 9」と「NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S」についての開発者インタビュー記事を公開。2022年に高周波フリッカーの実装を予定していたり、100-400mmはズームリングの操作性にこだわっているなど。

Xitek:尼康Z9及Z100-400mm??者??

10月28日、ニコンZシリーズのフラッグシップフルサイズミラーレスカメラ「Z 9」と望遠ズームレンズ「NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S」が正式発表され、その強力な光学性能と優れた描写力で、世界中のプロフォトグラファーやアマチュアフォトグラファーから広く注目を集めている。 先日、「Z 9」と「NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S」の開発者に、オンラインとメールを併用してインタビューを行い、製品誕生の経緯について詳しく説明してもらった。

第1部 ニコンZ 9について

Q:カメラのデザインを着脱式グリップではなく、一体型にしたのはなぜか?

A:プロが使う道具として、Z 9での撮影に失敗は許されない。使いやすさと高い信頼性を追求した結果、究極の答えがこの形だ。一体型グリップを採用することで、より快適な水平・垂直方向の操作性を実現するとともに、本体の強度や変形への耐性を高め、高い信頼性を確保している。

また、Z 9は、プロが使いやすいように、カスタマイズ可能なボタンを多数搭載している。 毎日たくさんの撮影をするプロユーザーにとって、多段階のメニューを頻繁に使用すると、何度もボタンを押さなければならず、疲労感を感じることがある。 このような場合、直接操作できるボタンが多いほど、撮影時の負担が軽減される。

Z 9は放熱性に優れているため、暑い気候の中での動画撮影や写真撮影時に、オーバーヒートして動作が停止するという問題の発生頻度を大幅に低減することができる。

Q:メカニカルシャッターを廃止したことについて、どのような考えか?

A:確かに以前は電子シャッターの性能がメカニカルシャッターに比べて劣っていたが、Z 9の積層型センサーはスキャンレートが非常に高く、メカニカルシャッターと同等の性能を発揮することができる。さらに、撮影素子としての電子シャッターは、耐久性の面で機械部品や使用回数の制限がなく、高精度なシャッター制御を維持することが可能だ。 また、音や振動がないことは、プロの道具としての信頼性の面でもメリットがある。

Q:今回、センサーの読み取り速度が大幅に向上した理由を知りたいが、開発の裏話やニコンが工夫した点などはあるか?

A:最も重要な理由は、新センサーによるデュアルワークフローだ。 カメラ自体も(開発当時は)全く新しいシステムを構築して複雑化していたので、調整も非常に難しかった。
(訳注:おそらくデュアルストリーム技術のことかなと)

Q:D6と比較して、Z 9はニコン史上最強のフォーカスか?

A:「Z 9」は、世界トップレベルの被写体検出カテゴリー数を備え、画面全体をカバーするAFオートフォーカスに対応しており、撮影時の構図自由度が「D6」よりも高いのが特徴だ。 また、「Z 9」には、3Dトラッキングや3種類のダイナミックフォーカスなど、「D6」から継承した機能が搭載されており、「D6」よりもさらに便利に使うことができる。

  • 世界初となる9種類の被写体を検出可能(人、犬、猫、鳥、車、バイク、自転車、航空機、電車)
  • 被写体の設定を変更することなく、フレーム内の異なる被写体を検出可能
  • フレーム上の小さな人や顔が横や後ろを向いていても検出対応
  • ニコンのミラーレスカメラで初の3Dトラッキング
  • 3つのダイナミックなフォーカスエリアの選択
  • フォーカスポイントを81から405に増やし、オートエリアフォーカスを実現

Q:「電源OFF時のセンサーシールド」機能は、今後の展開もあるのか?

A:将来の製品についてはお答えできないが、お客様のご意見を伺いながら計画していきたい。

Q:「Z 9」のサブモニタは、「Z 7」などと素材が異なり、エネルギー効率も高いのか?

A:素材の違いがある。 Z 7に比べて、消費電力が大幅に削減されている。

Q:現在、AFの被写体検出は9種類だが、アップデートではどのようなものが追加されるのか? 連写性能とともに改善されていくのか?

