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「ここだ!こうだ!これだ!」写真・機材道楽の備忘録

シグマが中望遠を作るとこうなります 85mm F1.4 DG HSM|Art【評価・作例】

   

更新履歴

  • 2017.3.15:Photozoneのレビューを追加・抄訳。辛口のPhotozoneが”よくやった!”と褒めていますね。
  • 2017.2.28:デジカメWatch レビュー外観編を追加
  • 2017.2.27:参考サイトにPhotozoneを追加
  • 2017.2.9:DPREVIEWがソニー85GMと比較しながらレビューした記事をリンク・一部抄訳しました。「多くのカテゴリでArtがGMを上回っている」と述べています。最近のシグマは本当にすごいですね。
  • 2017.2.3:DxOMarkにスコアが掲載、”あの”Otus以上の数値を叩き出しているようです。

シグマの究極ポートレートレンズ

Points

Good

  • 新型HSM
  • 防塵防滴
  • ニコンF 電磁絞り対応
  • USBDock対応
  • デジタル補正要らずの光学性能
  • 競合レンズと比べて周辺画質に優れる

Bad

  • 重くて大きい
  • EX版と比べて高価
    (純正と比べると安くて高性能)
  • AF精度をUSBDockで調整する必要性

memo

中望遠単焦点としてはレンズ構成枚数が多く、徹底的に収差を補正して解像力を突き詰めるシグマらしいスタンス。ソニーGMシリーズのように「超高画素に耐えうる解像力」で、5000万画素以上のデジタル機器にも満足して使えるそうだ。

ベンチマークにはCarl Zeissの「Otus 1.4/85」を起用して開発しているので、ライバルはソニー85mm GMやOtus 85mmと言った中望遠レンズの頂上対決に参加するレベル。シグマの単焦点としてはやや高い部類ではあるものの、価格はOtusの1/3程度で性能を考えるとコスパは抜群。ただAF精度が純正並みに至らないという、サードパーティ製の宿命を抱えているのでUSBDockでAF精度を追い込みたいところ。

ピント面の色にじみ徹底的に補正してあり、ヌケとキレのあるポートレートレンズとなりそうだ。ちょっと写りすぎるかもしれない。

また、Artレンズとしては珍しくマウント部に簡易防塵・防滴用のシーリングを配置。耐候性のある珍しいArtレンズとなっている。さらに超音波モーターHSMは改良を加えられて高トルク・レスポンス。快適なフォーカシングを実現。

参考 記事・サイト

購入早見表

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海外サイトの評価

Photozone:グッジョブ!シグマ

ニコンFマウント用にてレビューしています。

外観

  • このレンズを箱から取り出してまず初めに気が付くのはその重量とサイズだ。これは以前に衝撃を受けたNIKKOR 105mm F1.4EやSIGMA 85mm F1.4 EX DGよりもさらに大きくなっている。
  • 鏡筒は複合素材と金属部品を組み合わせたもので、耐候性のシールが施されている。
  • 非常に幅広いフォーカスリングは滑らかに動作する。
  • フィルター径は86mmと大きく、高価なフィルターが必要になってくるだろう。
  • シグマはAFスピードが従来より30%向上したと主張しており、我々はAFスピードが静かで速い事を確認した。
  • 最新のNIKKORレンズと同様に電磁絞りとなっている。

描写

  • このレンズは実質的に歪曲がありません(0.1%)
  • 周辺減光はこのクラスとしては典型的であり、絞り開放では1.3段程度の減光がある。これは競合レンズよりも僅かに劣るものだが、F2まで絞ると急速に問題が減少する。
  • 中央と周辺部の解像力は絞り開放から既に非常に優れており、四隅に関しても優れた性能となっている。
  • F2.8以上に絞るとフレーム全域で非常に優れた性能を発揮する。
  • 絞ると僅かにフォーカスシフトがある。
  • センタリングの品質は良好で湾曲は小さい。
  • 倍率色収差は顕著に低く、これは実質的に皆無に等しい。
  • ボケは完璧では無いが非常に良好だ。
  • 玉ボケは僅かに色づきがあるものの、F2.8まで絞ると解消する。
  • 軸上色収差は手前が青、奥で緑色の色づきがある。これはF5.6以降はほとんど解消される。
絞り値(F) 1.4 2.0 2.8 4.0 5.6 8.0 11.0
解像力(中央) 3688 3901 4013 4007 3898 3738 3470
解像力(周辺) 3481 3554 3723 3748 3785 3678 3442
解像力(四隅) 3311 3370 3571 3648 3699 3667 3399
減光量(EV) 1.26 0.62 0.47 0.25 0.26 0.26 0.26
色収差 0.28 0.24 0.21 0.21 0.16 0.16 0.16

