Sony Alpha Blogがシグマ「28-70mm F2.8 DG DN|Contemporary」のレビューを公開。ソニーGMよりシャープで、タムロンより小型軽量ながら良好なシャープネスと後ボケ、逆光耐性を備えていると評価しています。
小型軽量ながらArtとほぼ同じ
Sony Alpha Blog:Sigma 28-70 F2.8 DG DN Contemporary
レンズの紹介:
- 主な仕様
・重量:470g
・価格:849ユーロ
・絞り:F2.8-22
・全長:101.5-126mm
・フィルター:67mm
・絞り羽根:9枚円形絞り
・ボタン:AF/MF
・防塵防滴(訳注:マウント部のみの簡易防滴です)
・最短撮影距離:19?38cm
・レンズフード付属- タムロンと直接競合するコンパクトで優れた大口径ズームレンズだ。
- 24-70mm F2.8 DG DNと同じクオリティを提供することを目標としている。
- 望遠端を5mm短くすることでタムロンよりも小型軽量化に成功している。
ビルドクオリティ:
- Artシリーズと似ているが、Iシリーズよりも低く、タムロンよりも高いビルドクオリティだ。
- レンズフードはプラスチック製だ。
- マウント部に耐候性シーリングが施されている。
携帯性:
- なんと言っても印象的なのは小型軽量さだ。
- 24-70mm F2.8 DG DNやGMよりも小さく軽く、タムロンとよく似ているが、さらに軽くてコンパクトである。
操作性:
- ズームリングは大きく操作が簡単だ。
- AF/MFスイッチがある。
オートフォーカス:
- 静止画と動画どちらでも非常に高速で静かに動作する。
- 瞳AFやトラッキングは完璧に機能する。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- α7R IVでテストした。
- このレンズは焦点距離全域で絞り開放から非常に良好なシャープネスを発揮する。
- 広角端のF4がピークの性能だ。
- 四隅は全体的に悪化するが、F5.6まで絞れば風景撮影に最適だ。
- レンズは広角側に最適化されており、望遠側へ移動すると低下する。それでもF4まで絞れば優れた性能だ。
- この価格帯のコンパクトなレンズとしては優れたパフォーマンスである。
- ポートレートでは50mm?70mmで非常に良好、28?35mmで優れた性能を発揮する。
- ポートレートにおける肌と色の描写はとても良好だ。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ・色:
- 玉ボケは中央が良好だ。円形で柔らかい描写である。ただし、周辺部では口径食の影響が見られ、絞っても完全に丸くはならない。
- 玉ねぎボケは極僅かで心配することは無い。
- 後ボケはとても良好だ。大部分の場合は柔らかく、騒がしい背景でも少し柔らかくなる。
- 発色はとても良好で自然である。
色収差:
- とても少ないが、目に付く。
- 軸上色収差は主に50mmと70mmで発生する。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 24-70mmとしては典型的なものだ。
- 28mmと35mmで強い樽型となり、50mmと70mmで強い糸巻き型となる。
周辺減光:
- 主に28mmで目立ち、70mmへ向かうと徐々に低下する。
- F4まで絞るとかなり改善し、F5.6で解消する。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 良好な性能であり、シグマArtやタムロンよりも良好だ。
- それでもある程度のフレアが発生する。
- F16まで絞ると素敵な光条が発生する。
動画:
- シャープネス・ボケ・色の点でとても良い結果を得ることが出来る。
- AFは完璧だ。
- フォーカスブリージングは見られない。
競合レンズ比較:
- ソニーGMは遥かに高価だが、シグマ2本よりもシャープネスが低い。
- このレンズは最もコンパクトで軽量だ。
- 価格はタムロンより10%高いが、Artより30%安い。
- ビルドクオリティはArtと同程度で、タムロンよりも優れている。AF/MFスイッチがあるのも良い。
- Artは遥かに大きなサイズで重いレンズである。しかし、耐候性を備え、24mmをカバーし、11枚の絞り羽根を持つ。
- AFはシグマとタムロンどのレンズも効果的だ。
- このレンズは広角側に最適化されており、Artは望遠側に最適化されている。どの焦点距離を好むのかで決めれば良いだろう。
- どちらのシグマレンズも優れたボケ描写だ。タムロンは比較的騒がしい。
- 歪曲収差と周辺減光はArtよりも目立つが、レンズプロファイルで自動補正が可能だ。
- 色収差は目に付くが少ない。3本のレンズはいずれも問題ない。
- 逆光耐性はArtやタムロンよりも優れている。
- 予算が限られる場合や、小型レンズが好みの場合はシグマ28-70mmが最適だ。タムロンよりもシャープで、後ボケとビルドクオリティが優れている。価格は150ユーロ高いだけだ。
- 価格とサイズは置いておくとして、Artと選ぶときは広角側と望遠側どちらを優先すべきか考えると良いだろう。逆光耐性も要検討だ。
総評
大部分の点で24-70mm F2.8 DG DNと同等であり、はるかに小型軽量で低価格だ。広角側のシャープネスと逆光耐性はさらに優れている。望遠側のシャープネスや24mmを優先する場合はArtを選ぶと良いだろう。
タムロンと比べて後ボケが柔らかく、よりシャープでポートレートに適している。ビルドクオリティやエルゴノミクスも良好で、さらに小型軽量だ。価格差以上に価値があると思う。強くおススメできるレンズだ。
- 長所:
・広角で優れた中央シャープネス
・滑らかな後ボケ
・とても良好なコントラスト
・良好な玉ボケ
・とても良好な色
・ポートレートに適した描写
・優れたAF
・小型軽量
・価格
・防塵防滴
・優れたエルゴノミクス
・低色収差
・逆光耐性
・フォーカスブリージングが無い- 平凡:
・強い歪曲収差
・目立つ光量落ち
・中央と比べると1グレード低下する四隅のシャープネス- 短所:
・なし
とのこと。
光学設計は24-70mm F2.8 DG DNと似ていますが、広角側と望遠側のバランスが逆転しているみたいですね。とは言え、全体的な性能はかなり似ているようです。周辺部や隅を含めて均質性はソニーGMのほうが良好に見えますが、中央の切れ味はGM以上となっている模様。タムロンと比べるとかなり使いやすそうですね。
逆光耐性の評価は高いですが、作例を見る限りではゴーストがしっかりと発生しています。過信は禁物。ボケはArtと同じく、ズームレンズとしては柔らかく綺麗な描写に見えます。やはり望遠側で軸上色収差の影響があるのは注意したいところ。
価格はタムロンより少し高いものの、光学性能やレンズの作りを考えると面白い選択肢となりそうです。特にライカLマウントでは貴重な小型軽量ズームとなるのでSIGMA fp用に購入を検討している人も多いのではないでしょうか。
シグマ「28-70mm F2.8 DG DN|Contemporary」交換レンズデータベース
28-70mm F2.8 DG DN Sony E | |||
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28-70mm F2.8 DG DN Leica L | |||
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