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RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM 徹底レビューVol.5 周辺減光・逆光編

キヤノン「RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM」のレビュー第五弾を公開。今回はピント位置による周辺減光の影響や光源の配置で逆光耐性がどのように変化するのかチェックしています。

RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMのレビュー一覧

周辺減光

周辺減光とは?

周辺減光とは読んで字のごとく。フレーム周辺部で発生する不自然な光量落ちを指す。中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となる傾向。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生する。

ソフトウェアで簡単に補正できる現象だが、露出不足を後処理の補正(増感)でカバーするため、ノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景で高感度を使う場合はノイズが強く現れる可能性あり。

15mm

最短撮影距離

歪曲収差が無補正の状態と隅に目立つ光量落ちが発生する。補正でどうにかなるレベルでは無いので、素直に歪曲収差の補正でトリミングした方が良いだろう。歪曲収差の補正を適用してしまえば、残った周辺減光は僅かである。

無限遠

最短撮影距離と比べると光量落ちが少し強くなるものの、驚くほどの差とはなっていないように見える。とは言え、光量落ちがゼロでは無いので、気になるのであれば自動補正を適用しておくのがおススメだ。

24mm

最短撮影距離

無補正のRAWでも全く問題が無いように見える。全体的に薄っすらと影響がある光量落ちは絞ると改善するものの、改善速度が穏やか過ぎてアテにならない。

無限遠

最短撮影距離と比べると少し強めの光量落ちが発生する。1段絞ると改善するので、自動補正か絞りで調整したい。

30mm

最短撮影距離

基本的には24mmとあまり変わらないように見える。

無限遠

最短撮影距離よりも影響は強くなるが、それでも問題は軽微で無視できる。

逆光耐性・光条

15mm

強い光源をフレーム中央に受けるとフレアとゴーストが目に見える形で発生する。逆光耐性として褒められた結果ではないものの、特に違和感や不快感のあるフレアでは無く、個人的にこれはこれで良い。絞ると光源周辺のフレアは抑えられるが、センサー由来と思われるRGBの反射が目立つようになる。

光源をフレーム隅に配置すると、まずまず良好な逆光耐性となる。絞り開放付近における影響は僅かで、全体的なコントラスト低下は見られない。ただし、絞ると隠れていたゴーストが徐々に顕在化する。

30mm

基本的に15mmと同様だ。フレアは良く抑えられているよにも見えるが、無数のゴーストは避けられない。

光源が隅にあると影響は軽微だが、よく見ると巨大なゴーストが薄っすらと発生している。絞ると徐々に目立つようになるが、実写で問題と感じるシーンはそう多く無い。

光条

小絞りではシャープな光条となるが、回折の影響を受ける前に明瞭な光条は発生しない。あまり期待しないほうが良いと思われる。

まとめ

歪曲収差が無補正の状態であれば広角側でケラレのような周辺減光が発生するものの、補正後はほとんど問題ないうえ、自動補正も適用可能である(歪曲収差を補正無しで周辺減光のみ補正するのは難しい)。歪曲収差補正後でも絞り開放は薄っすらと光量落ちの影響が見られるが、実写で大きな問題と感じることはないと思われる。

逆光耐性は完璧と言えないものの、強い光源をフレームに入れなければ問題と感じることは無かった。もしも画角や構図を調整できるのであれば、光源の位置を動かすことで改善する可能性あり。光条は絞ることでシャープとなるが、回折で解像感を犠牲にしてまで光条が得たいのかどうかは考える必要がある。少なくとも光条目当てて買うレンズではないことは確かだ。

購入早見表

RF15-30mm F4.5-6.3 IS STM
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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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