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RF15-35mm F2.8L IS USMは非の打ち所がない素晴らしいレンズ

ePHOTOzineがキヤノン「RF15-35mm F2.8L IS USM」のレビューを掲載。ズーム全域で均質性の高い解像性能が得られ、諸収差も良好に補正されている模様。非の打ち所がない優れた広角ズームとのこと。

2019年9月発売のキヤノンRFマウント用大口径ズームレンズ。このクラスとしては珍しく光学手振れ補正を搭載しており、最大5段分の補正効果が得られます。ボディ内手ぶれ補正を搭載していない機種でも、F2.8の大口径と手振れ補正で高い低照度性能が得られるのが魅力的。さらに広角端が従来よりも少し広く(15mm)汎用性の高いレンズに仕上がっています。販売価格は30万円前後と高めで、汎用性はともかく光学性能とのバランスが気になるところ。ePHOTOzineでのレビューは以下の通り。

ePHOTOzine:Canon RF 15-35mm F/2.8L IS USM Lens Review

  • 外観:Lレンズに期待されるような優れたビルドクオリティ。花形フードに不具合があった。
  • 構造:防塵防滴構造、フッ素コーティング処理。
  • 携帯性:R6IIとの組み合わせでバランス良好。
  • 操作性:ズームリングは滑らかに回転。
  • AF:NanoUSM駆動で正確かつ高速。そして無音。接写性能が高い。
  • MF:電子制御で滑らかで適度なトルクで操作可能。
  • 手ぶれ補正:5段分の効果。動画撮影にも適している。
  • 解像性能:中央はF2.8からExcellent~Outstanding、端はF2.8からVery good~Excellent。ズーム全域でシャープ。(R6 II・Imatest)
  • 像面湾曲:記載なし。
  • ボケ:ズームとしては、とても心地よい描写。
  • 軸上色収差:記載なし。
  • 倍率色収差:補正オフの状態でも色収差は少ない(内部で処理されている?)。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:15mmで妥当な樽型、20mmでニュートラル、28mm以降で糸巻き型。
  • 周辺減光:許容範囲内。
  • コマ収差:記載なし。
  • 逆光耐性:厳しい環境でゴーストあり。一般的な状況でフレアの問題なし。
  • 光条:記載なし。
  • 総評:非の打ち所がない優れた広角ズーム。高価だが、素晴らしいレンズ。
  • 競合と比較:非常に高価。安価なF4・F4.5-6.3の選択肢あり。

とのこと。
手振れ補正を搭載し、15mm始まりの明るい広角ズームレンズですが、光学性能はズーム全域でとても良好となっているようです。ただし、ePHOTOzineのテスト結果は全体的にやや甘めで、解像テストは2400万画素のEOS R6 Mark IIを使用している点に注意が必要。とは言え、ズーム全域の均質性を評価するレビューサイトは他にもあります(例:Les numeriques)。

歪曲収差や周辺減光はいくらか残存しており、レンズ補正を加味した光学設計と思われます。ミラーレス時代のレンズ設計と言ったところでしょうか?ただ、レンズ補正に丸投げではなく、15mmの樽型歪曲の数値を見る限りでは適度に補正していると思われます。(極端にレンズ補正を適用すると隅の画質が低下する)

ざっと見て、F2.8における均質性の高い解像性能、もしくはF8まで絞った時の全体的なシャープネスやコントラストを重視するのであれば面白い選択肢となりそう。手ぶれ補正や円形フィルターの必要性が高い場合も価値のある一本。

悩ましいのは20万円台後半の価格設定。一眼レフ用と比べてやや高いので、乗り換えるにしても、それなりの追加投資が必要。しかし競合他社のF2.8広角ズームも同程度の価格設定となっており、キヤノンRFが顕著に高価というわけではありません。アダプターで一眼レフ用レンズを利用できるので、コストパフォーマンス重視であればサイズ度外視でシグマやタムロンも要検討。

キヤノン RF15-35mm F2.8L IS USM 最新情報まとめ

レンズの仕様

レンズの仕様
発売日 2019年 9月27日 初値 ¥267,298
マウント RF 最短撮影距離 0.28m
フォーマット フルサイズ 最大撮影倍率 0.21倍
焦点距離 15-35mm フィルター径 82mm
レンズ構成 12群16枚 手ぶれ補正 5段分
開放絞り F2.8 テレコン -
最小絞り F22 コーティング ASC/SWC
絞り羽根 9枚 コーティング フッ素
サイズ・重量など
サイズ φ88.5mm×126.8mm 防塵防滴 対応
重量 840g AF NanoUSM
その他
付属品
レンズケース・フード

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