DPReviewが「NIKKOR Z 28mm f/2.8 SE」のハンズオンを公開

DPReviewがニコン「NIKKOR Z 28mm f/2.8（Special Edition）」のハンズオンを公開。コンパクトな広角レンズで、APS-CのZ fcと組み合わせてもバランスは良さそうに見えます。

DPReview：Hands-on with Nikon's NIKKOR Z 28mm F2.8 Special Edition

ニコンは「NIKKOR Z 28mm F2.8 (SE)」を発表した。レンズ名の「SE」はSpecial Editionの略だ。開発発表されている28mmレンズの外観を変更したものであり、以前からニコンのロードマップにあったものだという。

このSpecial Edition 28mm F2.8は、主に新型ミラーレスカメラ「Nikon Z fc」に合わせた外観だ。

Z fcはAPS-Cサイズのセンサーを搭載しているが、このレンズはフルサイズセンサーのイメージサークルをカバーするように設計されている。Z fcでも問題なく機能する。

フルサイズ換算で42mmレンズと同じような画角になる。

Z fcに装着してみると、2つの組み合わせが魅力的に見える。外観にこだわるコンシューマーをターゲットにしていることはもちろん、レンズもカメラも可能な限り軽量に設計されているので、持ち運びにも便利である。

光学設計は非球面レンズ2枚を含む8群9枚で構成されている。

絞り込んだときには、前玉から7枚の絞り羽根が見える。

フィルター径は52mmだ。

レンズマウントはプラスチック製だ。

後玉はかなり大きい。

ニコンは、このレンズをフルサイズ用レンズとしては最軽量の160gと述べてるが、これはプラスチック製マウントが寄与しているものと思われる。

ニコンは防塵防滴に配慮したシーリングを施していると述べているが、マウント部にはガスケットシールは見当たらない。

AFシステムは、内部に2つのステッピングモーターを搭載している。電光石火ではないが、AFスピードは速く、28mmレンズのイメージ通りの写真が撮れるはずだ。

外部コントロールポイントが少なく、鏡筒の先端にはMFレンズの「Ai-s」のようなスタイルの、きれいに減衰したカスタマイズ可能なコントロールリングがある。

フォーカスリングにはマニュアルフォーカス、絞り、露出補正、ISO値のコントロールを割り当てることが可能だ。

AF/MFの切り替えは、カメラ側で行う必要がある。

最短撮影距離は0.19mで、最大再現率0.2倍を実現している。

フルサイズ「Z 5」に装着すると、28mm F2.8があることを忘れてしまうほど全体が軽量化されている。

光学的に、Z 7IIの4700万画素の解像度にも耐えることができるとニコンは述べているが、これについては近日中にサンプルギャラリーを作成する予定だ。

Z 28mm F2.8 (SE)は、2021年7月下旬にZ fcカメラとのキットとして希望小売価格1199ドルで発売され、単品では2021年秋から299ドルで販売される。

とのこと。
開発発表されているZ 28mm F2.8に先駆けてAPS-Cミラーレスと共にSE版が登場するのは面白い展開ですね。現状。このレンズを入手するにはZ fcのキットレンズとして予約するしかなく、単品での購入は10月まで待つ必要があるようです。非SE版も10月以降の発売となるのかは不明。
非常に小さな前玉のレンズですが、背面の写真を見ると、かなり大きな後玉となっていることが分かります。ショートフランジバック・大口径マウントのZシステムらしい小型レンズと言えるかもしれません。
光学性能が気になるところですが、サンプルギャラリーはまだ公開されていません。Z fcのサンプルギャラリーでこのレンズと組み合わせた作例が数点あるものの、あまり参考にはならないかもしれません。とは言え、フルサイズ用レンズをAPS-Cカメラで使用するので、周辺まで安定した画質は期待できそうです。Z 7などに装着してどれほどの光学性能となるのか気になるところですね。

ニコン「NIKKOR Z 28mm f/2.8」交換レンズデータベース