Dustin Abbottがキヤノン「EF85mm F1.4L IS USM」のレビューを掲載しています。
このレンズの評価は難しい。高価なレンズであり、それは適切な価格設定だとは思うもののいくつかの点で「EF35mm F1.4L II USM」ほど評価することはできない。それは35L IIからの期待が高すぎたことと、競合の「85mm F1.4 DG HSM」「SP 85mm F/1.8 Di VC USD (Model F016)」が部分的に85L ISよりも優れているためだ。
競合レンズと同様にEF85mm F1.4L IS USMはとても良いレンズだ。他のEF85mmの選択肢より美しい描写と低照度性能、そしてはるかに優れたAFシステムを搭載している。元も重要なことはF1.4の明るさと手振れ補正搭載を同時に実現している点である。このため、他のどの選択肢よりも実写では優れている可能性がある。高解像なボディを使うことでさらに顕著となるはずだ。
私は85L ISの描写が好みだが心奪われるほどではない。プロが道具として使い、それ以外の人は85L IIやシグマ、タムロンを使い続けたとしても驚くことではないだろう。これら魅力的な選択肢の中から選択できることはメリットとなるだろう。
長所:
- 優れたビルドクオリティ
- 高速で正確なAF
- 効果的な手振れ補正
- 美しいボケと描写
- 明るいレンズである
- 適切な価格設定
短所:
- とても目立つ軸上色収差
- 少しフレアが出やすい
- 主要な競合レンズよりもわずかに解像性能が低い
とのこと。
Dustin Abbott氏はキヤノン純正レンズからシグマ、タムロン、ツアイス、サムヤンなど幅広くレビューしているフォトグラファー。特にツアイスの描写を好む傾向にあります。
レンズの比較にはキヤノンEFマウントの現行85mmが勢ぞろいしていますね。
解像性能や収差の補正は他社のレンズと比べて同程度かやや劣っているようです。しかし、手振れ補正、レンズの明るさ、そしてオートフォーカス性能は良好みたいですね。
ePHOTOzineのレビューと同様、欠点としてフレアの発生を挙げています。ePHOTOzineは「弱いというほどでもない」というニュアンスでしたが、Dustin Abbott氏は競合レンズと比べてフレアが発生しやすいと指摘しています。
カテゴリ別の評価
- このレンズは85L IIと異なり徹底した防塵防滴仕様となっている。この点で本レンズを選ぶ理由となる。
- 前玉・後玉にはフッ素コーティングが施されているためレンズのメンテナンスは容易だ。
- このレンズは85L IIと比べて全長が長いものの、シグマの異常なサイズ・重量と比べると本レンズは小さい。競合と比べて最も軽く、さらに手振れ補正を搭載している点は見事だ。(F1.8のタムロンSPはより軽量で耐候性と金属鏡筒である)
- フォーカスリングは120度ほどの回転角である。
- 奇妙にもレンズフードはとても浅く、遮光性や前玉保護の有効性があるとは思えない。さらに内側は植毛ではなくリブ付きのプラスチックである。
- 明るいレンズで手振れ補正は必要ないと説く人もいるが、高解像カメラでレンズのパフォーマンスを維持するのであれば重要な機能である。結婚式など暗いシーンではOtus 85mm F1.4よりも本レンズがシャープに写る。動画撮影時にも手振れ補正は重要な役割を果たす。
- オートフォーカスは85L IIを打ち負かす最もたるところだ。85L IIは正確だが遅すぎる。85L IIに慣れていると85L ISの速度は電光石火と感じるはずだ。シグマ85Artと比べてもわずかに速い。
- オートフォーカス精度は良好だが、再現性はタムロンが少し良好なことに驚いた。フォーカス速度はタムロンSPと同程度だが、85L ISはよりレンズ口径が大きいことは加味しておくべきだ。
- シャープネスの比較ではキヤノン純正レンズが競合レンズと比べて差をつけていない点でガッカリしている。
- キヤノンは絞り解放でコントラストが低下している。これは軸上色収差が影響している。マゼンダとグリーンの色ズレを解消するためにはF2.8まで絞る必要がある。この点でタムロンSP85mmはより良好だ。
- 35L IIに使用したBRレンズをなぜ本レンズにも採用しなかったのか疑問が残る。
- レンズフレアは発生しやすく、これはシグマArtにも当てはまる。タムロンSPとOtusはより良好だ。
- ボケはクリーミーでとても滑らかである。このレンズのボケで私が不満と感じる点はない。シグマと比べて玉ボケが滑らかで接写性能も良好だが、口径食の影響はシグマよりも大きい。
- 光透過率はとても良好でシグマのT1.8よりも明るいT1.5である。さらに、周辺減光は競合レンズよりもソフトでF2まで絞れば解消する。さらに効果的な手振れ補正を組み合わせると低照度における本レンズの有効性はとても頼りになるものだ。
- Otusとの比較では色収差の補正で大きく差をつけられている。さらに逆光耐性も良好だ。しかし、85L ISと比べて玉ねぎボケに苦しんでいる。また、三脚に載せた状態での描写はOtusが有利だが、手振れ補正を搭載する85L ISは手持ち撮影時に真価を発揮する(Otusは手持ち撮影でマイクロコントラストの損失が発生しやすい)。Otusが優れたレンズであることに疑う余地はないが、85L ISがより実用的である。
- SIGMA Artとの比較では解像度とコントラストのどちらもArtが優れている。中央の差は僅かだが、隅はシグマがシャープである。どちらも色収差に苦しんでいるが、シグマがより早く改善する。キヤノンはよりボケ質が良く、手振れ補正を搭載し、AFは信頼性が高い。結婚式やイベントで使うならキヤノンを推奨し、スタジオで使うならシグマがおススメだ。
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