このページでは一眼カメラ用交換レンズ「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S.」の情報を収集しています。
最新情報
- パナソニックがズーム中のAF性能を向上させるMFTレンズ用ファームウェアを公開 2023年10月17日
- LEICA DG 12-60mm F2.8-4.0は12mmの周辺解像以外は強くおススメできる 2022年3月11日
- パナソニックがGH6に対応させるGレンズ用ファームウェアを公開 2022年3月2日
- LEICA DG 12-60mm F2.8-4.0 OISはオリンパスユーザーにもオススメできるレンズ【海外の評価】 2017年11月22日
- パナソニック LEICA DG12-60mmは適切なバランスの標準ズーム【海外の評価】 2017年5月25日
- Leica DG 12-60mmとLUMIX G 12-60mmの比較検証【海外の評価】 2017年5月3日
- LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S. 最新情報まとめ 2017年3月23日
- LEICA 12-60mmとM.ZUIKO 12-40 PROの徹底比較【海外の評価】 2017年3月18日
データベース
レビュー
購入早見表
フィルター購入早見表
プロテクト | C-PL | ND | ソフト |
X-CAP |
レンズデータ
レンズ仕様
品番 | H-ES12060 |
---|---|
レンズ構成 | 12群14枚(非球面レンズ:4枚、EDレンズ:2枚) |
ナノサーフェスコーティング | ○ |
マウント | マイクロフォーサーズマウント |
画角 | W(f=12mm):84°?T(f=60mm):20° |
光学式手ブレ補正 | ○(POWER O.I.S.、Gシリーズ本体に準じたMODE切換えが可能) |
Dual I.S. 対応 | ○(Dual I.S.2) |
焦点距離 | f=12-60mm(35mm判換算:24-120mm) |
最小絞り値 | F22 |
開放絞り | F2.8?4.0 |
絞り形式 | 9枚羽根 円形虹彩絞り |
撮影可能範囲 | W:0.20m?∞ / T:0.24m?∞(撮像面から) |
最大撮影倍率 | 0.3倍(35mm判換算:0.6倍) |
フィルター径 | Φ62mm |
防塵防滴 | ○ |
最大径×長さ | Φ68.4mm×約86mm※ |
質量 | 約320g (レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップを含まず) |
動作環境(使用可能温度 / 湿度) | -10?40 ℃ / 10?80 % |
付属品 | レンズフード、レンズキャップ、レンズリアキャップ、レンズポーチ |
F値の変動
12mm | 18mm | 25mm | 40-50mm | 60mm | |
最大絞り(F) | 2.8 | 3.2 | 3.5 | 3.9 | 4 |
更新履歴
- 2018-07-03:The Phoblographerがレビューを掲載しました。
- 2017.12.8:カメラのキタムラにて新品同様の中古品が大量に出品されています。特に安いと言う訳でも無いですが…。
- 2017.11.22:MING THEINをレビューに追加しました。
- 2017.7.16:楽天市場レビュー・Camera Stuff Reviewを追加しました。
海外の評価
MING THEIN(Robin Whong):オリンパスユーザーにもオススメ出来る
- 絞り開放からシャープであり、フレーム全体でとても均一だ。四隅において顕著な画質低下は見られない。
- F4~F5.6に絞るとシャープネスは少し改善するが、状況によって絞り開放を使う事に躊躇することはない。
- 20?40mmの中間焦点距離はシャープネスのピークである。ここでは25mmや40mmの単焦点レンズで実現されるものにとても近い性能だ。
- ただし、望遠域でシャープネスは目立って低下する。実写としては僅かなことであり、心配するに足りない程度のことだ。
- 撮影は曇天でフラットな光条件だったが、コントラストと明瞭度は良好に保たれ素晴らしい画質を発揮した。
- ボケはクリーミーで滑らかだ。マクロ撮影時にF5.6や6.3まで絞っても玉ボケは丸く柔らかい状態を保っている。
