PhotographyBlogが「OM SYSTEM OM-1」のレビューを公開。操作性・AF・画質・メニューなど全体的に改良が施され、従来のオリンパスファン以外にも魅力的なカメラに仕上がっていると評価。
PhotographyBlog:OM System OM-1 Review
ビルド・外観:
- 外観はE-M1 Mark IIIとよく似ているが、縦位置グリップに互換性はない。
- 従来通りマグネシウム合金製のボディだが、より厳格なIP53の規格に対応する防塵防滴仕様だ。
- 残念ながらフラッシュは付属していない。
(訳注:少なくとも国内向けのロットには付属しています。レビュー用サンプルに梱包していなかっただけかも?)バッテリー:
- 新しいBLX-1バッテリーを使用する。
- 古いBLH-1バッテリーとの互換性は無い。
- E-M1 Mark IIIと比較して25%のバッテリーライフ向上だ。
- USB-経由で充電や給電に対応している。
- 外部充電器は付属していないが、別売り品でバッテリーを2個同時に充電できる製品が用意されている。
インターフェース:
- SD UHS-IIに対応するデュアルカードスロットを搭載している。
携帯性:
- E-M1 Mark IIIと比べると僅かに大きく、重くなっている。
グリップ:
- 大きなハンドグリップで、3本の指でしっかりと掴むことが出来る。
- グリップの大部分はレザーレットのような素材で覆われている。
操作性:
- E-M1 Mark IIIと比較した際の顕著な違いはAF-ONボタンの追加である。それ以外はほぼ同じだ。
- (訳注:基本的なカメラコントロールの紹介は割愛)
手ぶれ補正:
- ボディ内5軸手ぶれ補正を搭載している。
- 最大で8段分の補正が可能だ。
ファインダー:
- E-M1Xの1.65倍 ファインダー光学系だが、パネルの解像度が大幅に向上し、液晶ではなくOLEDを使用している。
モニター:
- 背面モニタは従来の104万ドットから162万ドットまで向上している。
メニューシステム:
- メニューの構成は大幅に改良されている。
- 目的に機能を見つけやすくなり、初見でも簡単に設定の変更が可能だ。
- グレーアウトした機能の理由も表示されるようになった。
フォーカスシステム:
- クアッドピクセルAF方式を採用している。4分割したフォトダイオードを使用し、センサー全面で横線・縦線の位相差検出が可能となっている。
- F1.2レンズと組み合わせることで-8EVまでの低照度AFに対応している。
- 被写体検出AFに対応しており、フォーミュラカー、オートバイ、航空機、ヘリコプター、鉄道、鳥、動物を認識できる。
連写性能:
- AF/AE追従で50コマ秒、固定で120コマ秒の連写が可能だ。
- 見事な連写速度は電子シャッター使用時のみ利用できる。
- メカニカルシャッターは18コマ秒までだ。
(訳注:メカ駆動時は10コマ秒までであり誤記。静音連写時は20コマ秒、SH1/SH2で30/50fps?60/120fpsを利用可能)解像性能:
- LUMIX GH6のような2400万画素ではなく、従来通り2000万画素だ。
- 手持ちハイレゾショットで50/80MPの高解像撮影が可能だ。従来よりも合成時間が短縮している。
高感度ISOノイズ:
- 裏面照射型の積層型CMOSセンサーを使用している。
- 常用ISO感度は200-25600だ。
- 拡張ISOで80-102400まで対応する。
- ISO 100-1600でノイズレスだ。
- ISO 3200でノイズが発生し始める。
- ISO 6400-12800で目に見えるノイズが発生する。
ダイナミックレンジ:
- 記載なし。
画質・仕上がり機能:
- ライブNDは複数の露出を合成して疑似スローシャッター効果が得られる機能だ。従来機はND32までだったが、ND64まで使用できるようになった。
動画:
- 従来機と比べて大幅に進化している。
- 4K 60p・C4K 60pまで対応している。
- FullHDは240fpsまで利用可能だ。
- H.265 10bitとH.264 8bit、RAW 12bitに対応している。
- マニュアル露出モードを使用するにはモードダイヤルで動画モードを選ぶ必要がある。
- OM-Logに対応している。
総評
OM-1は、E-M1XのスピードとE-M1 IIIの確かなハンドリングを融合させた。OMDS/オリンパスの歴代カメラの中で最高のものだ。もし、これが今後の展開を示すものであるならば、オリンパスファンは確かに心配する必要はない。
2000万画素にこだわり、前モデルより解像度は向上していないかもしれないが、新しい積層型イメージセンサーと高速プロセッサーのおかげで、より速い連続撮影に対応し、より多くの被写体を検出し、より速く確実にピントを合わせ、これまでよりも速く画像を処理することが可能だ。動画スペックと総合的な性能も歓迎すべきものであり、既にクラス最高の手ぶれ補正と耐候性は以前よりさらに向上している。
E-M1 IIIとE-M1Xの両方で指摘されたほとんどすべての批判に対応しているように見える。解像性能は向上していないものの、他のすべての改良を考慮すると、我々は喜んで受け入れることができる。
マイクロフォーサーズカメラとして高価であることは間違いない。この価格帯では、キヤノン「EOS R6」やニコン「Z6 II」をはじめ、ソニー「α7 IV」、富士フイルム「X-T4」、パナソニック「LUMIX GH6」など、非常に厳しい競争にさらされているのは間違いない。
しかし全体的に見て、センサーサイズを越えて見ることができれば、OM-1は注目に値するカメラであり、現在のオリンパスユーザーを確実に喜ばせるとともに、システムの魅力を拡大させるに値する。
とのこと。
マイクロフォーサーズ初となる積層型CMOSセンサーを搭載したOMデジタルの最新モデルにして、OM SYSTEMブランド初となるミラーレスカメラ。全く新しイメージセンサーとプロセッサを搭載し、全く新しいフォーカスシステムを採用しています。PhotographyBlogのレビューではOM-1の強みとなるAF/連写について具体的なレビューが無いものの、強化された低照度性能や拡張した被写体検出AFは魅力的ですね。AF-ONボタンが追加されたのも地味に便利で、OM SYSTEMらしい専用カスタマイズも用意されています。
現OM-1ユーザーとしてはAFに改良が必要と感じるものの、高いポテンシャルを感じるので今後のファームウェアアップデートに期待。「クアッドピクセルAF」という業界で初となるAF方式を採用しているうえ、被写体検出AFの拡張やメニューシステムの刷新など、ソフトウェアの分野で精力的な動きを見せています。
フルサイズで言えばミドルクラスの価格帯で、AFシステムなどソフト開発も重要となるフラッグシップモデルの大幅なモデルチェンジは苦労したはず。ファインダーやモニターのスペックも価格帯を考慮すると最上級で、それでもOM-1は「MFTの中では高価なカメラ」と言われてしまうのが悩ましいところですねえ。
ソフト面はファームウェアの更新に期待するとして、ハード面で不満があるとすればバッファクリア速度が遅いSD UHS-IIを採用したことでしょうか?一般的な撮影ではなんら不足ないですが、高速連写を強調するOM-1だからこそ、連続撮影のストレスフリーを実現して欲しかったところ。
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