このページではパナソニックのマイクロフォーサーズ用交換レンズ「LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH./POWER O.I.S.」の解像力テスト結果とレビューを公開しています。
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LUMIX G 42.5mm/F1.7 解像性能 検証
撮影環境
イメージ図です。マイクロフォーサーズのRAWアスペクト比は「4:3」であり、測定時は4:3に合わせてフレーミングしています。このため、「3:2」イメージセンサーよりも四隅領域の判定が厳しめとなる傾向があります
テスト環境
- カメラボディ:OM-D E-M1X
- 交換レンズ:LUMIX G 42.5mm/F1.7 ASPH./POWER O.I.S.
- パール光学工業株式会社「
【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)」
- オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
- 屋内で照明環境が一定
- 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
- OM-D E-M1XのRAWファイルを使用
- ISO 64 固定
- Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
・シャープネス オフ
・ノイズリダクション オフ
・色収差補正オフ
・格納されたレンズプロファイル適用(外せない) - 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
(像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェックしています) - 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)
補足
今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証しています。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性があります。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。
LUMIX G 42.5mm/F1.7 解像性能 検証
中央は絞り開放から非常に良好な水準。絞ることでさらに改善し、F4~F5.6ではハイエンド望遠ズームに匹敵する解像性能を発揮します。F8から回折の影響で徐々に解像性能は低下しますが、F11でもF2.8と同等です。F16~F22は回折の影響が強くなるので避けたい絞り値ですが、被写界深度優先ならばF16は許容範囲内。
像高5割の周辺部は中央と比べて解像性能が少し低下するものの、F2以降は中央との画質差が解消し良好な画質を維持。やはりF4~F5.6まで絞るとハイエンドズームに比肩する解像性能となります。
四隅はさらに解像性能が低下するものの、やはり開放から良好な画質。ピークのF5.6における数値は「3000本」に近い立派な解像性能となっています。
先行してテストした「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」のF2.8と比べて周辺部や四隅は比較的良好。単焦点レンズとして大きな優位性があるわけではありませんが、42.5mm F1.7のサイズとトレードオフになっているのでしょう。
F値 | 中央 | 周辺部 | 四隅 |
F1.7 | 2495 | 2112 | 2008 |
F2.0 | 2331 | 2222 | 1981 |
F2.8 | 2741 | 2629 | 2224 |
F4 | 3162 | 3015 | 2629 |
F5.6 | 3440 | 3207 | 2960 |
F8 | 3042 | 3097 | 2824 |
F11 | 2687 | 2710 | 2683 |
F16 | 2224 | 2278 | 2278 |
F22 | 1738 | 1811 | 1765 |
ハイレゾショット
通常撮影時のテスト結果とほぼ同じ傾向で、F5.6まで絞れば絞るほど解像性能が伸びる。おススメはF4-F5.6。特に中央は今回使用した解像チャートの限界付近まで到達し、周辺部や四隅も大きく遅れることなく追随しています。
F値 | 中央 | 周辺部 | 四隅 |
F1.7 | 2984 | 2561 | |
F2.0 | 3001 | 2696 | |
F2.8 | 3749 | 2730 | 2895 |
F4 | 4479 | 3758 | 3330 |
F5.6 | 4729 | 4043 | 3840 |
F8 | 4080 | 4000 | 3785 |
今回はRAWファイルを社外製現像ソフトを使ってJPEG出力していますが、ボディ内で5000万画素のJPEGとして出力すると、F1.7の中央で「3700」、F5.6の中央でチャートの解像限界に当たる「4799」に到達しています。(ちなみにF5.6の四隅で「4668」)
小型軽量でハイパフォーマンスな中望遠
オリンパスM.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.8と比べて高価ではありますが、光学手ぶれ補正を搭載しているのでボディによっては45mm F1.8より使いやすく感じるはず。このクラスのレンズとしては接写性能が高く、個人的にはボケ質も良好と感じます。
解像性能に関してはケチのつけようがなく、レンズの価格とサイズを考慮すると満点に近い。おススメの一本。
今回使用した機材
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