XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR サイズ・重量・価格を考慮すれば十分に優秀

Lenstipが富士フイルム「XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR」のレビューを公開。レンズサイズや重量、価格を考慮すると良好な光学性能を発揮していると評価。歪曲収差は後処理に依存するものの、解像性能に欠点はない模様。

Lenstip：Fujifilm Fujinon XF 16-50 mm f/2.8-4.8 R LM WR

外観：小さな赤い四角と「16-50」の数字が目印。左側には「XF ZOOM」プレートと絞りモードスイッチ、「耐候性」表記、シリアル番号、フィリピン製の情報がある。

構造：新モデルは比較的シンプルな光学設計で、手ぶれ補正は省略。レンズ後部は密閉性が高い。鏡筒の外側に伸びる内筒がなく、耐久性も向上。フィルターを併用すればさらなる密閉性向上が可能。

携帯性：旧モデルと寸法はほぼ同じだが、軽量化されている。ズーム時にレンズの全長は変化せず、前面レンズは16mm時に最も浅く、33mm時に最も奥に配置される。

操作性：ズームリングは幅26mmで、大部分がゴム製リブに覆われる。焦点距離の目盛り（16、23、35、50mm）付き。回転は均等でスムーズ。

AF：無音かつ高速。全範囲の移動に約0.3秒と優秀で、方向や焦点距離に依存しない。精度も高く、屋外・スタジオ撮影ともに問題なし。拍手喝采。

MF：幅11mmのリブ付きリング。目盛りなし。フォーカスバイワイヤ方式で、素早い回転では90～100度、ゆっくり回すと約300度の調整幅。ブリージングは16mmで約4%、50mmで約8%。心配する必要はないが完璧でもない。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：
・フレーム中央：全体的に高水準。
・フレーム隅：全焦点距離でフレーム中央ほどではないが、実用的な解像力を確保。ピークはズーム中間域。
・中央で驚くほど良い結果、フレーム端で深刻な失敗はない。寸法、重量、価格を考慮すると、それ以上を求めるのは愚かなこと。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：輪郭のあるボケとオニオンリングボケの痕跡あり。周辺減光はf/5.6で解消。優れてはいないが、悪くもない。

軸上色収差：抑制されており、目立つ偽色はほぼなし。

倍率色収差：16mmと33mmは極めて低い。50mmでは絞ると増加するが、許容範囲。全体的に素晴らしい結果。

球面収差：気になるレベルではなく、補正は良好。

歪曲収差：16mmで-7.06%の樽型歪みが目立つ。23mmで-1.27%、35mmで+1.82%、50mmで+1.65%。JPEGではカメラ補正が過剰になる傾向。

周辺減光：16mm時に目立つが、歪曲補正を考慮すると許容範囲。

コマ収差：フレーム隅で発生しているが、極端な変形はなし。

逆光耐性：16mmでは良好。長焦点側ではフレアが発生しやすい。

光条：記載なし。

作例集：高解像データあり。

総評：前モデルの正統進化版。700ドルで優れた光学性能と堅牢な構造を持つ。欠点は少なく、サイズ・重量・価格を考慮すれば十分に優秀なズームレンズである。

競合について：

備考：

富士フイルムカメラの多くにキットレンズとして付属していた「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」の後継モデル。手振れ補正は非搭載となりましたが、光学系の一新で16mmの広角域に対応。さらに最短撮影距離や撮影倍率が大幅に改善し、ハーフマクロ（35mm判相当）の接写性能を実現。さらに、筐体内で内筒が前後するため全長に変化なく（インナーズーム）、重心の移動が少ないことも強みの一つ。

Lenstipのレビューでは、解像性能に大きな欠点は無く、歪曲収差を除けば収差における大きな問題は無さそうです。ただし、他のレビューサイトでは像面湾曲の影響があると指摘しているサイトもあります。遠景解像でどのような結果が得られているのか、他のレビューも確認しておいたほうが良いかもしれません。

ボケは悪くないものの、非球面レンズの影響があるようです。このあたりはFlickrなどのユーザー投稿も併せて確認しておくのが良さそう。

富士フイルム XF16-50mmF2.8-4.8 R LM WR 最新情報まとめ