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7Artisans 35mm F1.2 II レビュー ボケ・諸収差編

このページでは七工匠の交換レンズ「7Artisans 35mm F1.2 II」のボケ描写・諸収差のレビューを掲載しています。
(今回テストしたレンズは七工匠の代理店となるPERGEARから無償で提供されたものであり、レビューをするにあたり金銭の授受は行っていません。あくまでも個人的なレンズレビューです)

レンズのおさらい

レンズ概要

七工匠とは、中国・深圳の光学メーカーです。設計開発・製造を手掛けており、「七工匠」の通り7人の開発チームでスタートした会社とのこと。ここ最近は日本国内でも流通しており、Amazonや焦点工房で「7Artisans」のレンズ名を見た人もいることでしょう。
このレンズは「七工匠」が投入したAPS-Cミラーレス用レンズ「7Artisans 35mm F1.2」の改良モデルです。35mm F1.2はゾナータイプの構成を採用した非常に明るい単焦点レンズであり、複数のレンズマウントに対応。光学設計は大きく変化していないように見えますが、絞り羽根が9枚から10枚に増加し、最小絞りはF22まで拡張、さらに最短撮影距離が少し短くなり、フィルター径が43mmから46mmへ変化しています。おそらくヘリコイドの構造にも変化があり、ピントリングの回転角が少し小さくなっているように感じます。
2020年9月現在、まだ正式発表されていないため価格設定や発売日は未定です。(前述しましたが、今回はPERGEARよりレンズをお借りしています)

軸上色収差

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれを指しています。手前側で主にパープルフリンジとして、奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差です。簡単な後処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えて欲しいところですが、大口径レンズでは完璧に補正できていないことが多いです。

完璧な補正状態とは言えず、高コントラストな領域では目立つ可能性があります。特に逆光時のハイライトとシャドウの間で顕著となるはず。
しかし、極端な状況以外では思いのほか目立ちません。球面収差がうまく作用しているのかも(色づく領域が滲むため、色収差が濃くならない)。とは言え、比較的騒がしい前ボケですら色づきが少ないところを見ると、光学的に良好な補正状態と言えるかもしれません。

前後ボケ

球面収差が明らかに残存しており、後ボケは滲みを伴う非常に柔らかい描写。その反面、前ボケは硬調で2線ボケの傾向が強い描写となっています。APS-Cの35mmで前ボケが目立つシーンはそこまで無いと思いますが、そのようなシーンでは注意が必要。
軸上色収差の影響が思いのほか良く抑えられているため、ボケ描写への悪影響は少ない。

絞り開放付近の接写時は特に球面収差が強くなるので、柔らかい後ボケを重視している人にはおススメのレンズ。「XF35mmF1.4 R」や「AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G」と言った癖のある描写が好みであれば、このレンズのボケが強みと感じるはず。

玉ボケ

F1.2の小型レンズと言うこともあり、口径食の影響は非常に大きい。特に四隅はボケ量がかなり小さくなるため、撮影距離によっては少し騒がしくなる可能性あり。口径食はF2まで絞るとまずまず改善されため、四隅が騒がしい場合はF2まで絞ると良いでしょう。10枚絞りのため、大きく絞っても玉ボケの角ばりはそこまで目立ちません。
前述した通り、球面収差が完璧に補正されていないので玉ボケにムラが発生しています。実写でここまでムラが目立つことは無いと思いますが、イルミネーションなどでは気を付けたほうが良いかも。

歪曲収差

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに「歪む」収差です。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすい。主に魚眼効果と似た形状の「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれています。

このレンズは少し目に付く樽型歪曲です。実写でこれが問題となることは少ないかもしれませんが、直線的な人工物を撮影するなら後処理が必要と感じることでしょう。素直な形状で歪むため、後処理は比較的簡単。

周辺減光

周辺減光とは読んで字のごとく。フレーム周辺部で発生する不自然な減光のことです。中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となっていることを指します。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生、ソフトウェアで簡単に補正できる現象ですが、露出不足を増感でカバーするのでノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景で高感度を使う場合にはノイズが強く現れる可能性があります。

コンパクトなF1.2レンズであり、玉ボケの口径食からも分かる通り減光は強め。とは言っても接写では特に大きな問題では無く、(このレンズで)無限遠F1.2を使う機会も少ないはず。

コマ収差

コマ収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないことを指しています。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日などが影響を受ける場合があります。後処理が出来ないため、光学的に補正する必要がある収差。絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞り開放のコマ収差補正が重要となります(絞るとシャッタースピードかISO感度に影響があるため)。

絞り開放付近はコマ収差の影響が非常に強くなります。全体像を見ても目立つので、イルミネーションや夜景で使う場合は少し絞るのがおススメ。F2~F2.8で大きく改善し、F4~F5.6で問題はほぼ解消します。回折の影響を考慮するとF5.6~F11付近が最適な絞り値。

逆光耐性・光条

決して完璧な逆光耐性とは言えませんが、低価格のMFレンズとしては非常に良好だと感じます。特に絞った際はフレアの発生が抑えられ、ゴーストも極僅か。実写で逆光が問題となるシーンは限られてくるはず。
10枚偶数羽根のため、絞ると10本の綺麗な光条が発生します。F2の時点で既に光条が発生し始め、F5.6からF8にかけてシャープな描写へと変化。解像性能と光条の両立が可能です。F11~F22にかけて、さらにコントラストが強くなり、光条がシャープに見えるようになります。

作例

レンズ概要

7Artisans 35mm F1.2 II
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