Phototrendが富士フイルム「XF56mmF1.2 R WR」のレビューを公開。解像性能、ボケ、収差の補正状態などは文句なしと高く評価しつつ、AF性能が唯一で本当の弱点になると指摘しています。
「XF56mmF1.2 R」の後継モデルとして、新光学系や防塵防滴のレンズ外装を採用して2022年9月に発売された中望遠レンズ。4000万画素の高解像センサーに対応する高い光学性能と、美しいボケを両立。さらに前モデルよりも最短撮影距離が20cm短くなり、非常に寄りやすい中望遠レンズに仕上がっています。販売価格は少し高くなってしまいましたが、それだけの価値があるのか気になるところですね。Phototrendは以下のようにレビューしています。
Phototrend：Test Fujinon XF 56 mm f/1,2 R WR : grande ouverture et piqué de haut vol
- 外観：従来通り満足のいくビルドクオリティ。
- 構造：以前よりも金属パーツは減少。ただし防塵防滴・耐寒仕様。
- 携帯性：X-T4との組み合わせでバランス良好。
- 操作性：より良好な絞りリング。フォーカスリングの操作性はイマイチ。
- AF：50mm F1よりもはるかに良好。より高速で静かに動作。動く被写体では問題が発生する。
- MF：記載なし。
- 手ぶれ補正：記載なし。
- 解像性能：F1.2から驚くほど端までシャープ。絞っても端が少し改善する程度。F2.8まで絞るとベンチマークの18mm F1.4に匹敵。F5.6-8で回折の影響を受けやすい。
- 像面湾曲：記載なし。
- ボケ：どのような状況でも美しい描写。口径食がわずかにある。
- 軸上色収差：問題なし。
- 倍率色収差：記載なし。
- 球面収差：記載なし。
- 歪曲収差：問題なし。
- 周辺減光：記載なし。
- コマ収差：記載なし。
- 逆光耐性：問題なし。
- 光条：記載なし。
- 作例集：リサイズのみ。
- 総評：文句なしの光学性能だがAFにリニアモーターを使用しなかったことが残念。
- 競合について：F1.0は2倍の重量で遥かに高価。本レンズほどシャープではない。シグマ56mmはコスパ良好で富士フイルムの値付けでは厳しい。ただし絞りリングはない。VILTROXは旧XF56mmよりも良好。
- 備考：
とのこと。
他のF1.4 R LM WRシリーズとは異なり、DCモーター駆動を使用している点には注意が必要のようです。静止した被写体では十分な性能と評価しつつも、不規則に動く被写体相手には力不足と指摘。リニアモーターだと良かったのですが、光学系の特許を見た限りでは大きなフォーカスユニットを動かすために、馬力のあるDCモーターである必要があったのかもしれません。
フォーカス性能には注意が必要ですが、解像性能はF1.2からとても良好のようです。絞れば18mm F1.4に近い切れ味を発揮し、フレーム隅までとても良好なパフォーマンスが得られる模様。諸収差の補正状態も良好で、同時に綺麗なボケ。
このあたりはFlickrのグループページに数多くのユーザー投稿が公開されているので、併せて確認しておくのがおススメ。レビューのようにピント面はシャープで、口径食の影響こそあるものの、ボケは確かに綺麗に見えます。色収差による色づきが少なく、見栄えの良いF1.2の描写。さらに防塵防滴を仕様を考慮すると、前モデルとの価格差なりの価値があると言えそうです。
富士フイルム XF56mmF1.2 R WR 最新情報まとめ
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レンズの仕様
| レンズの仕様 | |||
|---|---|---|---|
| 発売日 | 2022年9月 | 希望小売価格 | 130,680円 |
| マウント | X | 最短撮影距離 | 0.5m |
| フォーマット | APS-C | 最大撮影倍率 | 0.14倍 |
| 焦点距離 | 56mm | フィルター径 | 67mm |
| レンズ構成 | 8群13枚 | 手ぶれ補正 | - |
| 開放絞り | F1.2 | テレコン | - |
| 最小絞り | F16 | コーティング | S.EBC |
| 絞り羽根 | 11枚（円形絞り） | ||
| サイズ・重量など | |||
| サイズ | φ79.4×76mm | 防塵防滴 | 対応 |
| 重量 | 445g | AF | DC |
| その他 | 絞りリング | ||
| 付属品 | |||
| レンズフード | |||
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