LUMIX S 35mm F1.8はビルドクオリティ・光学性能どちらも評価できるレンズ

ePHOTOzineがパナソニック「LUMIX S 35mm F1.8」のレビューを公開。同シリーズで統一感のあるサイズと重量を評価しつつ、光学性能や操作性についても肯定的に評価しています。開放の周辺部は少し甘い模様。

ePHOTOzine：Panasonic Lumix S 35mm f/1.8 (S-S35) Lens Review

レンズの紹介：

24mm・50mm・85mm F1.8と重量・サイズ・F1.8・67mmフィルターの点で共通する単焦点レンズシリーズだ。

ビルドクオリティ：

軽量なレンズだが防塵防滴仕様である。

同シリーズで共通している67mmフィルターに対応している。

カメラ装着時にガタツキは無い。

携帯性：

わずか320gで、LUMIX S5との組み合わせでバランスが取れている。非常に軽い組み合わせだ。

同シリーズで一貫したレンズサイズである。

操作性：

フォーカスリングは電子制御で滑らかに回転する。

オートフォーカス：

AFはきびきびと正確に動作し、大部分の被写体を捕捉するのに問題は無かった。

瞳AF時の精度は良好だ。

マニュアルフォーカス：

とても肯定的な操作性だ。

手ぶれ補正：

記載なし。

解像性能：

中央はF1.8とF2で非常に良好だ。F2.8からF11まで優れた結果を発揮し、F16とF22で非常に良好だ。

端はF1.8とF2.8で良好、F4からF11で非常に良好となり、F16で良好、F22でソフトとなる。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

とても心地よいボケだ。

色収差：

色収差の補正状態はとても見事だ。

F2.8以降は中央でゼロ近く、端でも非常に良好だ。

大部分の被写体で色収差が目立つことは無い

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

わずか-0.40％の樽型だ。素晴らしい結果である。

周辺減光：

絞り開放で目に付くが、F4までにほぼ解消する。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

明るい光源がフレーム内にあっても、コントラストの低下やゴーストの発生はほぼ不可能だ。優れたコーティング技術と光学設計である。

総評

50mmの標準レンズでは、特に狭い場所で少し制限があると考えている人にとって、35mmの「準広角」は常に人気のある選択肢だ。汎用性があり、高品質で、コンパクトで、価格も手頃である。これは35mmレンズの常であり、パナソニックのこの新しいレンズにも当てはまる。

このシリーズの単焦点レンズは、サイズ、重量、そしてもちろん統一されたフィルター径という点で、非常に多くのことが考えられています。ビデオグラファーは、同シリーズのバランスに関する均一性を高く評価するだろう。また、フォーカスブリージングが良く抑えられている点も評価できる。

さらに、テクニカルに評価しても非常に満足のいくもので、フィールドでの操作性も優れており、非常に効果的な撮影機材となっている。

長所：
・優れた中央シャープネス
・防塵防滴
・色収差補正
・低歪曲
・低周辺減光
・優れた操作性
・高速で正確なAF
・低フォーカスブリージング
・統一感のあるレンズサイズ
・逆光耐性

短所：
・絞り開放の周辺がソフト

とのこと。
解像性能はMTF通りと言ったところでしょうか？甘めな結果が多いePHOTOzineとしては絞り開放の性能が伸び悩んでいるように見えます。絞ると良好な解像性能を発揮しますが、絞り開放では周辺部が少し甘くなる模様。ボケの評価は高いものの、DPReviewの作例を見る限りでは少し硬調にも見えました。この辺りはもう少し多くの作例を確認してみたいところ。
色収差の補正状態は良好らしく、これが軸上色収差にも当てはまるのか気になりますねえ。ソニーやキヤノンの同等品は軸上色収差が少し目立つのです（過去にレビューしました）。ニコンのように高度な軸上色収差補正を実現しているのであれば、使い勝手の良い35mm F1.8と言えそうです。実写作例を確認すると、かなり良さそうに見えます。

パナソニック LUMIX S 35mm F1.8 最新情報まとめ