RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMはソフトウェア補正必須だが強みの多いレンズ

PhotographyBlogがキヤノン「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」のレビューを公開。歪曲収差が補正必須で防塵防滴に非対応と指摘しつつ、小型軽量で手ごろな価格の説得力がある広角ズームと述べています。

PhotographyBlog：Canon RF 15-30mm F4.5-6.3 IS STM Review

（基本的なスペックなどの紹介は割愛しています）

外観・構造：

手ごろな価格のレンズとしては良好なビルドクオリティだ。

全体的にプラスチック製の外装だ。

レンズマウントは金属製である。

防塵防滴仕様ではない。

花形レンズフードやソフトケースは別売りだ。

携帯性：

全長8.8cm、重量390gと小型軽量な広角ズームだ。

R5との組み合わせでバランスは崩れない。

15mmの広角側で内筒が1cm伸びる。

操作性：

コントロールリングでフォーカス操作や露出設定の操作が可能だ。

フォーカス：

STM駆動のAFは被写体をロックするまでに0.10秒と高速だ。

実質的に無音で、動画撮影に適している。

R5との組み合わせで信頼性が高い。

手ぶれ補正：

光学手ぶれ補正に対応している。

非常に効果的だ。

解像性能：

15mmの中央はF4.5からF11まで良好だ。端は中央ほどでは無く、F5.6からF11で最良の結果が得られる。

20mmの中央はF5からF11まで良好だ。端は中央ほどでは無く、F5.6からF11で最良の結果が得られる。

24mmの中央はF5.6からF11まで良好だ。端は中央ほどでは無く、F8からF11で最良の結果が得られる。

30mmの中央はF6.3からF11まで良好だ。端は中央ほどでは無く、F5.6からF11で最良の結果が得られる。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

広角レンズとしてはとても良好なボケ味だ。

色収差：

非常に高いコントラストの領域でのみ目に付く。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

15mmのRAWには大きな歪曲収差が発生している。

30mmの歪曲収差は遥かに小さい。

周辺減光：

絞り開放の四隅で目に付く。

解消するには2段絞る必要がある。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

F22-F32まで絞ると綺麗な光条が発生する。

太陽をフレームに入れるとフレアが発生しやすい。

作例集

総評

カメラ側でのレンズ補正に大きく以前していることが気にならず、広角ズームレンズに防塵防滴が必要無ければ、非常に多くのメリットが得られる。安くて楽しい、間違いのない広角ズームレンズである。

とのこと。
フルサイズ対応のミラーレスシステムでは珍しいF値変動タイプの広角ズームレンズですね。開放F値はF2.8やF4のズームレンズと比べて暗いものの、手ごろな価格で小型軽量なレンズサイズを実現しています。光学性能は抜群と言えないように見えますが、歪曲収差を補正してフレーム周辺部の解像性能を追求しなければ満足度の高いレンズとなるかもしれません。作例を見るとフレーム端が倍率色収差や諸収差の影響で少しソフトに見えるので、この辺りは少し人を選ぶ結果となる可能性あり。歪曲収差が非常に強く、これを補正する流れで隅が少しソフトになるのは不可避の模様。

私もEOS R5と組み合わせて楽しんでいます。やはり周辺部に向かってパフォーマンスが少し低下するのは否めませんが、細かいことを気にせず広角ズームを楽しみたいのであれば面白い選択肢になると思います。広角15mmをカバーしつつ、フィルター径が67mmと小さいのもGood。

キヤノン RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM 最新情報まとめ

RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM
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レンズの仕様

レンズの仕様
発売日	2022年 8月26日	初値	?77,220
マウント	RF	最短撮影距離	0.28m AF 0.128m MF
フォーマット	35mm	最大撮影倍率	0.52倍
焦点距離	15-30mm	フィルター径	67mm
レンズ構成	11群13枚	手ぶれ補正	5.5段分
開放絞り	F4.5-6.3	テレコン	-
最小絞り	F22-32	コーティング	SSC
絞り羽根	7枚
サイズ・重量など
サイズ	φ76.6×88.4mm	防塵防滴	-
重量	390g	AF	STM
その他
付属品
レンズキャップ