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PERGEAR 14mm F2.8 レンズレビュー Vol.1 外観・操作編

「PERGEAR 14mm F2.8」のレビュー第一弾を公開。今回はレンズの外観や操作性、カメラに装着してAF/MFの使いやすさなどを確認しています。

PERGEAR 14mm F2.8のレビュー一覧

まえがき

PERGEARは2022年に同社初となるフルサイズミラーレス用レンズ「35mm F1.4」をリリース。その後にこの「14mm F2.8」を投入。フルサイズミラーレス専用設計の超広角レンズは選択肢がまだまだ少なく、その中でもPERGERAは非常に手ごろな価格を実現しています。

概要
レンズの仕様
発売日 2022年12月15日 初値 42,999円
マウント E/Z/RF/L 最短撮影距離 43cm
フォーマット フルサイズ 最大撮影倍率 不明
焦点距離 14mm フィルター径 82mm
レンズ構成 9群13枚 手ぶれ補正 -
開放絞り F2.8 テレコン -
最小絞り F22 コーティング 不明
絞り羽根 10枚
サイズ・重量など
サイズ φ66×87mm 防塵防滴 -
重量 500g AF MF限定
その他 絞りリング・電子接点なし
付属品
フード・キャップ

9群13枚のレンズ構成を採用し、そのうちに2枚が非球面レンズ、5枚が高屈折率レンズとなっている模様。さらに3枚が低分散レンズと特殊なレンズを数多く使用しています。最短撮影距離は競合レンズと比べると長めで、小さな被写体のクローズアップなどには適していません。

CHEECAR FF 14mm F2.8と非常に良く似たスペック・外観ですが関係性は不明。ただ、会社概要を見ると「OEMレンズの製造」とあるので、PERGEAR 14mm F2.8の元となっている可能性が高い。

価格のチェック

販売価格は4万円強。フルサイズに対応する14mm F2.8超広角レンズとしては手ごろな価格設定を実現しています。安いとは思いませんが、「14mm F2.8」を導入してみたい人にとって検討する価値はあるのかなと。

PERGEAR 14mm F2.8
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外観・操作性

箱・付属品

以前のPERGEAR製品はブランドロゴやレンズ名の無い汎用的なパッケージで「いかにもOEM」的なデザインの箱を使用していました。しかし、この14mm F2.8はPERGEARのブランドカラーを使用しつつ、オリジナルの箱を使用しています。

レンズ本体のほかに、金属製レンズフード、レンズキャップ、ポーチ、クリーニングクロスが付属します。

外観

電子接点こそありませんが、総金属製の頑丈な鏡筒です。とは言え、競合他社の中国レンズメーカーも大部分は金属製の外装を採用しているので強みとは言えません。外装の表示はほとんどがプリントで、刻印など立体的な加工はされていないように見えます。

フォーカスリングや絞りリングも金属製。フォーカスリングにはピント距離指標と被写界深度の指標があります。ただし、無限遠は正確に無限遠が出るわけではなく、被写界深度の目盛りも目安くらいに考えておいたほうが良いでしょう。

ハンズオン

手に取った感触はまさに金属とガラスの塊。高級感のある作りではないものの、安っぽさは感じません。

前玉・後玉

超広角の明るいレンズながら、ねじ込み式の円形フィルターに対応。NDフィルターやC-PLフィルターを装着可能です。ただし、対応するフィルター径が82mmと大きいのでフィルター単価が高いのは悩ましいところ。レンズ前面にメンテナンス性の高いフッ素コーティングがほどこされている記術が無いので、水滴や汚れの付着が想定できるシーンではプロテクトフィルターの装着がおススメ。

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レンズマウントは金属製。カメラへ問題なく装着でき、装着時にガタツキはありません。
レンズ最後尾の周囲は反射を抑えたマットブラックの塗装と、さらに切込み加工が施されています。

フォーカスリング

金属製のフォーカスリングを搭載。フルマニュアルレンズであり、動作はもちろんメカニカル。手ごろな価格のレンズですが、リングは適度な抵抗感で滑らかに動きます。ピント全域のストロークは約90で、超広角MFレンズとしては適度な長さと言えるでしょう。遠側のハードストップはほぼ無限遠で、簡単に遠景へピントを合わせることが可能(個体によっては異なるかもしれません)。

絞りリング

レンズ先端には金属製の絞りリングを搭載。低価格のレンズとしては珍しくクリックストップのある操作感が得られます。ただし、クリック感はやや弱く、状況によっては知覚しづらいと感じかも。ちなみに、F2.8からF4までは1/3段刻み、F4-5.6-F8は1/2段刻み、以降は1段刻みで動作。

レンズフード

金属製の花形レンズフードが付属します。レンズ本体への装着はねじ込み式ですが、82mmフィルターを使うのではなく、専用の外ネジに装着します。このため、手間はかかりますが逆さ付けにも対応。ただし、フィルターソケットとフードの隙間が狭く、C-PLや可変NDなど枠に厚みがあるフィルターを装着すると干渉する可能性あり。

装着例

ソニーα7R IVに装着。明るめの超広角レンズですが、小型軽量でα7シリーズと組み合わせた際のバランスは良好。長時間の手持ち撮影でも問題ないと感じました。グリップとレンズの間の空間には余裕があり、フォーカスリングや絞りリングの操作に問題はなし。レンズの直径はα7の底部よりも僅かに突出するものの、過度ではありません。

MF操作

フォーカススピード

ピント全域のストロークが90度と短めであり、フルマニュアルでも素早く操作することができます。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指す。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となる。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。
今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離と無限遠で撮影した結果が以下の通り。

スライドショーには JavaScript が必要です。

画角の変化はゼロではないものの、ほとんど無視できる範囲に抑えられています。

精度

電子接点がないので自動アシストは非対応です。手動でピーキングや拡大を利用する必要があります。

MF

操作性の良いフォーカスリングで特に問題なくピント合わせが可能。フォーカスリングのストロークは大半が3m以内のピント合わせに近い、3m~無限遠はほんのわずか。ただし、14mmの超広角レンズとして操作しづらいと感じることはありませんでした。

まとめ

フルサイズミラーレス用の超広角14mm F2.8としては小型で扱いやすいレンズです。APS-Cと組み合わせても良いかなと思えるくらいにはコンパクト。操作性も悪くなく、クリック付きの絞りリングや無限遠に調整しやすいフォーカスリングはGood。脱着可能な金属製レンズフードも良く出来ています。

実写を含めてテスト中ですが、価格やサイズを考慮すると良好なパフォーマンスを発揮しています。フルマニュアルレンズである点を理解し、自動アシストに非対応で、手振れ補正の焦点距離を手動入力する手間が気にならないのであれば一つの選択肢になるのかなと。(ただし、いくつか気になる点があるので後日記事にする予定)

購入早見表

PERGEAR 14mm F2.8
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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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