- 使い勝手はオリンパスの12-40mm PROと全く同じと感じる。マイクロフォーサーズには最適なサイズだ。これ以上大きいと長時間の携帯で疲れたり不快になり、小さく軽いとバランスが崩壊する。
- フレアは十分に抑えられている。
- 色収差は良好に補正されている。パープルフリンジはほぼ無視できる大きさで、F4まで絞ると完全に解消する。
- 歪曲収差は目立たない。
- 接写性能は0.3倍なので昆虫のマクロ撮影には十分だ。
- E-M1 Mark IIとの組み合わせでのAFはどの焦点距離でもレスポンスが良く高速だ。
- ズーム機構は滑らかで素早くクイックな撮影を可能としている。
- 60mmまでズームすると開放F値がF4となるため、薄暗いシーンではシャッタースピードを維持するのに不十分だった。このようなシーンではF2.8のレンズが間違いなく助けとなるだろう。
LEICA12-60mm F2.8-4はとてもシャープで素晴らしい結果を出すことが出来るレンズだ。このレンズをオリンパスユーザーに薦める事を厭わないだろう。
オリンパスの12-100 PROとパフォーマンスはとても似ている。しかし、より長焦点側のシャープネスはオリンパスに僅かな利点がある。しかし、12-100 PROは12-60mmよりも高価である点を忘れてはいけない。
Photozone:バランスの良い標準ズーム
造り・機能性…このレンズの大部分は高級感のある金属製だ。ズームリングとフォーカスリングは滑らかに動作する。ズーミングにより鏡筒が伸びるもののガタツキは無い。AFはとても高速で作動音は無い。MFは電子制御式だが、メカ式と比べて違いはほとんど感じられない。手ぶれ補正は2?3段と期待していたより少ない現実的な効果量だ。ただし、Dual.I.Sを適用する場合にはこの限りではないだろう(テスト個体はE-M5 Mark II)
歪曲 | 12mm | 25mm | 40mm | 60mm |
JPEG | -1.56% | -0.254% | -0.264% | -0.0293% |
RAW | -6.13% | 0.127% | 0.00976% | 0.778% |
歪曲…このレンズはカメラの自動補正を適用しているため、歪曲はほとんど問題にならない。ゼロでは無いが、一般的な使用では十分なものだろう。12mmでは1.6%の樽型歪曲を示している。ただし、補正されていないRAW形式の場合に6.1%の大きな樽型歪曲となる。中間域では問題無いが、望遠側では糸巻き型となる。
周辺減光(RAW) | F2.8 | F3.5-4 | F5.6 | F8.0 |
12mm | 0.7 (2.08) |
0.48 (1.25) |
0.27 (0.67) |
0.27 (0.43) |
25mm | 0.43 (0.46) |
0.17 (0.18) |
0.14 (0.14) |
|
40mm | 0.34 (0.36) |
0.13 (0.14) |
0.08 (0.09) |
|
50mm | 0.5 (0.68) |
0.16 (0.21) |
0.04 (0.04) |
減光…周辺減光も自動補正が適用されている。12mmで比較的程度の低い0.7EVを示しているが、他はほとんど目につかないものだ。RAW形式の場合には12mmのF2.8?F4.0において目立つ減光があるものの、F5.6で低下する。しかしながら25?60mmのズームレンジではほとんど無視できるものだ。
解像力 | F2.8 | F4.0 | F5.6 | F8.0 | F11 | |
12mm | 中央 | 3009 | 3046 | 2919 | 2727 | 2492 |
隅 | 2272 | 2327 | 2349 | 2246 | 2140 | |
端 | 2173 | 2231 | 2249 | 2179 | 2089 | |
F3.5 | F5.6 | F8.0 | F11 | |||
25mm | 中央 | 2921 | 2839 | 2651 | 2504 | |
隅 | 2528 | 2539 | 2453 | 2295 | ||
端 | 2369 | 2376 | 2332 | 2225 | ||
F3.9 | F5.6 | F8.0 | F11 | |||
40mm | 中央 | 2939 | 2873 | 2629 | 2487 | |
隅 | 2647 | 2684 | 2582 | 2394 | ||
端 | 2612 | 2681 | 2581 | 2382 | ||
F4.0 | F5.6 | F8.0 | F11 | |||