A:まだ予定はないが、お客様の声を聞きながら計画していく。

Q:動画ユーザーは、縦位置グリップを備えた一体型ボディのサイズと重量の増加が、スタビライザーを使った軽快な撮影には適さないと感じている。

A:「Z 9」は、動画を撮影するだけでなく、写真を撮影する際にも高いパフォーマンスを発揮することを目指して開発した。 プロ用カメラ設計により、写真を撮るときに縦位置で快適に撮影することができる。 確かにZ 9はミラーレスの中では少し重めだが、それでもREDやARRIなどのシネマカメラと比べると比較的軽い。さらに、一体型デザインは、慢性的なオーバーヒート問題の改善にとても効果的だ。 ファンがなくても、Z 9は23℃で8K 30Pの撮影をしても、長時間オーバーヒートすることなく撮影可能だ。

Q:Z 9はα1と似たような特性(積層型センサー、高連写、8K動画)を多く持っているが、ニコンが感じているZ 9のα1やEOS R3に対する優位性は何か?

A:Z 9には多くの利点があるが、特に以下のような特徴がある。

  • 一瞬の動きも見逃さない「リアルライブビューファインダー」を搭載
  • 世界最高水準の輝度3000cd/m2を実現した新開発のQuad-VGAパネル
  • 世界最高水準の9つの被写体を同時検出するAFオートフォーカス
  • 8K UHD/30pをミラーレスで約125分実現
  • クロップせずに長時間撮影できる4K UHD/120p
  • 約90本のFマウントNIKKORレンズと約20本のZマウントNIKKORレンズで最大120fpsの連続撮影が可能
    (※画素数や記録コマ数に制限あり)
  • デュアルカードスロットで8K UHD記録用CFexpress Type B対応
    (α1が対応するCFexpress Type Aの約2倍の高速書き込みが可能)
  • JPEG/RAW形式で20コマ/秒、1000コマ以上の連続撮影が可能
  • 垂直/水平 4軸チルトモニタ
  • 高水準の防塵防滴性能+堅牢性
  • ProRes 422 HQ記録に十分なカメラメモリ
  • カメラ内で8K 60p RAW形式の動画を撮影可能
    (2022年のファームウェアアップグレードで対応可能)

Q:Nikon Z 9は8K動画を撮影できますが、放熱対策は?

A:熱源から配送までの放熱経路を最適化し、フロントカバーとバックカバーをボトムカバーと一体化させることで、放熱効率を大幅に向上させた。 また、放熱のためにグラファイトやヒートシンク、金属板なども使用し、冷却経路を最適化している。

Q:今回のZ 9は4,000万画素以上を採用しているが、高画素と高感度のバランスが取れたフラッグシップカメラをニコンはどのように捉えているか?

A:通常は2000万画素や4000万画素クラスのセンサーを使用して高画素と高ISOのバランスを取るが、お客様がフラッグシップモデルに高画素を期待するだけでなく、高画素で8Kを実現したいと考えていることを考えると、様々な要素を総合して高画素を選択した。

Q:このカメラの発売後、将来的にD6の後継機は出ないのか?

A:今後の製品についてはお答えできないが、お客様のご意見を伺いながら企画を進める。

Q:ニコンはこの製品をフラッグシップと定義しているか? また、デジタル一眼レフ時代のフラッグシップ機「D6」と比較して、「Z 9」の決定的なブレークスルーは何か?

A:Yes、我々はZ 9をフラッグシップモデルとして位置づけている。ミラーレスのフラッグシップモデルとして、主な利点は以下の通りだ。

  • 被写体検出力とAF測距範囲が大幅に向上
  • 画像の高速取り込み
  • 写真だけでなく、動画の撮影にも適している
  • リアル・ライブ・ビューファインダー

Q:高画素センサー(現在は4,500万画素)の採用に伴い、ニコンは連写と画質のバランスにどのような工夫をしているか?

A:開発の焦点と苦労した点は、主に4,500万画素クラス、20コマ/秒の連写速度、リアルライブビューファインダー、同時撮影可能な連写枚数の実装と最適化だ。

Q:Nikon Z 9は動画撮影に最適化された製品か?動画機能はどうなっているのか?