総評

このレンズは最高で、完結している。完全ではないにも関わらず、解像力はF1.4で驚くほど鮮明だ。F2.8~F5.6の間の画質には息をのむほどだ。

ボケは非常に滑らかだが、前ボケのエッジに粗を見つけるかもしれません。また、四隅の玉ボケは口径食によって猫の目のようになり、ボケには縞模様が発生する。

歪曲はほとんどなく、周辺減光はF2以降は問題ない。逆光時のフレア耐性も比較的ある。

シグマは「Artレンズ」のラインナップを初めて以来、我々はその品質に感銘を受けてきた。そして、このレンズではその認識を再確認しました。

従来のArtレンズとは異なり、防塵防滴シールを採用しAFは静かで高速だ。AF面では近接で改善の余地がある。

全ての結果を考慮すると、AF-S 85mm F1.4Gよりも遥かに優れていますが、ベンチマークはあるNIKKOR 105mm F1.4Eだ。シグマはこれに非常に近い所まできており、ラボテストにおける僅かな違いはポートレートには無関係だ。そして、このレンズはNIKKORのおよそ半値で同じ高品質を提供していると言うことだ。

グッジョブだシグマ、そして”強く推奨”する!

DPREVIEW:多くのカテゴリでGMを上回る性能、ただし重い

描写性能

  • 解像力…開放から非常にシャープなレンズであり、絞り過ぎると比較的早く回折現象の影響を受ける。最もシャープな絞り値はF4で、四隅まで均一な画質を得るためにはF5.6まで絞り込む必要がある。解像力について全体的なパフォーマンスは言葉で言い表せないほど印象的だ。
  • APS-C…上記のようにF4で最もシャープとなり、口径食や歪曲は事実上存在しない。
  • 色収差…倍率色収差は全ての絞り値において、全体的に並みはずれて良好だ。F4まで絞る事で僅かに低下する。
  • 周辺減光…絞り開放で四隅において2/3段の減光。これはF1.8まで絞る事で完全に解消します。
  • 歪曲…非常に良好に補正されており実質的に歪曲はありません。
  • 透過…このレンズのT値は1.8であり、これはF1.4よりも僅かに暗いことを示しています。
競合 FE85mm F1.4 GMと比べて

これは信じられない程シャープであり、理想的なパフォーマンスを持っています。このレンズに匹敵するレンズはソニーのFE 85mm F1.4 GMだろうか?

両方のレンズを比べると、シグマは中央の解像力だけでなく四隅に至る一貫性のある性能を持っています。どちらも中央の解像力はF4でピークに達し、シグマはさらにその解像力を四隅でも維持しています。GMの四隅は絞ってもF4ほど良くならないが、シグマはF5.6まで絞るとさらに少し向上する。

倍率色収差はどちらも全体的に良好だが、絞り開放時にシグマの方が性能が良い。

周辺減光は絞り開放時にシグマと比較してソニーGMの方が大きく減光している(GMは1.9EVで、Artは0.44EVの減光効果)。F1.8で完全に除去できるシグマに対して、GMはF4まで絞る必要があります。

透過率はGMが1.5でほぼ完ぺき。(シグマはT1.8)。歪曲は糸巻き型が少量発生しており、シグマの方が良好だ。

シグマ 85mm F1.4 Artはほぼ全てのカテゴリでGMを打ち負かしている。(解像力・口径食・歪曲・倍率色収差)。

相対的に最も目立つ違いは価格とサイズだ。GMが1800ドルであるのに対して、シグマは1199ドル。そして、シグマはGMと比べて大きく重い、具体的には311gも違いがある。

