ボケとシャープネスを両立して軽量・低価格｜SIRUI AF 85mm F1.4 FF

PetaPixelが「SIRUI AF 85mm F1.4 FF」のレビューを公開。小型軽量で低価格、かつ優れたビルドクオリティ、ボケとシャープネスの両立を高く評価しています。

PetaPixel：Sirui Aurora 85mm f/1.4 Review: G Master Vibes at a Fraction of the Price

外観：Auroraは多機能でありながら控えめなデザインの美しいレンズ。前面には67mmフィルターが装着可能で、グリップ性を高めるゴムリング付きのシンプルなフードが付属。

構造：レンズは完全な防塵防滴仕様で密閉性も高い。ファームウェア更新用にUSB-Cポートを搭載。

携帯性：約540グラムと非常に軽量。GM II（約650グラム）やViltrox Pro（約800グラム）よりも明確に軽く、持ち運びに優れている。

操作性：AF/MF切替スイッチ、クリックレス絞りリング、カスタマイズ可能なボタンを備えている。これらの機能は通常高価なレンズにしかないため、操作性の充実度に驚かされた。

AF：ステッピングモーター駆動。動作は静かだが、ソニーやViltroxの同等レンズと比較するとオートフォーカスは明らかに遅い。ただし、ポートレート撮影や街中のスナップなど、ほとんどの撮影においては実用上問題ない。最速のフォーカス性能を求める場合は他製品が適する。

MF：記載なし

手ぶれ補正：記載なし

解像性能：F1.4開放から非常にシャープで、優れたディテール描写力。フレーム全体でコントラストも高く、絞ればさらに向上する。四隅の描写も良好で、フラットな描写特性によりあらゆる状況で鮮明な画質が得られる。

像面湾曲：記載なし

ボケ：極めてクリーンなボケ味で、玉ねぎボケやシャボン玉状の乱れは皆無。開放では口径食の影響があるが、絞れば解消される。背景の描写は滑らかかつクリーンであり、安価なレンズに見られる荒々しさはない。ボケの質はソニーのG Masterと同等で、滑らかなグラデーションとクリーンさを好む者にとっては傑作。

軸上色収差：ごくわずかに存在するが、ほとんど問題にならないレベル。全体的に色収差が少なく、コントラストと色再現に優れている。

倍率色収差：記載なし

球面収差：記載なし

歪曲収差：記載なし

周辺減光：画像の四隅に若干の周辺減光が確認される。

コマ収差：記載なし

逆光耐性：本レンズの光学的な弱点は逆光耐性。明るい光源に対して撮影するとフレアが発生し、F1.4ではゴーストが顕著に現れる。絞るとフレーム全体に反射が拡がり、状況によっては処理が難しい。ただし、フレアやゴーストを創造的に活用する使い方も可能。

光条：記載なし

作例集：リサイズ多数。

総評：Sirui Auroraはとても見事なレンズであり、特にボケとシャープネスの両立が高く評価できる。600ドルという価格はViltrox 85mm F1.4 Proと同程度であり、セール時にはさらに手頃に入手可能。Eマウント、Xマウント、Lマウント、Zマウントに対応している。オートフォーカスが遅い点はあるが、F1.4での描写性能は優秀であり、逆光耐性の問題さえクリアできれば高い価値を持つ。ゴーストを好む写真家にとっては魅力にもなり得る。

競合について：Viltrox Pro 85mm F1.4は重く、ボケもよりクラシックである。価格はほぼ同じだが、どちらもコストパフォーマンスに優れている。ただし、ViltroxはEマウントのみの展開。Rokinon/Samyangの85mm F1.4 Eマウントは最も安価だが、光学性能の検証はされていない。

備考：

MEIKEに続き、中国レンズメーカーでは珍しいF1.4に対応するフルサイズ対応のAFレンズ。「85mm F1.4」としては小型軽量で、特にフィルターサイズや重量が控え目。それ以外の仕様は最近のAFレンズの求められる機能を満たしています。国内での販売価格はシグマやVILTROXと同程度ですが、セール中は8万円台での購入が可能。

PetaPixelのレビューでは、優れた解像性能に加え、ボケが滑らかで美しい描写であるとのこと。低価格で小型軽量な85mm F1.4と考えると驚異的なパフォーマンスですね。ステッピングモーター駆動による控え目な速度のAFが欠点となるものの、撮影する状況によっては問題と感じない程度のようです。

SIRUI AF 85mm F1.4 FF 最新情報まとめ