A:「Z 9」の主な映像パラメータは以下の通りだ。

  • 室温で8K UHD/30p、4K UHD/60p、4K UHD/120pを最大約125分再生可能
  • クロップなしのフルサイズで4K UHD/120p、2.3倍クロップモードで4K/120p
  • 編集性に優れたProRes 422 HQフォーマットでの記録
  • 10bit動画の内部記録
  • 将来的には8K 60p RAW動画撮影に対応予定(ファームウェアアップデート後)
  • 24bitベースの音声記録(リニアPCM時)
  • 動画再生時の操作性の向上(コマ送りのしやすさ、ズーム表示のしやすさなど)

Q:現在の競合他社(ソニーα1、キヤノンEOS R3)のスペックや価格と比較して、ニコンはある一つの優れた点を重視しているのか、それとも総合的な性能を重視しているのか。

A:我々が「Z 9」の開発を始めた頃は、「α1」も「EOS R3」もまだ発売されていない。 その際、ニコンミラーレスのフラッグシップモデルとして何が必要かを検討し、仕様や製品コンセプトに結びつけた。

Q:現時点では、「Z 9」は高画素+高速連写のフラッグシップモデルということになっているが、ニコンは低画素+高速連写の競合モデルにも対応する製品を用意するのか?

A: 今後の製品についてはまだお答えできないが、お客様の声を聞きながら企画を進める。

Q:新しいチルトモニタのデザインは、より多くのモデルに採用されるのか?

A: 今後の製品についてはまだお答えできないが、お客様の声を聞きながら企画を進める。

Q:製品のサイズや重さ、位置関係などについて詳しく。

A:Z 9は、過酷な環境下でも一瞬たりとも見逃すことなく撮影できる、Zシリーズのフラッグシップカメラと位置づけている。対象となるユーザーは以下の通りだ。

  • 写真や動画を高画質で撮影でき、クリエイティブな表現ができるカメラを必要とするファッションやコマーシャルフォトグラファー
  • デジタル一眼レフカメラのファインダーの見え方、AFのオートフォーカス、操作性、堅牢性・信頼性などに不安を感じて、まだデジタル一眼レフカメラから移行していないプロのスポーツ・ジャーナリズムカメラマン(特にニコンのフラッグシップデジタル一眼レフカメラをお持ちの方)
  • 最小限のスタッフで高品質な4K UHD、8K UHD映像を制作したい映像クリエイター
  • フラッグシップモデルへの憧れを持ち、動く被写体を撮影する必要がある経験豊富なフォトグラファー

Q: APS-Cのフラッグシップモデルについて、Z 9と同じ技術が採用されるのか?

A: 今後の製品についてはまだお答えできないが、お客様の声を聞きながら企画を進める。

Q:ニコンZマウントの望遠レンズはまだ少ないので、Z 9には望遠レンズが拡充が必要だ。 他にも望遠レンズが続くのか?

A:レンズロードマップでお知らせしているように、より多くの望遠レンズを準備している。 望遠レンズはとても重要だ。また、今後もレンズのラインナップを増やしていく予定なので、期待して欲しい。

Q:8K 60Pはどのようにして実現するのか? 商品説明にあるデュアルワークフローで、8K 60Pを補助撮影として同時に撮影するというのは本当か?

A:デュアルワークフローとは、ライブビュー表示と「写真撮影」を同時に行うことができる技術だ。 動画撮影時には、ライブビュー表示と記録されたビデオストリームが共通となる。
Z 9の8K 60p撮影機能はまだ開発中で、将来的にはイメージセンサーやプロセッサーの性能、本体の熱設計などを組み合わせたファームウェアのアップデートで実現する予定だ。

Q:ニコンは、電子シャッターで室内撮影する際に、室内の照明でストロボが発生する問題をどのように解決しているのか?

