Nikonレンズ カメラ レンズ 海外の評価

NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct 実用的ではないが最高のレンズ

Photogrphylifeがニコン「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」のレビューを掲載。光学的には最高のフルサイズレンズの一つと評価しつつも、大きく重く、高価なMFレンズとして、現実的な選択肢ではないと言及。

Photogrphylife:Nikon Z 58mm f/0.95 S Noct Review

  • 外観:印象的な造り。金属に黒の塗装が施されており、時間の経過とともに傷がつくと下地の銀色が露出する可能性がある。三脚脚が付属しているが、アルカスイス互換ではないため交換やプレートの装着が必要である。
  • 構造:フォーカスリングを含め全て金属製で非常に頑丈。内部フォーカスではなく、焦点合わせ時に内筒がわずかに伸びる構造となっている。金属製のレンズフードはねじ込み式だが内筒を保護することができる。
  • 携帯性:約2キログラムの重量は市販の非望遠レンズとして最重クラス。ミニマリストには不向き。
  • 操作性:レンズ機能ボタンとカスタマイズ可能なELディスプレイを搭載。
  • MF:非常に明るいf/0.95のため、正確なピント合わせが困難。フォーカスピーキングやライブビュー拡大、ボディ内手ぶれ補正が補助となる。フォーカススローが大きい点は有利。
  • フォーカスリング:滑らかで操作性が高い。ほぼ360度回転し、細かな制御が可能。優れた手動フォーカスリングである。
  • 手ぶれ補正:記載なし。
  • 解像性能:極めてシャープ。f/2.8で隅の鮮明度が最高記録を樹立。中央および中間フレームの性能も非常に優れる。f/0.95でも良好な鮮明度を保持。
  • 像面湾曲:軽度。
  • ボケ:11枚羽根の円形絞りによる滑らかなボケを実現。f/0.95では画像端に猫の目形のボケが見られることがある。暗いハイライトにわずかなテクスチャが生じる場合があるが、ほとんど気にならない。
  • 軸上色収差:適切に制御され、実用上問題なし。
  • 倍率色収差:1ピクセル未満に抑えられ、実写では目立たない。
  • 球面収差:記載なし。
  • 歪曲収差:糸巻き型歪みがわずか0.18%と極めて小さい。
  • 周辺減光:f/1.2ですでに最小限。f/1.6でほぼ解消。高速単焦点としては非常に優秀。
  • コマ収差:f/0.95としては非常に少なく、f/1.4レンズの性能を上回る。
  • 逆光耐性:良好。太陽を直接向けた場合でもゴーストは最小限に抑えられている。
  • 光条:光条は不明瞭である。11枚羽根の絞りが影響している。
  • 作例集:リサイズのみ。
  • 総評:光学的には最高のフルサイズレンズの一つ。性能の高さに魅力を感じるが、価格や重量、マニュアルフォーカス設計のため、多くの写真家には現実的でない。
  • 競合について:f/0.95の浅い被写界深度を活かすのは難しい。多くの写真家にとって、50mm f/1.2 Sや85mm f/1.2 Sの方が実用的であり、より鮮明な写真が得られる傾向にある。
  • 備考

ニコンZシステムの始まりから比較的初期に登場した超大口径レンズ。
高い光学性能とF0.95を両立するためにサイズ・重量・コストの制約を外し、標準レンズとしては規格外の製品。実用的なレンズと言うよりも、NIKKOR Z の可能性を象徴するステートメントピースの役割が強い印象。

Photogrphylifeのレビューによると、他社のF0.95レンズとは一線を画す光学性能を実現している模様。絞り開放から高解像・高コントラストで、諸収差も良く抑えられているようです。口径食はあるものの、綺麗なボケを両立。特に接写時に球面収差が増大しやすい他社と異なり、本レンズは近距離でも良好な結果が得られるみたいですね。

現実的な選択肢はZ 50mm F1.2 Sとなるものの、F0.95が必要で、サイズや価格の制限がないのであれば、究極のF0.95レンズとして検討する価値がありそうです。

ニコンNIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct交換レンズデータベース

ニコンレンズ関連記事

-Nikonレンズ, カメラ, レンズ, 海外の評価
-,