60mm | 中央 | 2771 | 2843 | 2614 | 2439 | |
隅 | 2405 | 2505 | 2468 | 2348 | ||
端 | 2373 | 2474 | 2422 | 2312 |
解像力…ライカレンズは一般的にとても優れた性能を持っているが、完璧なものではない。12mmの絞り開放では中央が優れているが、周辺部は程よく、F4.0やF5.6に絞ってもあまり改善しない。レンズのスウィートスポットは中間域であることがハッキリしている。18?25mmで周辺部は非常ににシャープな画質であり、四隅は少なくとも良好な画質となる。40mにおいてはさらに周辺部・四隅の画質が向上する。60mmは再び解像力が低下するが、画質は高いままだ。
色収差 | F2.8 | F3.5-4 | F5.6 | F8.0 | F11 |
12mm | 0.79 | 0.84 | 0.87 | 0.87 | 0.86 |
25mm | 0.7 | 0.68 | 0.69 | 0.69 | |
40mm | 0.24 | 0.28 | 0.23 | 0.23 | |
60mm | 0.56 | 0.52 | 0.51 | 0.49 |
色収差…倍率色収差は低く、フレームの隅においても平均1ピクセル未満だ。
ボケ…玉ボケは非球面レンズを使った影響で玉ねぎのような効果を生み出している。酷くはないが、絞り込むと多少強調される。後ボケは滑らかだが、前ボケはかなり硬い。コントラストが高いと目立つ可能性がある。
このレンズは光学5倍ズームレンズとして驚異的な性能では無いが、優れた描写を提供するものだ。解像力は中央で完璧なほどシャープだが、隅の画質は多くの標準ズームと同じように積極的な歪曲の自動補正が問題となる。12mmでは良好?とても良好な画質で絞ったとしても周辺減光の改善程度しか望めないだろう。中間域においても素晴らしい画質であり、それは60mmでもまだ見事だ。倍率色収差は少なく、一般的には問題がない。歪曲と周辺減光は自動補正によって処理されているので、実写で心配することはないだろう。ボケは少し騒がしい。
とても高品質の造りで使われている材料は一級品だ。すべてが綿密に組み合わされている。防塵防滴と耐寒性能は安心できるポイントだ。ズームレンジとF値を考慮するととてもコンパクトに仕上がっている。AFはとても高速で作動音はない。残念なことに手ぶれ補正に説得力は感じなかったが、2?3段の補正効果がある。
マイクロフォーサーズ用の標準ズームはとても種類が多いので、このレンズにおける最終結論を出すのが難しい。ズームレンジ、品質、サイズにおいて適切なバランスを取ることには確かに成功しているようだ。このバランスがあなたにとって正しいかどうかはよく検討した方が良いだろう。
MirrorlessComparison:静止画にも動画にも最適だが高価なレンズ
- より高価なパナライカは防塵防滴だけでなく、10°までの耐寒性能としっかりした金属鏡筒が特徴だ。一方でLUMIX Gは高品位なプラスチック素材で構成された防塵防滴鏡筒。
- パナライカは鏡筒の直径が大きいため、一部の小型ボディでは底面よりレンズが飛び出る可能性がある。一方でLUMIX Gの鏡筒は小さく、現行モデルでは無くなったGMシリーズくらいしか圧倒しないものだ。
- ズーミングで鏡筒を伸ばすとパナライカはLUMIX Gよりもやや伸びる。また、100gほど重いので長時間の携行では差が出るだろう。
- どちらも可変絞りでパナライカは2.8~4、LUMIX Gは3.5?5.6だ。これは同じ焦点距離に設定した場合、前者の方が低照度でも有用でより浅い被写界深度を生成可能と言うことを意味している。
- パナライカには便利なスイッチが二つ(O.I.S・AF/MF)あるが、LUMIX Gにはスイッチが全くない。
- どちらもフライバイワイのフォーカスリングとズームリングにリブが付いており、滑らかでありながら良好な抵抗感がある。その上でパナライカは確かにプレミアムな感触だ。
- どちらもプラスチック製の花形フードが付属している。パナライカのフードはロック解除ボタンがある。
- 12mmと25mmの焦点距離ではF4.0とF5.6で中央解像力はピークの性能に達し、すべての絞り値で驚くほど似たような結果を得る事が出来たことが分かる。おそらく注目すべき小さな違いはパナライカの12mm F2.8がLUMIX Gの12mm F3.5と同じくらいシャープだと言うことだ。
- 40mmと60mmの焦点距離の中央解像力では、特にF5.6でパナライカが非常に僅かな優位性があるように見えるが、それはほとんど目立たないものだ。