A:写真撮影メニューのフリッカー低減を "ON "に設定することで、蛍光灯や水銀灯などの光源下での照明のちらつきによるストロボの不具合を低減することができる。光の周波数が50Hzの場合は100Hzで、光の周波数が60Hzの場合は120Hzでフリッカーサイクルが検出される。 しかし、連写時に光源のフリッカー周期が変動すると、フリッカーの影響を軽減することができない。

Q:ソニーのα9では、電子シャッター使用時のライティング撮影時でストロボの不具合が発生すると言われている。しかし、Z 9ではメカニカルシャッターを廃止した。

A:センサーの走査速度を上げることで、メカニカルシャッターと同等の電子シャッターの走査速度を実現した。 また、電子シャッターには静止画用のアンチフリッカー機能があり、周波数(50Hz/60Hz)の照明によるちらつきを解消することができる。 一部のLED照明では縞状のフリッカーが発生することがある。 これに対するソリューションを2022年に導入する予定だ。
訳注:おそらくキヤノンやソニーで実装している高周波フリッカー低減機能と思われる)

Q:Z 9はJPEG形式で30fpsの連写に対応しているが、ソニーα1はRAW/JPEGで30fpsの連写に対応している。なぜニコンはそのように設計したのか?

A:Z 9の高速連写モード(C30/C120)は、設定した速度での撮影を優先し、決定的な瞬間を撮影するのに適している。 連写速度の維持を優先するため、画質モードをJPEG形式に設定した。

とのこと。
現在は対応していない高周波フリッカーも2022年に実装予定となっているみたいですね。8K 60p RAWも含めて大型アップデートを期待したいところ。被写体認識の新しい種類への対応は今のところ無さそうですね。と言っても、既に幅広い被写体をカバーしており、どちらかと言えば検出精度の向上などがメインとなってくるかもしれません。

連写時のライブビュー表示を実現する「デュアルストリーム技術」はかなり力を入れて開発したみたいですね。テスト機を使ったレビュワーのファインダーに対する評価は概ね肯定的であり、個人的にも気になっている部分。スローシャッター時はブラックアウトすると言った話も耳にしますが、その辺りも今後の技術の改善で対応できるのか気になるところ。

詳細は不明ですが、サブモニタの消費電力が大幅に抑えられているというのも興味深い話ですねえ。モニタサイズが大きくなっているにも関わらず、省電力化している模様。

センサーシールドは他の機種にも導入して欲しいものの、Z 9のようにメカシャッターレスにならないと難しそう。せめてメカニカルシャッターのシャッター閉幕機能が欲しいところ。また、Z 9で導入したセンサー面のフッ素コーティングは魅力的(どれほど効果があるのか不明ですが)。

第2回 NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sレンズについて

Q:このレンズは、現在の大きなトレンドである小型化デザインか? 前モデルや競合製品と比べて、重量やサイズの面でどのようなメリットがあるか?

A:ニコンは、「NIKKOR Z 100-400」でクラス最軽量を実現し、移動や長時間の撮影時の負担を軽減している。 撮影時の使い勝手の良さも魅力の一つだ。前方に配置されたズームリングに対して、重心をできるだけマウント側に近づけることで、重心の移動を抑えつつ、ズームリングを下から支える際の手の負担を軽減している。

また、望遠ズームでレンズを上に向けたり下に向けたりしてズームする際に必要な回転力は、望遠方向と広角方向で大きく異なるが、本製品ではこの回転力の違いも補おうとしている。 飛行機などで上を向いて撮影する際に、この調整の良さを実感していただけると思う。 サイズについては、単に小型化するだけでなく、ファインダーを見ながら操作しやすいように、各操作リングの直径、間隔、長さの違いを丁寧に設計している。

Q:このレンズの手ぶれ補正はどうか? ニコンZレンズとしては現在最も長いレンズであり、手持ちでの撮影を容易にするため、手ぶれ補正に力を入れているのか?

A:このクラスの望遠ズームレンズは、一般的にレンズ前面の凹レンズ群の中で手ぶれを補正している。Z 100-400では、手ぶれ補正ユニットをあえてレンズの後面に配置することで、補正レンズの径を小さくするだけでなく、小型化と高い光学性能を両立させている。この小型軽量の手ぶれ補正レンズ群を採用することで、高い手ぶれ補正効果と、重心配分に優れたスムーズなグリップ感という2つの重要なメリットを実現している。

Q:400mm F2.8、600mm F4.0の発売予定日はいつか?

