サムヤン「AF 12mm F2.0 E」手ごろな価格で高性能な広角レンズ

ePHOTOzineがサムヤン「AF 12mm F2.0 E」のレビューを公開。絞り開放のフレーム端はまずまずですが、絞った際にとても良好な光学性能を発揮するとのこと。倍率色収差は少し目立ちますね。

ePHOTOzine：Samyang AF 12mm f/2 E Review

レンズの紹介：

フルサイズ換算で18mm相当の画角を持つAPS-C用超広角レンズだ。そして開放F値が「F2」と明るいのが特徴である。

ビルドクオリティ：

高品質なプラスチック製の外装だ。

レンズマウントは金属製である。

付属の花形レンズフードはしっかりと装着できる。

62mmフィルターに対応している。

防塵防滴仕様であり、背面の密閉性も高い。

携帯性：

小型で、本体は214gと軽量だ。

レンズは直径が太く、α5100に装着するとアンバランスだ。三脚搭載時に干渉する可能性がある。

操作性：

フォーカスリングは滑らかに回転する。

フォーカスリング以外のコントロールは無い。全てカメラ側での操作しなければならない。特にボディ側の操作性も悪いα5100では使い辛い。

オートフォーカス：

リニアなステッピングモーター駆動だ。

高速で静かなAFを実現している。

マニュアルフォーカス：

記載なし。

手ぶれ補正：

記載なし。

解像性能：

中央はF2からF8までExcellent、F11からF22までVery goodだ。

端はF2でFairだが、F2.8でVery good、F4?F5.6でExcellent、F8でVery good、F11でGoodとなる。そしてF16?F22でFairだ。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

広角レンズとしてはとても快適だ。このような画角で重要とはならないが役に立つ。

色収差：

中央はきちんと補正されているが、端はあまり良くない。ハイコントラストな状況でハッキリと確認できる。ただし、この収差はソフトウェアでの補正が可能だ。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

-1.92％の樽型歪曲だ。

このような広角レンズとしては許容できる結果だ。

周辺減光：

絞り開放で目に付くが、合理的な結果だ。
・F2：-2.6
・F2.8：-1.9
・F：-1.7

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

いつも通り優れた逆光耐性だ。

総評

Samyang AF 12mm F2レンズの価格は359ポンドで、マニュアルフォーカスの12mm F2 NCS CSの329ポンドに比べて非常に有利な価格だ。AFに対する追加コストは最小限であり、支払う価値は十分にあるだろう。代替案として、ツァイスの12mm F2.8 Touit（699ポンド）があるかもしれないが、コストははるかに高く、レンズはそれほど明るくない。この新しいレンズは非常に魅力的な価格だと分かる。

周辺部は中央部ほどシャープでは無いが、F4またはF5.6まで絞ると、全体的に最高レベルのシャープネスが得られる。慣れないうちはCAがかなり多いと感じるが、これはソフトウェアで補正可能だ。

現実的な問題は、カメラボディの小型化に起因する操作性の問題で、今回レビューに使用したソニーα5100の場合は特にその問題が大きい。ただし、これは他のソニー製カメラボディでは問題にならないと思われる。

全体的な結論として、価格も手頃で、他に類を見ないほどの広い画角を持ち、非常に高性能なレンズだ。強くおススメできる一本である。

長所：
・優れた中央解像
・低色収差（中央）
・高速かつ静かなAF
・防塵防滴
・接写性能
・歪曲収差の状態
・絞った際の光量落ち

短所：
・フレーム端のシャープネス
・顕著な色収差
・強い周辺減光
・操作性

とのこと。
サムヤン初となるソニーAPS-C Eマウント用のAFレンズですね。AF対応の明るい超広角レンズとしては手ごろな価格に加え、防塵防滴仕様で優れた中央解像性能を発揮する模様。周辺部は少し絞る必要があり、F2の星空撮影などで許容範囲の光学性能を得られるのかどうか気になるところ。

実写作例を確認すると、絞った際は確かに全体的にシャープであり、コストパフォーマンスの良さを感じます。とは言え、倍率色収差が少し強めに残存しているので、後処理は必須。この画角でボケを重視する人は少ないと思いますが、広角レンズとしては滑らかな描写に見えます。

サムヤン「AF 12mm F2.0 E」交換レンズデータベース

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