DReviewが「Z 8」に関する所見を公開。既存のZ 9ユーザーにとっては目新しい部分がなく、Z 7との併用で事足りると言及。高性能なカメラに間違いないので、D850やZ 7からのアップグレードには好適とも。
- Z 8は、ニコンが作ったカメラの中で最高のカメラになるかもしれない。
- しかし、ニコンがハイエンド製品を発表するのを長年見てきて、初めて「自分には必要ないのではないか」と思うようになった。
- かつてZ 7のボディを2台所有していたが、昨年、Z 9の購入資金を稼ぐために1台を売却した。残りのZ 7は、フラッグシップ機で撮影するようになったら埃をかぶってしまうのではないかと半信半疑だったが、意外とそんなことはなかった。理由は簡単で、Z 7はとても素敵なカメラだからだ。
- Z 7は純粋に小さいし、センサーは素晴らしいし、頑丈に作られている。確かに、スピードやオートフォーカス(動画も...カスタマイズも...)に関してはZ 9に追いつくことはできない。しかし、発売から5年経った今でも、悪くないと思う。
- 私が撮影するものの大半はZ 7で十分だし、それ以外のものはZ 9で十分だ。
- Z 9は大きいが、それは多くの機能を搭載しているからだ。長い重いレンズで撮影するとき、Z 9が大好きだ。一方、Z 7は小さくて目立たないが、その分機能が少ない。コンパクトな単焦点レンズや、Z 24-120mm F4との相性は抜群だ。
- Z 8は、紛れもなく、性能とサイズの組み合わせがとても魅力的である。
- 最近、家族でオリンピック半島をドライブしたとき、車内に余裕があったので、Z 9と長くて口径の大きいレンズ数本を積んだ。その旅では、Z 7では技術的に不可能と思われるような写真を撮ることができたが、その体験はむしろストレスになることが多かった。
- Z 8は、魅力的ではあっても4,000ドルを費やすことを正当化できるかどうかはわからない。
- ニコンがプレスリリースで明らかにしたように、同社はZ 8を大人気のD850の真のミラーレス後継機と見なしている。写真家として、またニコンのユーザーとして、Z 8が存在することを嬉しく思う。Z 9の完璧な相棒であり、Z 7IIからの確実なアップグレードだ。
- しかし、私のように、すでにこの2つのカメラ(Z 9とZ 7)を所有している場合は、販売するのは難しいだろう。
- Z 8が現在使っているカメラ以上のことはできない領域が2つある。Z 9や5年近く前のZ 7と基本的に同じ画質だ。
- また、ファインダーの解像度も369万ドットと全く同じである。Z 9とS1Rを並べて撮影すると、4年前のS1Rのライブビュー画像の方が、576万ドットファインダーのおかげで、明らかに精細感がある。
- Z 8やZ 9は連写時のタイムラグやブラックアウトのないライブビューでそれを補っているが、私はあまり速いアクションを撮らないし、日常の仕事では、もう少し高解像でもいいと思う。
- 個人的にZ 8に期待した機能の第1位は、より高解像度のファインダーだった。もし、それがあれば、あるいは画質やダイナミックレンジが大幅に向上していれば、魅力的なのだが残念だ。
もしあなたがD850のユーザーで、同等のミラーレスを待ち望んでいたのなら、今日は幸運な日だ。Z 8はそのカメラであり、さらにその上を行くカメラだ。Z 6やZ 7シリーズからの乗り換えなら、Z 8は本当に素晴らしいアップグレードとなるだろう。カスタマイズ性も高く、Z 9と同じような性能を発揮すれば、AFや動画の性能に圧倒されるはずだ。
Z 9と同じ画質で、ほぼすべての主要機能とエルゴノミクスに基づいた操作性を備え、より低価格で、よりコンパクトなボディで撮影できる。
とのこと。
Z 9と同じセンサー・プロセッサを搭載し、ほぼ同じパフォーマンスで撮影することができる高性能ミラーレスですね。基本性能はZ 9とほぼ同じであり、ファインダーやモニターのスペックも同等です。Z 9ユーザーからすると、2年前のZ 9から何も目新しいものを感じないカメラと思うかもしれません。他社のように高解像のファインダーやイメージセンサーを搭載しているとすみ分けができたのかもしれませんが、間違いなく「小さなZ 9」と言えるカメラに仕上がっています。
