VILTROX カメラ レンズ 海外の評価

VILTROX AF 35mm F1.2 LAB 多少の妥協でプロ並みの画質

PetaPixelが「VILTROX AF 35mm F1.2 LAB」のレビューを公開。ボケは場合によって雑然としていると指摘しつつ、手頃な価格のF1.2 AFレンズとしては高性能でコストパフォーマンスの高い製品と評価。

PetaPixel：Viltrox 35mm f/1.2 LAB Review: Another Budget Winner

  • 外観：プロフェッショナルな印象を与える外観。上部にデジタルLCDが搭載。LCD高級感はあるが、視認性は低く、特に絞り値が見づらい。従来の刻印・塗装表示の方が実用的。
  • 構造：頑丈な金属製フレームと耐候性シーリングを備え、防塵防滴構造。レンズは完全に密閉され、USB-Cポートも内蔵。フードは簡素ながら必要十分な性能を持つ。
  • 携帯性：大口径レンズのため大型であるが、ニコンよりも軽い920gで、扱いやすい。フィルター径は77mmで、太めの鏡筒ながらグリップとの間に指が入る余裕がある。
  • 操作性：カスタムボタンが2つあり、グリップ性も良好。絞りリングはクリック音が大きく、1/3段や1/2段の精密操作がしにくい不満点。
  • AF：ボイスコイルモーターにより、高速かつ静音で駆動。ストリートや動体撮影にも対応可能な優れた性能である。
  • MF：フォーカスリングは滑らかに動作し、AF/MF切替スイッチも搭載。ストロークは長めだが、正確な操作が可能である。
  • 手ぶれ補正：記載なし。
  • 解像性能：全体を通して非常に高い解像性能を持つ。開放では中央のコントラストがやや甘いがディテールは優秀。f/2.8で一段とコントラストが向上する。四隅の減光やボケも絞れば解消される。
  • 像面湾曲：記載なし。
  • ボケ：f/1.2では玉ボケが美しく、11枚羽根により絞っても円形を維持する。ただし、玉ボケに同心円状のムラが現れやすく、印象がやや煩雑になる。ボケ味全体はまずまずで、背景の柔らかさやボケへの移行は滑らか。
  • 軸上色収差：軽微な軸上色収差が確認されたが、実用上問題ないレベル。高コントラストかつ浅い被写界深度の条件下でも大きな影響は見られなかった。
  • 倍率色収差：記載なし。
  • 球面収差：記載なし。
  • 歪曲収差：記載なし。
  • 周辺減光：記載なし。
  • コマ収差：記載なし。
  • 逆光耐性：フレアやゴーストをよく抑えており、逆光でも高いコントラストを維持する。f/16でもゴーストは目立たず、サードパーティ製レンズにありがちな派手なフレアも見られない。
  • 光条：光条は平凡であり、点光源の描写には明確なエッジがなく、印象に残らない。
  • 作例集：リサイズのみ。
  • 総評：高い光学性能と優れたコストパフォーマンスを両立している。LABレンズは多少の妥協でプロ品質を手頃に提供する点が評価される。絞りリングの設計以外には大きな欠点がなく、独特の描写と快適な操作性を備えている。
  • 競合について：本レンズは現時点でニコンミラーレスに非対応だが、135mm f/1.8 LABの前例から将来Zマウント版の登場が期待される。シグマの旧型Artレンズは廃盤見込みで、ソニーEマウントユーザーには35mm f/1.4 GMが現実的な選択肢。
  • 備考：

2025年4月に登場したVILTROX製のF1.2 AFレンズ。VILTROXの初のF1.2 AFレンズを実現しつつ、最高級ライン「LAB」シリーズとして、優れた光学性能を両立。さらに防塵防滴仕様やHyperVCM駆動のAFなど、ソニーやシグマなどの国内製品と渡り合うことが出来るスペックとなっています。

販売価格はそれなりに高価で、VILTROX製品としては高めの部類。しかし、F1.2レンズとしては適度な値付けで高すぎることはありません。シグマ「35mm F1.2 DG DN」と同程度。

PetaPixeleのレビューではF1.2から良好なパフォーマンスを発揮する大口径レンズのようです。超大口径ながら色収差を適切に補正しているのは凄いですね。実写サンプルを多数掲載しており、確かに良好な結果が得られているように見えます。

レビュワーは絞りリングの使い辛さについて指摘していますが、これは本レンズユーザーの私も同じ見解です。「A」ポジションのロック機構もないため、操作には慣れが必要。それ以外の点で不満を感じるところは少なく、価格に対して高水準な仕上がりのレンズだと感じています。

VILTROX AF 35mm F1.2 LAB 最新情報まとめ

  • リリース：2025.4.16
  • 販売価格：169,200円
VILTROX AF 35mm F1.2 LAB
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レンズの仕様

発売日 2025.4.16
初値 169,200円
レンズマウント E
対応センサー フルサイズ
焦点距離 35mm
レンズ構成 10群15枚
EDレンズ5枚
高屈折率レンズ3枚
非球面レンズ2枚
開放絞り F1.2
最小絞り F16
絞り羽根 11枚
最短撮影距離 0.34ｍ
最大撮影倍率 不明
フィルター径 Φ77mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング 不明
サイズ Φ89.2mm×121.8mm
重量 約920g
防塵防滴 対応
AF HyperVCM
絞りリング あり
（クリック切替対応）
その他のコントロール AF/MF
Fn1/Fn2
付属品 レンズキャップ
リアキャップ
フ－ド
収納袋

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