2022年5月25日付けで発行となったシグマの気になる特許がありました。出願時期やパラメータ・レンズ構成を見るに「35mm F1.2 DG DN」っぽいですが、実施例に40mm F1.2や50mm F1.2も含まれています。
概要
- 【特許番号】7074985
- 【登録日】2022-05-17
- 【発明の名称】結像光学系
- 【出願日】2018-05-09
- 【公開日】2019-11-14
- 【特許権者】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ- 【0014】
第7の発明は、無限遠から近距離までのフォーカシングに際して、前記第2レンズ群G2と前記第3レンズ群がそれぞれ異なる移動量で物体方向に移動することを特徴とする第1の発明乃至第6の発明のいずれかに記載の撮像レンズ。実施例1
- 焦点距離:50.99
- F値:1.25
- 半画角:45.97
- 像高:21.63
- 全長:154.20
実施例4
- 焦点距離:41.35
- F値:1.26
- 画角:57.17
- 像高:21.63
- 全長:157.00
実施例6
- 焦点距離:35.99
- F値:1.26
- 画角:64.62
- 像高:21.63
- 全長:140.00
2018年に出願された特許であり、実施例には実用化された「35mm F1.2 DG DN」を想定したと思われる光学系が含まれています。しかし、他にも「50mm F1.2」や「40mm F1.2」と言った光学系の実施例もありますね。研究開発段階では40mmや50mmの大口径レンズも検討していたのでしょうか?どのレンズにもしても、諸収差を光学的にしっかりと補正した、非常に大きなレンズとなるように見えます。大艦巨砲主義時代のシグマ製レンズを目指していたのかもしれませんね。
最近のシグマは、どちらかと言えばソフトウェア補正を活用し、小型軽量(そして高速AF)に舵を切っているように見えます。ミラーレス時代に則したコンセプトですね。このため、2018年に出願された巨大な50mm F1.2や40mm F1.2をそのまま実用化するとは考えにくいのですが…。
とは言え、ここ最近の噂では「35mm F1.2 DG DNと同じサイズの50mm F1.2 DG DNが登場する」と言った話もあったので気になるところ。もしも本当に50mm F1.2が登場するとしたら、このような光学系を採用しているのかもしれませんね。(個人的にはも少し小型化に舵を切ったF1.2レンズを見てみたいところですが)
余談ですが、発明の一部として「無限遠から近距離までのフォーカシングに際して、前記第2レンズ群G2と前記第3レンズ群がそれぞれ異なる移動量で物体方向に移動することを特徴とする」とあります。つまるところフローティングフォーカスのことだと思うのですが、実用化された35mm F1.2 DG DNも同様の構造となっているのか気になるところですねえ。(商品ページを見る限りHSM駆動としか述べられていない)
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