タムロン「20-40mm F/2.8 Di III VXD」のレビュー第二弾を公開。今回は恒例の撮影地点からレンズの遠景解像性能をチェックしています。
20-40mm F/2.8 Di III VXDのレビュー一覧
- タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD レンズレビュー完全版
- タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD レビューVol.6 周辺減光・逆光編
- タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD レビューVol.5 ボケ編
- タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD レビューVol.4 諸収差編
- タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD レビューVol.3 解像チャート編
- タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD レビューVol.2 遠景解像編
- タムロン 20-40mm F/2.8 Di III VXD レビューVol.1 外観・操作性・AF編
遠景解像力
テスト環境
- カメラ:ILCE-7RM4
- 三脚:Leofoto LS-365C
- 雲台:Leofoto G4
- 露出:ISO 100 絞り優先AE
- RAW:Adobe Lightroom Classic CC
・シャープネスオフ
・ノイズ補正オフ
・レンズ補正オフ
20mm
- 中央:
F2.8から非常に良好で、F4まで絞るとコントラストが僅かに改善します。ピークはF5.6までで、F8で僅かに低下、F11以降は徐々に画質が低下します。 - 周辺部:
中央と比べるとコントラストが少し低下するものの、良好な解像性能を維持しています。F4まで絞るとコントラストが改善し、F8までピークの性能を維持。以降は中央と同じく低下します。 - 四隅:
周辺部と比べて顕著な低下がみられず、良好なパフォーマンスを実現しています。絞るとシャープネス・コントラストの両方が底上げされ、非常に良好な結果を得ることが可能。
全体的に見て、コンパクトな広角大口径ズームレンズとしては立派なパフォーマンスです。
24mm
- 中央:
20mmと同じく絞り開放から非常に良好。絞っても顕著な改善は見られず、ピークの性能はF8まで続きます。 - 周辺部:
20mmと比べると非点収差のような影響が目立ち、結果として画質が低下しているように見えます。絞るとF8に向かって徐々に改善しますが、抜群の解像性能には見えません。 - 四隅:
周辺部から激しい落ち込みはないものの、F2.8では少しソフトな画質です。フレーム隅までしっかりとした結果が得たい場合はF5.6くらいまでは絞るのがおすすめ。
20mmと比べると周辺部~隅の画質低下が少し気になりますが、絞れば改善するので大きな問題ではありません。
28mm
- 中央:
広角側と比べるとF2.8のコントラストが少し低下しているように見えます。F4まで絞ると改善してピークの結果を得ることが可能。以降はF8付近まで性能を維持しています。 - 周辺部:
24mmと同じく絞り開放付近で僅かに像の流れが発生しています。絞ると徐々に改善し、ベストな結果を得たい場合はF5.6まで絞るといいでしょう。 - 四隅:
・周辺部よりも少しソフトな描写。絞ると徐々に改善し、F8でベストな結果を得ることができます。
基本的には24mmと同じ傾向。
35mm
- 中央:
他の焦点距離と同じく非常に良好な結果を得ることができます。 - 周辺部:
24mmや28mmと比べると非点収差の影響が小さく見えます。F2.8からほとんど問題がないように見えます。 - 四隅:
僅かにソフトですが、極端な画質の低下は見られません。F5.6前後まで絞れば満足のいく結果が得られます。
ピークの性能は低下していますが、フレーム全体の安定感は中間域よりも良好に見えます。
40mm
- 中央:
他の焦点距離と比べるとF2.8のシャープネスやコントラストが低下し、画質がワンランク低下。それでも良好な画質ですが、F4・F5.6まで絞ると大きく改善する余地を残しています。 - 周辺部:
中央はやや低下気味ですが、周辺部は28mmや35mmと同程度のパフォーマンスを維持。望遠端の周辺部としては良好な結果と言えるでしょう。 - 四隅:
周辺部と同じく、顕著な画質低下は見られず、F4~F5.6まで絞ると非常に良好な結果を得ることができます。
35mmと同じくピークの性能は低下しますが、フレーム隅まで安定感のある解像性能を実現しています。
今回のまとめ
広角端20mmの解像性能はとても良好で、F2.8からフレーム隅まで実用的な解像性能を得ることができます。残念ながら20mm以外は中央と周辺部・隅との画質差が大きくなり、風景撮影などで一貫性のある解像性能を得たい場合はF4~F5.6までは絞る必要があります。画質低下は顕著ではないものの、6100万画素のような超高解像センサー最大限活用するのであれば絞る必要があります。
幸いにも絞ってしまえばズーム全域で良好な解像性能を発揮するレンズです。F2.8ズームとしては最小・最軽量のレンズであり、20mmかた40mmまでの便利な焦点距離をカバーしていると考えると、十分に満足のいく結果と言えるでしょう。
購入早見表
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作例
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