D850の真の後継モデルですが、D850と比べるとかなり高価な機種であり、それだけフラッグシップモデル寄りとなっています。これまでの「8」ナンバーを継承するのであれば「高解像センサー+高性能AF(EXPEED 7)」の組み合わせが自然な流れかだとは思いますが…。「Z 9のサブカメラとしての小型ボディ」と考えると面白い選択肢になりそう。まさに「mini Z 9」。多くの人にとってオーバースペック気味の高価な機種と感じるかもしれません。また、「Z 7のセンサー(もしくは6100万画素)にEXPEED 7を搭載」を期待していた人も多いのではないかなと。
価格は値上げ前のZ 9に近く、グリップを購入するのであればほとんど差はありません。それなら値上がり前にZ 9を購入してしまおうという人も一定数いるはず。とは言え、「Z 9が欲しいけど、どうしても携帯性や収納性を犠牲にはできない」と考えている人もいることでしょう。そのような人にZ 8は最適なカメラとなりそうです。
ちなみに私は2018年からのZ 7ユーザーだったので、(オーバースペックで)やや高いと感じつつもZ 8にアップグレードすることにしました。
Z 8 ボディ | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ビックカメラ | マップカメラ | ECカレント | eBEST |
キタムラで中古在庫を探す |
主な仕様
- イメージセンサー
・タイプ:積層型
・有効画素数:4,570万画素
・除塵ユニット:
・手振れ補正:6段
・ISO:64-25,600
・フッ素コーティング / センサーシールド - 高効率RAW対応
- アンチ高周波フリッカー
- CFexpress Type B + SD UHS-IIカードスロット
- プロセッサ:EXPEED 7
- AFシステム:
・測距点:493点
・測距輝度範囲:-7~19EV f/1.2レンズ使用時
・被写体認識:対応(飛行機モード対応)
・その他: - ドライブ性能:
・メカニカルシャッター:-
・電子シャッター:1/32000~900s
・フラッシュ同調速度:
・撮影速度:20fps(30/120fps JPEG)
・撮影枚数:高効率 1000枚以上 - ファインダー:OLED 0.5型 369万ドット 0.8倍
・リアルビューファインダー
・スターライトビュー - モニター:3.2型 4軸チルト 210万ドット
・赤色画面表示 - 動画:
・8K:~30p / RAW動画 60p
・4K:~120p
・電子IS:対応
・連続撮影時間:125分(4K 60p)・90分(8K 30p)
・N-RAW 12bit / ProRes RAW HQ / ProRes 422 HQ - インターフェース:
・USB:通信専用 / 充電給電専用
・ヘッドホン:あり
・マイク:あり
・HDMI:A
・LAN:-
・シンクロ:-
・Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n/a/ac
・Bluetooth:Ver.5.0
・その他:10ピンターミナル - バッテリー
・タイプ:EN-EL15c
・追加:パワーバッテリーパック MB-N12
・撮影可能枚数:
・充電方法:USB-C - サイズ:144×118×83mm
- 重量:910g
- 防塵防滴:対応
- ボディ材質:
・前面:マグネシウム合金
・背面/上面:Sereebo® Pシリーズ炭素繊維複合材料(CFRTP)帝人株式会社製 - ボタンイルミネーション対応
関連カメラ
関連記事
- ニコン Z 8 は仕事でも私用でも使える多用途で高性能なカメラ 2024年10月28日
- ニコン Z 8などのファームウェアアップデートは問題発生で延期している? 2024年9月17日
- ニコンは間もなくEXPEED 7 モデルを中心に新ファームウェアを公開する? 2024年7月30日
- 「EOS R5 Mark II」と「Z 8」の外観やスペックの違い 2024年7月19日
- 「Z6III」と「Z 8」の外観やスペックの違い 2024年7月8日
- ニコンが「Z 8」のファームウェアアップデートVer2.01を公開 2024年4月23日
- ニコン Z 9 Ver3.0・4.0の大部分は要望や意見を反映したもの 2024年2月28日
- Adobe Camera RAWがニコン Z 8のピクセルシフトに対応 2024年2月22日
- ニコンがZ 8用の高感度ISO性能向上のファームウェアを間もなく公開する? 2024年2月20日
- ニコンZ 8 Ver 2.00 の新機能を確認する 2024年2月9日