Lenstipがタムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」のレビューを掲載しています。
- 直径31mmの後玉は28mm時にレンズマウントと同じ面となるが、75mm時は2cmほど奥へ移動する。内側は反射防止が施されており、光沢は見られない。
- 鏡筒はプラスチック製だ。設計は日本、製造は中国である。
- 15mm幅のマニュアルフォーカスリングは滑らかで十分な抵抗量を持つ。フォーカスバイワイヤで動作し、素早く操作してもピント域全域を移動するには180度を要する。
- 37mm幅のズームリングは28mm、35mm、50mm、75mmの焦点距離を表示している。ズームすることで27mm内筒が伸びる。
- この価格帯でレンズケースが付属しないのは残念だ。
- 解像度:
・α7R IIのRAWファイルに基づいている。
・このカメラにおける良像の基準値は約39?41lpmmだ。
・最良の単焦点レンズは70lpmmを超える可能性がある。今のところ、FiRiN 20mm F2 FE MFが72.6lpmm、コシナ65mm F2が78.5lpmmだ。
・28mm中央は実に素晴らしい。絞り開放から既に66lpmmと非常に高い解像度を示し、F4まで絞るとさらに改善して74lpmmに達する。このような数値は最高の単焦点レンズ並みである。
・他の焦点距離における中央領域は28mmより僅かに悪化する。絞り開放は65?66lpmmを維持して絞っても70lpmmを超えないが、68lpmmはツアイスの単焦点レンズ並みだ。
・75mm F2.8の中央は49lpmmと他より低いが、それでも良像の基準値を超えているので非難の余地はない。
・APS-Cフレームの隅は50mmが他の焦点距離を大きく上回っている。絞り開放でも結果はキチンとしており、絞ると55lpmmまで改善する。残念ながら28mmや75mmは絞り開放で良像ギリギリだ。絞っても50lpmmを超えることは無い。
・フルサイズ隅の領域は40lpmmを遥かに上回り、絞ってもあまり改善しない。F5.6?F8で良像の基準値に達する。- 軸上色収差に関する問題は無い。絞り開放でも色づきは僅かだ。
- 倍率色収差は28mm時に非難の余地はなく、結果は0.06%?0.08%の数値を維持している。中間域は少し悪化し、75mmは絞るごとに悪化する。広角域における色収差が目立たない点でこのレンズは称賛に値する。
- 球面収差は完璧に補正されておらず、前後の玉ボケは異なっている。目だったフォーカスシフトは見られない。
- 歪曲収差はAPS-Cで全く気にならない。フルサイズでは28mm時に-2.53%の樽型、35mmで-0.56%の樽型、50mmで1.45%の糸巻き型、75mmで1.83%の糸巻き型となる。
- コマ収差は28mm時に小さく、50mm時に最も目立つ。
- 非点収差の平均値は6.9%と僅かだ。
- 玉ボケには非球面レンズの影響が明らかだ。また、四隅おける口径食が目立ち、F5.6まで絞っても完全には解消しない。
- 周辺減光は28mmで-3.08EVと非常に強い減光が発生する。50mmで-1.40EV、75mmで-2.91EVだ。周辺減光のパフォーマンスは弱いと言わざるを得ない。
- 数多くのレンズを使用しているが、逆光耐性はとても良好だ。特に複雑なズームレンズでこのような優れたパフォーマンスは拍手喝采である。
- オートフォーカスはノイズフリーだが、非常に高速ではない。75mm時はピント距離全域を移動するのに1秒ほどかかる。28?35mmではおよそ0.5秒だ。ミスショットの確率は2%で精度に関して不満はない。近距離で撮影すると非常にわずかなフォーカスシフトが発生するが、実写では特に問題とならないはずだ。
長所:頑丈な簡易防滴の鏡筒・優れた中央画質・APS-C領域のきちんとした画質・軸上色収差の問題無し・僅かな倍率色収差・穏やかな非点収差・APS-C領域で目立たない周辺減光・優れた逆光耐性・静かで正確なAF・5年保証・良好なコストパフォーマンス
短所:フルサイズ隅の解像性能が甘すぎる・フルサイズで周辺減光が大きい・目立つコマ収差
一眼レフ用の28-75mm F2.8 XR Di LD Asphericalと比べてかなり高価となってしまったが、ソニーよりも安く、F4ツアイスよりも安い。さらに優れた光学性能で再び成功を掴むレンズとなるだろう。特にズームレンジ全域で優れた中央解像を実現している。
型落ちした手頃なソニー製カメラと組み合わせて非常に満足いくレンズになると思う。
Lenstip:Tamron 28-75 mm f/2.8 Di III RXD
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とのこと。
近距離の解像力チャートを使ったテストでは四隅の解像性能が全体的に甘いようですね。実写レビューとはやや違った見解となる傾向があるので他のレビューも参考にしてみると良いでしょう。私もα7 IIIと組み合わせて使っていましたが、確かに接写時は四隅が甘く感じられます。その一方で中景や遠景ではほぼ問題無く使えるので特に心配する必要は無いはず。
個人的に接写時の解像性能より気になったのがボケ。Lenstipも指摘しているように、非球面レンズの影響が目立つので背景によっては騒がしくなる可能性があります。とは言え、欠点を妥協できる価格設定は魅力的ですねえ。
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