2023年6月9日付けでタムロンの気になる特許出願が公開。タムロンでは珍しい16mmの広角単焦点レンズに関する光学系の特許みたいですね。16mm F2.8 Di IIIなるか?
概要
- 【公開番号】P2023080531
- 【公開日】2023-06-09
- 【発明の名称】光学系及び撮像装置
- 【出願日】2021-11-30
- 【出願人】
【識別番号】000133227
【氏名又は名称】株式会社タムロン- 【課題】高い光学性能を有しながら、小型な光学系及び撮像装置を提供する。
- 【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラの等の固体撮像素子を用いた撮影装置が普及している。それに伴い、光学系の高性能化、小型化が進み、小型の撮像装置システムが急速に普及してきている。従来のレンズにおいて、特に全長が短く小型な光学系が望まれる監視用レンズ、ビデオカメラ用レンズ、デジタルスチルカメラ用レンズ、一眼レフレックスカメラ用レンズ、ミラーレス一眼カメラ用レンズ等では高い光学性能を保ったまま、光学系を小型化する事が課題となる。- 【0003】
特許文献1は、物体側から順に正の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、負の屈折力の第3レンズ群より構成され、合焦の際に第2レンズ群を光軸方向に移動させる光学系の発明が開示されている。しかしながら、実施例2~5に記載のレンズにおいては、第1レンズ群の屈折力に対し、開口絞りより物体側に配置されたレンズ群の屈折力が弱いため、レンズ径が大きくなり、鏡筒の小型化の妨げとなる。- 【0005】
そこで、本件発明の課題は、高い光学性能を有しながら、小型な光学系を提供することである。実施例1
- 焦点距離:16.4814
- F値:2.8843
- 半画角:54.9227
実施例2
- 焦点距離:15.8110
- F値:2.8840
- 半画角:56.0468
小型軽量な超広角の光学系に関する特許のようですね。単焦点レンズのDi IIIシリーズは今のところ最広角で「20mm F/2.8 Di III OSD M1:2」までであり、16mmのレンズは存在しません。この特許通りに商品化される可能性は低いかもしれません。しかし、タムロンの超広角レンズに関する特許は珍しく、なんらかの形で20mm以上の広い画角を持つ広角単焦点の商品化を検討しているのでしょうか。
収差図を見てみると、どのレンズにしても歪曲収差の電子補正を前提とした設計のように見えます。インナーフォーカス式らしく、「F2.8 OSD」シリーズよりも高速で静かな駆動方式を想定しているかもしれません。
参考:タムロンDi III レンズ一覧
フルサイズ ズーム
- 17-28mm F/2.8 Di III RXD
- 17-50mm F/4 Di III VXD
- 20-40mm F/2.8 Di III VXD
- 28-75mm F/2.8 Di III VXD G2
- 28-75mm F/2.8 Di III RXD
- 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD
- 35-150mm F/2-2.8 Di III VXD
- 50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD
- 70-180mm F/2.8 Di III VC VXD G2
- 70-180mm F/2.8 Di III VXD
- 70-300mm F4.5-6.3 Di III RXD
- 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD
- 150-500mm F/5-6.7 Di III VC VXD
フルサイズ 単焦点
APS-C
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