RF28mm F2.8 STMは全ての実写テストで良好なパフォーマンス

Mobile01が「RF28mm F2.8 STM」のレビューを公開。小型軽量で安価ながら、フレーム周辺部まで優れた解像性能を発揮し、色収差を良好に補正、逆光耐性も良好とのこと。値札に十分見合うものと評価しています。

2023年7月に発売のRFマウント用のフルサイズ対応レンズ。全長24.7mm、重量120gとフルサイズ対応の広角28mmレンズとしては驚くほど小型軽量。APS-Cに装着しても換算45mm相当の画角で利用することが可能となっており、公式ウェブサイトでもAPS-Cでの使用を推しているように見えます。売り出し価格は4万円台で、EFマウントのパンケーキレンズと比べると高め。しかし、PMo非球面レンズを3枚も使った光学設計は（MTFを見る限り）フレーム隅まで良好な性能を維持しているようです。Mobile01によるレビューは以下の通り。

Mobile01：Canon RF 28mm f/2.8 STM 評測報告｜小廣角餅乾鏡便攜平價首選！

外観：RFレンズらしいシルバーリングの装飾。質感は良好。

構造：外装はプラスチック製。

携帯性：RFマウントの中では最軽量。R8との組み合わせで600g以下。

操作性：AF/MF/コントロール切替スイッチ。

AF：STM駆動。滑らかに動作。なぜかR8との組み合わせはR5よりも遅い。ブリージング補正対応レンズで、補正無しの場合は無視できない画角変化が発生する。

MF：最短撮影距離0.23m、撮影倍率0.17倍。テーブルマクロには物足りない。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：中央・周辺はF2.8から実用的だが、絞るとさらに画質が向上。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：記載なし。

軸上色収差：低分散レンズ未使用からは想像できないほど良好な状態。

倍率色収差：低分散レンズ未使用からは想像できないほど良好な状態。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：補正オフの場合は顕著な樽型歪曲。

周辺減光：記載なし。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：フード無しでも十分な性能。

光条：F5.6から発生。個人的に好みの描写。

作例集：高解像データ多数。

総評：広角28mmとF2.8の組み合わせは絶妙なバランス。全ての実用テストで良好なパフォーマンスを発揮、値札に十分見合うもの。

競合について：競合製品がない。

備考：R8・R5でテスト。

とのこと。
小型軽量で、RFレンズのラインアップでは非常に手ごろな価格ですが、優れた光学性能を実現しているようです。EOS R5を使った実写テストでも、中央から周辺部まで優れた解像性能が得られるようです。このようなレンズとしては珍しく、色収差がよく抑えられ、ボケも滑らかな描写を実現しているみたいですね。

欠点は未補正の歪曲収差と周辺減光ですが、このあたりは想定の範囲内と言ったところでしょうか。OpticalLimitsでは逆光耐性を弱点と指摘していますが、Mobile01では逆に良好と評価しています。ただし、後玉がセンサーにとても近いため、カラーフィルターの反射が写りこむ可能性は高そう。

私も発売日に入手しました。印象はMobile01とほぼ同じで、小型軽量、低価格のレンズとしては驚くほど良好な光学性能を備えています。像面湾曲が隅に少し残っているので絞り開放を使った遠景の撮影では注意が必要ですが、絞れば特に問題ありません。ボケは確かに滑らかで、非球面レンズ3枚を使った安価なレンズとしては驚くほど綺麗。ここ最近のパンケーキレンズの中ではおススメしやすい一本です。

キヤノン RF28mm F2.8 STM 最新情報まとめ

RF28mm F2.8 STM
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レンズの仕様

レンズの仕様
発売日	2023年7月上旬	初値	48,400円
マウント	RF	最短撮影距離	0.23m
フォーマット	フルサイズ	最大撮影倍率	0.17倍
焦点距離	28mm	フィルター径	55mm
レンズ構成	6群8枚	手ぶれ補正	-
開放絞り	F2.8	テレコン	-
最小絞り	F22	コーティング	SIC
絞り羽根
サイズ・重量など
サイズ	φ69.2mm×24.7mm	防塵防滴	-
重量	約120g	AF	STM
その他	AF/MF/Control スイッチ
付属品
キャップ