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キヤノンのテレコン内蔵「300mm F2.8」「400mm F2.8」「600mm F4」光学系の特許出願

2022年10月3日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。×1.4 エクステンダー内蔵式の超望遠レンズ「300mm F2.8」「400mm F2.8」「600mm F4」光学系に関する特許のようですね。

概要

  • 【公開番号】P2022142979
  • 【公開日】2022-10-03
  • 【発明の名称】光学系、レンズ装置、撮像装置
  • 【出願日】2021-03-17
  • 【出願人】
    【識別番号】000001007
    【氏名又は名称】キヤノン株式会社
  • 【課題】 主光学系に挿抜される変倍光学系を有する光学系において、全系の軽量化を図りつつ良好な光学性能を得ることである。
  • 【背景技術】
    【0002】
    撮像装置に用いられる光学系の焦点距離を変化させる方式として、光路中に変倍光学系(エクステンダ)を挿入することにより、全系の焦点距離を変化させるコンバータ方式が知られている。
  • 【0005】
    変倍光学系を内蔵する方式を採る場合、変倍光学系を含む全系の軽量化を図りつつ良好な光学性能を得るためには、変倍光学系の挿入位置を適切に選択することのみならず、主光学系を適切に構成することも重要である。特許文献1に開示された発明では、軽量化と光学性能の両立の観点で改善の余地があった。
  • 【0006】
    本発明は、主光学系に挿抜される変倍光学系を有する光学系において、全系の軽量化を図りつつ良好な光学性能を得ることである。

実施例1 ML

  • 焦点距離:389.00
  • F値:2.91
  • 半画角:3.18
  • 像高:21.64
  • 全長:406.00
  • バックフォーカス:53.83

実施例1 テレコン装着

  • 焦点距離:544.00
  • F値:4.19
  • 半画角:2.28
  • 像高:21.64
  • 全長:406.01
  • バックフォーカス:53.83

実施例2 ML

  • 焦点距離:582.00
  • F値:4.12
  • 半画角:2.13
  • 像高:21.64
  • 全長:486.10
  • バックフォーカス:81.91

実施例2 テレコン装着

  • 焦点距離:814.80
  • F値:5.88
  • 半画角:1.52
  • 像高:21.64
  • 全長:486.10
  • バックフォーカス:81.91

実施例3 ML

  • 焦点距離:300.00
  • F値:2.91
  • 半画角:4.12
  • 像高:21.64
  • 全長:320.00
  • バックフォーカス:49.68

実施例3 テレコン装着

  • 焦点距離:420.00
  • F値:4.12
  • 半画角:2.95
  • 像高:21.64
  • 全長:320.00
  • バックフォーカス:49.68

×1.4 エクステンダーを内蔵し、カメラに装着したまま焦点距離を変更できる超望遠レンズに関する特許ですね。ズームレンズとしては一眼レフ用「EF200-400mm F4L IS USM エクステンダー 1.4×」が存在するものの、キヤノンの単焦点レンズで内蔵式を採用した例はまだありません。ここ最近ではニコンが×1.4テレコンを内蔵した「NIKKOR Z 400mm f/2.8 TC VR S」を投入しており、ひょっとしたらキヤノンも似たようなコンセプトのレンズを検討しているのかもしれませんね。

どの実施例もバックフォーカスが長いので一眼レフ・ミラーレスどちらでも利用できそうな光学系となっており、このままミラーレスのRFシステムに導入するのかどうかは不明。もちろん商品化しない可能性もあります。

キヤノンは既に400mm以上の望遠単焦点RFレンズを6本、ズームレンズを2本リリースしています(そのうち800mmと1200mmは400mmと600mmにリアコンバージョンレンズを固定して最適化している模様)。ラインアップの穴を考慮すると「300mm F2.8」が有力だと思いますが、今回の特許出願にある光学系のレンズが登場するのかどうか気になるところですねえ。

キヤノン超望遠RFレンズ一覧

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