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銘匠光学 TTArtisan Tilt 50mm F1.4 レンズレビューVol.2 遠景解像編

銘匠光学「TTArtisan Tilt 50mm F1.4」のレビュー第二弾を公開。今回は恒例の撮影地点からレンズの遠景解像性能をチェックしています。

はじめに

今回は焦点工房から期間限定で無償提供していただいた製品を評価しています。レビューにあたり、金銭の受け取りやテスト結果・評価への指示は一切ありません。無意識のバイアスがかかっている可能性を否定できませんが、これまでに様々な製品をレビューしてきた経験をもとに、出来る限り客観的な評価を心がけています。

TTArtisan Tilt 50mm F1.4のレビュー一覧

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2022-11-09
  • カメラ:α7R IV
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:SUNWAYFOTO GH-PRO II
  • 露出:ISO100 絞り優先AE
  • RAW:Adobe Lightroom Classic CC
    ・シャープネスオフ
    ・ノイズリダクションオフ
    ・レンズ補正オフ

テスト結果

像面はフラットで、絞れば徐々に均質性が高まる典型的なダブルガウスタイプ。6100万画素を活かしきるレンズとは言えませんが、絞ればフレーム隅まで安定した解像感を得ることができます。ただし、絞り開放から2~3段絞るだけでは残存収差が目に付くので、少なくともF8、完璧を求めるのであればF11まで絞りたいところ。回折による画質低下はF16で僅かに目に付く程度で、それよりもしっかりと絞ったほうが良好な結果を期待できます。

中央

ピントの山が見えるしっかりとしたシャープネスですが、球面収差や軸上色収差によるコントラストの低下があります。これはF2.8くらいまで絞ると解消するので、ヌケのよい描写が必要であれば1~2段は絞ると良いでしょう。F1.4でピントを固定した状態で絞り込むとフォーカスシフトの影響でピントの山が遠側へ移動し、全体的に少しソフトな結果となります。

周辺

中央と比べるとややソフトな描写ですが、絞ると徐々に改善します。F5.6くらいまで絞るとまずまず良好な結果が得られますが、非点収差のような像の流れが若干残っています。ベストを尽くすのであればF8まで絞るのがおススメ。

四隅

中央や周辺と比べると遥かにソフトで、画質として破綻しています。絞ると徐々に改善し、F8でシャープな結果が得られます。完璧を求めるのであれば、もう1段絞ったほうが良いように見えます。

像面湾曲

ニコン:収差とは 基礎知識 上級編

NAの1乗と視野の広さの2乗に比例し、視野が広がるにつれて著しくなります。丸いボケで視野中心と隅部でピント位置がずれます。ピント位置をずらしても丸いままボケます。非点収差と同様に、プラン対物レンズや広視野接眼レンズでは補正しなければならない収差です。

ピント位置に関わらず同じような結果が得られます。像面湾曲の影響は少ないと言えるでしょう。

今回のまとめ

ティルトレンズと言うこともあり、イメージサークル広め(=余裕のある画質)を期待していたものの、感触としては一般的なダブルガウスタイプのレンズと大差ありません。フレーム全域の解像度が必要な場合(特にティルトを利用する場合)はしっかりと絞って使うのがおススメです。

絞ってしまえば、フレーム全域で安定したパフォーマンスを得ることができます。6100万画素を十分に活かせる性能とは言えませんが、2400万画素や3300万画素のカメラでは十分かなと。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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