富士フイルム「XF27mmF2.8 R WR」の不満点はAFのみ

Digital Camera Worldが富士フイルム「XF27mmF2.8 R WR」のレビューを公開。小型軽量ながら防塵防滴・絞りリングに対応し、光学性能はとても良好と評価。ただし、AFは相変わらず煩いみたいですね。

Digital Camera World：Fujinon XF27mmF2.8 R WR review

レンズの紹介：

X-E4の魅力を引き立たせるコンパクトな単焦点レンズだ。X-E4のキットレンズとして購入可能だが、個別に買うことも出来る。
（訳注：2021年5月現在で日本にX-E4＋XF27キットは存在しません）

元のXF27mmと同じ光学設計だが、防塵防滴に対応し、絞りリングを搭載している。

焦点距離は27mmだが、フルサイズ換算では41mmに相当する画角だ。

ビルドクオリティ：

全体のサイズを変えることなく防塵防滴に対応している。

フジツボ型レンズフードはレンズの携帯性を損なうことなく、遮光性・保護性を高めている。

携帯性：

F2.8と開放F値は控えめだが、そのぶん非常にコンパクトなレンズである。

重量は84gであり、大部分のレンズよりも軽い。レンズの作りを考えると驚きの軽さだ。

操作性：

全体のサイズを変えることなく、絞りリングが追加されている。

絞りリングは1/3段ごとにクリック感のある動作だ。操作性はとても素晴らしく、肯定的な評価が出来る。

フォーカスリングはとても狭いが、指で簡単に見つけることが出来る。被写界深度やピント距離の表示は無いが、カメラ側に表示可能だ。

オートフォーカス：

このレンズで唯一の不満がAFモーターに改善が見られないことだ。

X-E4との組み合わせで非常に高速だが、富士フイルムが述べているような静音性や高速性ではない。

静止画では問題ないが、動画でC-AFを使うことは無いだろう。

マニュアルフォーカス：

記載なし。

手ぶれ補正：

光学手ぶれ補正は搭載していないが、X-S10やX-T4と組み合わせることでボディ内補正を利用可能だ。

解像性能：

このようなコンパクトなレンズとしては最高のシャープネスだ。

中央は絞り開放から良好で、F4?F5.6まで絞るとさらに良くなる。

四隅は必然的に低下するが、F5.6まで絞ると中央と四隅の違いが小さくなる。

F2.8を使わない限り、隅から隅までシャープなレンズだ。

F2.8でも実写ではフレーム端の落ち込みが目立たない。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

記載なし。

色収差：

色収差は絞り値全域で0.5未満と良好なスコアを記録している。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

補正データがRAWに格納され、現像ソフトでは自動的に補正される。

無補正の場合は樽型歪曲となる。

周辺減光：

記載なし。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

記載なし。

総評

我々はXF27mmのオリジナルレンズの大ファンだ。このレンズは非常にスリムでありながら、端から端まで極めて良好なシャープネスを実現している。この新しいレンズは同じ高い基準を満たしつつ、防塵防滴が追加され、さらに物理的な絞りリングも利用可能だ。それ自体が素晴らしいものだが、X-E4のキットレンズとしてはさらに優れた組み合わせとなる。しかし、高速で静かなAFモーターではない。

長所：
・超コンパクト
・端まで高画質
・防塵防滴
・絞りリング

短所：
・洗練されていないAF

とのこと。
光学設計は2013年に登場した従来モデルから変更ありませんが、それでも最新APS-Cカメラに装着して全く問題が無い模様。歪曲収差はボディ内補正前提ですが、これが問題となる環境は少ないはず。悩ましいのはフォーカス駆動方式ですが、これは競合他社も同様の問題を抱えています。小型軽量レンズの代償として許容すべき点なのかなと。

個人的に残念なのはX-E4レンズキットが用意されていないこと。個別に買うことは出来ますが、海外のX-E4レンズキットと比べると価格のアドバンテージがグッと下がってしまうのが悩ましいところ。それでもレンズは約3か月の納期待ちが発生しており、とても人気の高いレンズであることが分かります。

富士フイルム「XF27mmF2.8 R WR」交換レンズデータベース