- 四隅に関してはそれぞれの絞り開放F値で12mmは再び非常に近い性能で、25mmからパナライカはLUMIX Gよりも僅かにシャープとなり、この傾向は40mm、60mmまで続く。
- 最も大きな違いは12mmの焦点距離の場合と、最短撮影距離で、パナライカはすべての絞り値においてフレーム全体で鮮明な結果をもたらす。
- 全体的に考慮してLUMIX Gには驚かされた。唯一の弱点は25mm?60mmと広角端における四隅のシャープネス、最短撮影距離だ。それ以外ではメタデータを見ない限り二つのレンズを区別するのは困難だろう。
- ボケはパナライカの方がF値の関係で僅かに被写界深度が浅く、柔らかい。両方とも玉ボケで「玉ねぎの輪」が出来ている。
- ゴーストはLUMIX Gよりもパナライカの方が顕著に発生する。
- 色収差は両方のレンズで非常によく補正されている。パナライカはバックライトが当たっている四隅を200%ほどクロップしてみる場合にのみ気づく程度だ。LUMIX Gは蝶を撮影した時に非常に僅かながらパープルフリンジの作例を発見した。
- 周辺減光はどちらもF5.6まではすべてのズームレンジで顕著だ。
- 12mmの広角端で樽型歪曲が確認できるが、ソフトウェアで修正できる。
- どちらにも手ぶれ補正が搭載されており、うまく機能する。パナライカはボディに手ぶれ補正が搭載されていないLUMIX機やオリンパス機で使用した場合にアドバンテージがあるように見える。どちらもDual.I.Sを適用すれば1秒まで良好な結果を得ることが出来る。
- どちらもオートフォーカスはS-AF・C-AFで非常に高速で静かだ。滑らかで丈夫な金属のフォーカスリングのおかげで、パナライカは動画撮影中に正確なフォーカシングが簡単にできる。
- どちらも広角側では20cmの最短撮影距離だが、望遠側ではパナライカが24cmで1cmより接写することが可能で最大撮影倍率も異なっている。(パナライカが0.30倍でLUMIXは0.27倍)
私の結論として、最も大きく重要な違いは価格だ。パナライカはおよそ1000ドルで、現在500ドルを僅かに下回るLUMIXの2倍と高価なレンズである。個人的にパナライカの価格は幾分か馬鹿げたものだと感じている。確かにLUMIXと比較して上回っている部分がいくつか存在するが、それは安価なレンズを辱めるほどの性能差ではない。
もしあなたが既にLUMIX 12-60mmを所有しているのならば、それを持ち続けて単焦点レンズに投資するこおをお勧めする。パナライカ12-60mmを購入したとしても「非常に気持ちの良いボケ」「良好な被写体分離」「低照度での低ISO感度維持」を得ることは出来ない。もしどちらのレンズも持っていない場合の多くはLUMIX Gを薦めるだろう。
パナライカは高画質で汎用性のあるズームを探しており、尚且つ動画撮影が多くスムーズなフォーカスとズームリングの恩恵を受ける場合に適している。
LEICA DG 12-60mmをチョイス:一本の高画質な標準ズームで大部分の写真や動画を楽しみたい人、マニュアルフォーカスによる動画撮影が多く応答性の高いズームリングとフォーカスリングの恩恵が大きい人
LUMIX 12-60mmをチョイス:キットレンズとして既に所有している人、特にキットレンズとして組み込まれているカメラを買おうとしている人、中型のボディを所有している人、単焦点レンズの購入を検討している人、予算枠が限られている人
Mirrorlessons:良好な性能だが競合レンズが多い
- 滑らかでしっかりとした金属鏡筒、正確なオートフォーカス、ズームリングと2つの物理スイッチを搭載している。
- サイズの大きいマイクロフォーサーズ機には適しているが、一部の小さなボディには大きいと感じるかもしれない。
- 中央と四隅は絞り値・焦点距離と一貫してシャープだ。
- ボケはややうるさいが、カジュアルなポートレートやクローズアップには十分。
- 太陽を直接フレームインするとフレアが発生するが、色収差は極めて良好に補正されている。
- 広角端で樽型歪曲、口径食はF5.6まで発生する。
- フォーカス駆動は静止画・動画の両方でうまく、正確に、静かに作動する。
- 独自の手ぶれ補正により、12mmで1秒、60mmで0.4秒まで手振れを抑える事が可能だ。
