NIKKOR Z 50mm f/1.4 多くのユーザーにとって十分なレンズ

Dustin Abbottが「NIKKOR Z 50mm f/1.4」のレビューを公開。いくつか欠点があるものの、携帯性が良く、中央の解像性能や大きなボケの描写が良好と評価。多くの人にとって十分な50mm F1.4になるとしています。

Dustin Abbott：Nikkor Z 50mm F1.4 Review

外観：外装はプラスチック製。珍しい62mmフィルター対応。十分な品質で安っぽさはない。

構造：防塵防滴。

携帯性：422gと非常に軽量。比較的コンパクト。

操作性：競合他社よりもコントロールや機能が少ない。無段階操作に対応するコントロールリングを搭載。クリックがないと使い辛い。

AF：STM駆動で非常に高速。Z 8との組み合わせでほぼ完璧。

MF：フォーカスリングの感触は良好。操作性はカメラ側で調整できる。フォーカスブリージングは良く抑えられている。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：近距離のテストでは中央が良好なものの隅に向かってソフト。ただし、実写ではより良好な結果。遠景の中央はコントラストとディテールがF1.4から非常に良好。F2まで絞ると隅が大幅に改善する。F5.6-F8でフレーム全体が素晴らしい結果。

像面湾曲：近距離では影響が強い。

ボケ：近距離では滑らかな後ボケ。ピント面直前直後が騒がしくなる。

軸上色収差：少し発生している。

倍率色収差：多少発生しているが補正可能。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：わずかな樽型。最小限で問題無し。

周辺減光：40mm F2ほどではないが強め。補正時にはノイズが大幅に増加する。

コマ収差：とても目立つ。点光源が多い撮影で買うべきレンズではない。

逆光耐性：全体的にとても良好。

光条：記載なし。

作例集：

総評：多くのユーザーにとって「十分な」50mm F1.4になるのではないかと思う。ミラーレス市場では安価なF1.8レンズと超高価な大口径レンズの選択肢が多く、中間のレンズはほとんど無い。いくらか機能性に欠けているが、不便さは感じない。光学的にも十分。
将来的にサードパーティ製レンズと競合することはほぼ間違いないが、このようなレンズを提供するニコンに敬意を表する。

競合について：小型軽量が好みなら40mm F2で良いかもしれない。

備考：

2024年に登場した標準大口径のNIKKOR Zレンズ。「NIKKOR Z 35mm f/1.4」と同じくS-Lineに属さない大口径レンズであり、光学性能を追求したS-Lineとは一線を画す設計となっています。50mm F1.4としては小型軽量で、ミラーレス用レンズとしては最小・最軽量クラス。光学性能よりも携帯性を重視したF1.4レンズとして面白い選択肢。販売価格は50mm F1.8 Sとよく似ており、自身の用途に合わせて選ぶことになります。

Dustin Abbottのレビューでは、いくつか欠点があるものの、多くの人にとって十分な性能を備える手頃な価格で小型軽量な50mm F1.4のようです。絞り開放から抜群の光学性能とは言えないものの、絞ればかなり良好な結果が得られるようです。このあたりはLenstipの評価と同じ。

手頃な価格で日常的に使えるF1.4レンズを探しているのであれば面白い製品となりそう。絞り開放のコマ収差はやっかいな存在ですが、点光源が多いシーン以外では問題は目立たないはず。

私も発売日に入手し、Z 8と組み合わせています。
全体的な印象はDustin Abbottとほぼ同じ。絞り開放付近では諸収差が目立ち、癖の強い描写となる場合があります（主に撮影距離が長い時）。光学性能の高いレンズが多いNIKKOR Zの中では個性的。とはいえ、個性を楽しめるくらいには収差が抑えられているので、使い勝手はオールドレンズほど悪くありません。これはこれでアリ。

このようなレンズは数値で見えてこない官能的な描写が好みに合うかどうかの問題が大きい。既にFlickrには100点を超えるユーザー投稿が公開されているので、レンズ購入前に描写を確認しておくことをおススメします。

ニコン NIKKOR Z 50mm f/1.4 最新情報まとめ

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