Sony Alpha Blogが「AstrHori 12mm F2.8 Fisheye」のレビューを公開。絞った際の解像性能はサムヤンよりも良好で、魚眼レンズとしては良好な逆光耐性や滑らかな後ボケを評価しています。
Sony Alpha Blog:AstrHori 12mm F2.8 Fisheye
(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)
外観・構造:
- 電子接点のないフルマニュアルレンズだ。
- 総金属製で、ビルドクオリティはとても良好である。
携帯性:
- 記載なし。
操作性:
- 0.2mから無限遠まで90度を超えるストロークがあり、重めの抵抗感で滑らかに回転する。
- 絞りリングはクリック付きだ。
フォーカス:
- 焦点距離を考慮すると無限遠でF11か、近距離でF2.8を使うかの2択になるだろう。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- α7R IVの6100万画素でテストした。
- 中央はF2.8から非常に良好だ。F5.6まで絞ると優れた結果となる。
- 隅の開放は平凡だが、F5.6まで絞ると非常に良好となる。
- F8で全体的にピークの性能だ。
- この価格帯のフルサイズ用魚眼レンズとしては非常に良好な結果だ。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 玉ボケは開放で良好だが、絞ると五角形となる。
- 後ボケはとても素晴らしい。
- 発色はとても良好だ。
色収差:
- とても少ない。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- このレンズは魚眼レンズである。
周辺減光:
- F2.8で目に付くが、F5.6で解消する。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 魚眼レンズとしてはとても良好だ。
- F16で光条が発生するが、筋が二つに分かれている。
競合レンズと比べて:
- AstrHoriはTTArtisanやサムヤンと比べて最も重いが、最高のビルドクオリティだ。
- AstrHoriは絞り羽根が最も少ない。
- サムヤンはF2.8からF5.6までシャープネスが最高だ。
- AstrHoriはF8/F11の絞った状態で最高の結果が得られる。
- 後ボケはAstrHoriとTTArtisanが最も良い。
- 玉ボケはTTArtisanが最もよく、サムヤンは玉ねぎボケ、AstrHoriは絞った際に角ばりやすい。
- 発色はAstrHoriが最もよく、サムヤンはあまりよくない。
- 色収差の補正や逆光耐性はAstrHoriが最高で、僅差でサムヤンが続く。TTArtisanや7Artisansは逆光耐性がかなり悪い。
- サムヤンの光条は最高で、AstrHoriは最悪だ。
- 画角はAstrHoriが最も広く、サムヤンやTTArtisanは狭くなる。
開放付近のシャープネスはサムヤンが最高だが、絞った際はAstrHoriが良い。逆光耐性や収差の補正、ビルドクオリティまで考慮するとAstrHoriに軍配が上がる。
総評
とても優れたフルサイズ用の魚眼レンズだ。戦車のように頑丈な作りで、エルゴノミクスも非常に良好である。光学性能は全体的にとても良好で、F8まで絞れば全体的に非常に良好な結果を得ることができる。さらに後ボケや逆光耐性も良好だ。欠点は絞り開放付近における隅のシャープネスが6100万画素センサーでは「良好」止まりになること、光条が鋭くないことくらいである。おススメできるレンズだ。
- 長所:
・中央は非常に良好
・絞れば隅まで非常に良好
・魚眼としては滑らかな後ボケ
・発色
・ビルドクオリティ
・操作性
・手ごろな価格
・魚眼効果を補正可能
・穏やかな周辺減光
・色収差の補正
・魚眼としての逆光耐性- 平凡:
・絞り開放付近の隅における解像性能
・重量とサイズ- 短所:
・光条
・玉ボケが角ばりやすい
とのこと。
AstrHoriは「Rockstar」ブランドとしても知られている中国のレンズメーカーですね。このレンズは2022年冬に登場したAstrHori初となるフルサイズミラーレス用の魚眼レンズです。国内でも既にイングレートジャパン系の店舗が取り扱いを始めています。金属製のしっかりとしたビルドクオリティや競合レンズよりも優れた光学性能がSABに高く評価されています。国内では円安の影響もあってか少し高めですが、海外では259ドルとコストパフォーマンスの高い魚眼レンズ。また、競合レンズと比べると画角が広いのも強みと言えるでしょう。
AstrHori 12mm F2.8 Fisheye 最新情報まとめ
AstrHori 12mm F2.8 Fisheye | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
PERGEAR | JYphoto | AstrHori | 2ndFocus |
レンズの仕様
レンズの仕様 | |||
---|---|---|---|
発売日 | 2022年12月10日 | 初値 | ¥41,199 |
マウント | Z / E / L / RF / GFX | 最短撮影距離 | 0.2m |
フォーマット | フルサイズ | 最大撮影倍率 | 不明 |
焦点距離 | 12mm | フィルター径 | - |
レンズ構成 | 8群11枚 | 手ぶれ補正 | - |
開放絞り | F2.8 | テレコン | - |
最小絞り | F16 | コーティング | 不明 |
絞り羽根 | 5枚 | ||
サイズ・重量など | |||
サイズ | φ90×100mm | 防塵防滴 | - |
重量 | 757.5g | AF | MF |
その他 | 電子接点なし・絞りリング | ||
付属品 | |||
- |
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