- 優れた標準ズームレンズとしての特性をカバーしており、どの絞り値やズームレンジでも印象的だ。手ぶれ補正は単独で使用してもデュアルI.Sを使用しても非常に効果的。唯一の問題は競合レンズの存在であり「M.ZUIKO 12-40」や「LUMIX12-35」は望遠端こそ短いもののF2.8の絞り値と競争力のある価格だ。レンズ一本で済ませようとする人に適した選択肢はLeica 12-60だ。
PhotographyBlog:静止画にも動画にも使える万能標準ズーム
- 明るい標準ズームレンズとしては驚くほどレンズは短くて軽い。ズームはインナーではなく、60mmの望遠端に設定すると鏡筒は120mmを超えるほど伸びる。
- 軽量化を施してある鏡筒には樹脂製素材が多く採用されているかもしれないが、幸いなことにレンズマウントは金属製だ。防塵防滴とー10°までの耐寒性能も持っている。
- フォーカシングは静かで動画撮影に最適だ。マニュアルフォーカスはフォーカスバイワイヤー方式だが、自然な使用感でリングの幅は十分な広さを持っている。
- 色収差はこのレンズでは問題にならない。
- 歪曲は12mmで僅かな樽型歪曲が発生する。
- ボケ味の受け取り方には個人差があるが、我々の見解ではかなり良好だ。
- 12mmの解像力はF4-11がピークでF16以降で回折の影響を受ける。
- 18mmの解像力はF5-11で中央と四隅の両方が優れている。F16以降で回折の影響を受ける。
- 25mmの解像力ではF5.6-11で中央と四隅の両方が優れている。F16以降で回折の影響を受ける。
- 40mmの解像力ではF6.3-F11で中央と四隅の両方が優れている。F16以降で回折の影響を受ける。
- 60mmの解像力ではF6.3-F11で中央と四隅の両方が優れている。F16以降で回折の影響を受ける。
- このレンズは小型軽量を意識しており、手持ち撮影に最適だ。フォーカシングは高速でとても静かであり、特に動画に適しておりGH5の完璧な相棒となっている。プレミアムな価格から期待される品質は非常に良好で、さらに防塵防滴であることはさらに喜ばしい。静止画と動画が混在している環境で本当に多目的に使える24-120mmとなるだろう。
ePHOTOzine:高価だがパフォーマンスが高いレンズ
描写性能
解像力
- 12mm…中央はF2.8?F11まで素晴らしい性能です。F16でもまだ非常に良好ですが、F22では回折現象でソフトな描写になります。周辺部はF2.8~F8まで非常に良好で、F11で良好、F22まで絞ると次第にソフトな描写へ。
- 25mm…絞り開放F値がF3.5となります。ここからF11まで中央は素晴らしい性能を維持。F16でも非常に良好でF22まで絞るとソフトになる。周辺描写はF3.5?F8まで素晴らしい性能でF11?F16で非常に良好。F22でソフトな描写
- 40mm…25mmと同じパターンを示す。絞り開放値はF3.9
- 60mm…F4?F11まで素晴らしい性能で、F16で非常に良好、F22でも良好。周辺はF4?F16まで非常に良好ですが、F22でソフトな描写。
全体的に中間域の広範囲な焦点距離において非常に優れた性能を発揮し、フレーム全体で均一な描写。
色収差
- 中央は特に中間域において非常に良好に補正される。周辺部では色収差の模様が見えるようになりますが、ソフトウェアで修正可能だ。
逆光耐性
- 一般的な性能で、直角に光が差し込むとフレアが発生します。コントラストが部分的に損失し、僅かにゴーストも発生。ほとんどの場合において問題にならない程度です。
歪曲
12mm | 25mm | 40mm | 60mm |
-1.97%樽型 | -0.00544%樽型 | +0.0631%糸巻き型 | +0.0285%糸巻き型 |
これはズームレンズとしては特に優れた歪曲補正です。
総評
非常に便利なズームであり、高品質の性能を提供します。高価ですが、とてもシャープなレンズでありコストパフォーマンスは良好。多目的なマイクロフォーサーズ用レンズを探しているのであれば、これは非常に強力な選択肢です。
長所
- 全体にわたって優れた素晴らしい解像力
- 優れた歪曲補正
- 静音で高速なAF
- 印象的な手ぶれ補正
- 防塵防滴・耐寒性能
- しっかりとした造り
- 魅力的なボケ
短所
- 周辺部の色収差
- 極端な状況における逆光性能
競合レンズ
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROの特設ページはコチラ
Leica 12-60 | ED 12-100 PRO | |
F値 | F2.8-4 | F4 |
レンズ構成 | 12群14枚 非球面 4枚 ED 2枚 |