A:将来の製品についてはまだお答えできないが、お客様のご意見を伺いながら計画を進めていく。 FTZを使用するのであれば、既存のFマウントレンズもZシリーズのカメラに完全に対応している。

Q:ニコンの新しいシフトレンズの予定はあるか?長い間、更新されていない。

A:将来の製品についてはまだお答えできないが、お客様のご意見を伺いながら計画を進める。

Q:ニコンは、他社の100-500mm・200-600mmのような長焦点のズームレンズを作ることを検討しているのか、また、そうしない理由は何か。

A:200mm-600mmをカバーするレンズは、レンズロードマップで発表されており、現在準備中だ。 その他の将来の製品についてはまだ答えられないが、お客様の声を聞いて計画してゆく。

Q:Zマウントレンズのリリースシーケンスは、ソニーのFEと非常によく似ているが、ニコンはどのように考えているのか?

A:(レンズの発売順について)望遠レンズのご要望をいただくことがあるが、Zマウント発売時の考え方に沿って順次発売している。Fマウントの望遠レンズでFTZアダプターをお使いのお客様や、(Zシリーズの)望遠レンズの発売を待ち望んでいたお客様には、本当に長い間お待たせしてしまっている。ようやく超望遠ズームレンズ「NIKKOR Z」を発売することができた。 また、レンズロードマップに記載されている超望遠レンズも今後発売していく予定だ。

Q:100-400mmのワイド端が一眼レフの80-400mm F4.5-5.6ほど広くないことについて、ニコンはどう考えていたのか?

A:すべての使用条件を満たすレンズ仕様にするため、軽さと光学性能を優先し、最終的に100-400mmの焦点距離に決定した。

Q:ニコンは、望遠レンズの仕様設計を、重量に対してどのように考えているのか?

A:モデルごとに使用される状態は異なるが、ユーザーの様々なニーズに応えるため、仕様や重量のバランスを取った。開発・設計段階では、さまざまな撮影シーンや被写体を想定し、光学性能を維持しつつ、軽量化に加え、ユーザーの使いやすさを追求した。

Q:画質面では、本レンズは80-400mmに比べてどの程度向上しているのか、また、望遠端ではどのようにして十分かつ望ましい画質を保証しているのか。

A:光学設計の段階で、画質に重要な影響を与えるのは、色収差(軸上と倍率の両方)だ。「NIKKOR Z 100-400mm」は、初代「NIKKOR 80-400mm」に比べてスーパーEDレンズを2枚、その他のEDレンズを最大6枚搭載しており、望遠だけでなく近接撮影でも色収差を良好に補正することができる。

また、80-400mmが発売されたのは2013年で、その前年にニコンがD800を発売したばかりだ。いまだに銀塩フィルムカメラを使用しているユーザーが多数いたころである。NIKKOR Z 100-400mmは、Zマウントに特化した設計で、ZシリーズのCMOSセンサーやイメージセンサーとのマッチングを考慮してデジタル画像に最適化されており、カメラボディと一体化したシステムとして使用することで画質の向上を図ることができる。

ズーム比の大きい望遠ズームレンズでは、望遠端の画質が気になるユーザーも多いと思う。他のレンズ製品のように1群のレンズを大きく伸ばす必要がある場合、この部分の製造誤差をコントロールするのは難しいかもしれない。 NIKKOR Z 100-400mm(設計当時)は、図面上の設計値だけでなく、実際に製品の性能をユーザーに満足させるために、1群のレンズの繰り出し量をコントロールすることに特に注意を払った。さらに、従来製品よりもレンズ枚数が多いことも製造を難しくしている。組立後のテストでは、ニコン独自の新技術が数多く採用されており(詳細は公表できない)、厳しい品質管理により、どのレンズを購入しても安定した性能が保証されている。

とのこと。
ズームリングのトルクに関する話は面白いですね。飛行機の撮影シーン(仰角)などでズームしやすくなるのでしょうか?逆に俯角の撮影シーンで使い勝手が良いのか気になるところ(カーレースやスポーツ観戦などは俯角となる場合が多いはず)。また、手ぶれ補正ユニットをあえて後群に配置しているのも珍しいポイント。光学性能以外でも見所が多いレンズに仕上がっています。

個人的に注目しているのは、このクラスで珍しくステッピングモーター駆動を採用していること。競合他社は独自の超音波モーターやリニアモーターを採用する傾向があり、ステッピングモーターに固執しているのはニコンとシグマくらい。この点で、フォーカス速度や静音性でどのような違いが現れるのか注目したいと思います。

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