11群17枚 DSA 1枚 非球面 3枚 ED 5枚 スーパーHR 2枚 HR 1枚 |
最短撮影距離 | 20cm W端 24cm T端 |
0.15m(Wide) 0.45m(Tele) |
最大撮影倍率 (35mm判換算) |
0.3倍 (0.6倍) |
0.6倍相当(Wide) 0.42倍相当(Tele) |
絞り羽根枚数 | 9枚 | 7枚 |
フィルター径 | 62mm | 72mm |
防塵防滴 | 対応 | 対応 |
サイズ 最大径×長さ |
68.4mm×86mm | 77.5 x 116.5mm |
重量 | 320g | 561g |
備考 | ナノサーフェスコーティング Dual.I.S II対応 |
Z Coating Nano 5軸シンクロ手ぶれ補正 マニュアルフォーカスクラッチ機構 L-Fnボタン |
LEICA 12-60mmが「レンズの味」も残しながら高倍率を実現したことに対して、12-100 PROは特殊レンズを贅沢に使って諸収差を徹底的に抑え込んだ解像力優先のレンズ。
絞り開放から球面収差や軸上・倍率色収差の少ない非常にシャープな描写を楽しむにはおススメ。反面、ふわっとした柔らかい描写が難しい一面もある。ただし、ボケは前後問わず滑らかなボケ味であり、高倍率ズームらしからぬ描写を持っている。
風景や旅行ではED 12-100 PROを、人物や植物(花など)がメインであればLEICA12-60をチョイスするのが幸せへの近道かもしれない。
どちらも最大0.6倍相当の撮影倍率を持っていますが、12-100 PROはテレ側で撮影倍率が落ちる点には注意。広角側では「どこまで寄っていける高倍率ズーム」としてレンズ前玉ギリギリまで接写が可能だが、前玉への接触のリスクが発生する。
LUMIX G VARIO 12-60mm F3.5-5.6との違い
Leica 12-60mm |
LUMIX 12-60mm |
|
F値 | F2.8-4 | F3.5-5.6 |
レンズ構成 | 12群14枚 非球面 4枚 ED 2枚 |
9群11枚 非球面 3枚 ED 1枚 |
最短撮影距離 | 20cm W端 24cm T端 |
20cm W端 25cm T端 |
最大撮影倍率 (35mm判換算) |
0.3倍 (0.6倍) |
0.27倍 (0.54倍) |
フィルター径 | 62mm | 58mm |
防塵防滴 | 対応 | 対応 |
サイズ 最大径×長さ |
68.4mm×86mm | 66mm×71mm |
重量 | 320g | 約210g |
備考 | ナノサーフェスコーティング Dual.I.S II対応 |
Dual.I.S II対応 |
Leica12-60mmは開放F値が1段程度明るく、球面収差や色収差を特殊レンズにより積極的な補正している事が伺えるレンズ構成。Leicaブランドのレンズは逆光耐性に強い事で定評があり、ハイライトの白飛びが少なくコントラストが高い傾向にあります。
開放F値が明るい分、レンズ前玉が大きくなっていますのでフィルター径が一回り大きい点に注意。
接写性能はLUMIX 12-60mmとほぼ同等で、僅かにT端で寄れるようになっていますね。
レンズ構成枚数が多いため、全長が1cmほど長く重量が100g重い。とは言え320gですので、まだまだ軽量なレンズであると言うことが出来るでしょう。
便利な光学5倍ズームながら、光学性能に妥協しないのであればLeica12-60mmを。この手のレンズは安価に、そして便利に使いたいのであればLUMIX 12-60mmをチョイス。
更新履歴
- 2017.5.22:レビューにデジカメwatchを追加しました。
- 2017.4.28:レビューにMirrorlessComparisonのG 12-60との比較を追加しました。
- 2017.3.23:GH5が発売しましたね。MirrorlessonsとPhotographyBlogのレビューを追加し抄訳しました。
- 2017.3.18:レビューにMirrorlesscomparisonの12-40 PROとの比較記事を追加し、別ページで抄訳しました。
- 2017.3.1:作例にFlickrを追加しました。
- 2017.2.23:発売日!価格.com レビュー・PHOTOHITO 作例へのリンクを追加
- 2017.2.19:競合レンズ「ED 12-100 IS PRO」を追加
- 2017.2.15:ePHOTOzineのレビュー・抄訳を追加しました。
- 2017.1.25:購入早見表追加