これは確かに重いレンズですが、現代の最高パフォーマンスを発揮する85mm単焦点であり、価格的にも安くお買い得。

総評

シグマ 85mm F1.4 Artはトップクラスの優れた解像力、ボケ、F1.4を含んだ素晴らしい画質です。

このレンズは過酷な逆光下において絞り開放で紫色と緑色のフリンジが発生しますが、F2.5まで絞ると完全に消えます。このレンズはこれまで見たポートレートレンズの中でベストパフォーマンスなレンズであり、この性能を考えると安価な価格で手に入れることが出来ます。

DxOMark:最高の85mm

テストボディはNikon D810 総合 解像力 歪曲 周辺減光 透過率 色収差
85mm F1.4 DG HSM A 50 36 0 -1.4 1.7 2
85mm F1.4 EX DG HSM 37 23 0.1 -1.4 1.6 6
Otus 1.4/85 48 33 0.2 -1.6 1.6 6
FE 85mm F1.4 GM
*テストボディはα7 RII
49 36 0.1 -1.9 1.5 3
Milvus 1.4/85 48 35 0.2 -1.3 1.7 3
SP 85mm F1.8 Di VC USD 45 36 0.1 -1.6 2.0 6
AF-S 85mm F1.4G 42 30 0.2 -1.8 1.6 7

一般的に大口径レンズでは実現が難しい、非常に高い均質な解像力を持っている。歪曲が問題になることはほとんどなく、倍率色収差は非常に低く抑えられている。

実際にこのレンズの欠点は何もなく、おそらく唯一挙げられるとしたら周辺減光があるくらいだろう。

先代の「EX DG」も少なくともこのレンズが登場するまでは、非常に高い性能を持つレンズでした。しかし、新しいArt85mmは全ての絞り値においてEX DGを凌駕します。さらに倍率色収差はこのような大口径レンズでは最良の補正と言えるでしょう。

Artレンズはハイエンドなレンズメーカーとしての地位を向上させるために役立ちましたが、その中でもこのレンズは最高のパフォーマンスです。高価ですが正当性のある価格です。

Lensrentals:85mmで最高のコストパフォーマンス

好きなところ

  • 外観と操作性がArtシリーズらしいところ
  • 優れた85mmかつ低価格
  • USBDockによる微調整

改善してほしいところ

  • 一見不必要な程度に、大きくて重い
  • 他のArtシリーズ同様、マットな黒色の外観は洗練されたモダンなデザイン。レンズは重いですが、プレミアムな素材で作られています。競合他社よりも大きくて重い。
  • フィルター径が85mmと大きく、私のワークフローではやっかいだと感じました(キヤノンレンズで77mmのフィルターで揃えているため)
  • ひょっとすると実施する必要がないかもしれませんが、AFの微調整が必要な人のためにステキなUSBDockが用意されています。
  • 最大の特徴はその光学性能で、このレンズはより高価な競争相手よりもシャープです。(85mmのベストなレンズをいくつか持っているので)私たちが比較したところ、競合他社よりも僅かに解像力が上回っています。
  • AF速度はキヤノン85mmLと比べて高速です。あまり多くの検証をしていませんが、最悪の場合でも競合他社と同程度。
  • このレンズはニコンやキヤノンの競合レンズよりも全体的にやや良好な結果である上に安価です。「プロ・ハイアマ」のマーケットでこのレンズほどコストパフォーマンスが良好なものはありません。

このレンズは疑問の余地なく素晴らしいレンズです。あなたが85mmのレンズをさがしているのならば、シグマのこのレンズが選択肢に挙がるのは明白です。EF50mm F1.2Lと比べて1/3段暗いですが、他の全てでこのレンズは上回っています。

CAMERA LABS:フレーム全体で優れた描写

Good

  • フルフレームで非常に良好な画質
  • 競合レンズと比較して最も滑らかなボケ
  • 耐候性
  • 静かで高速なAF

Bad

  • AFはUSBDockで調整が必要
  • AFの精度は非常に良くはません
  • 軸上色収差
  • 手ぶれ補正非搭載

この最新のArtレンズは無限遠でも通常の距離でも非常にシャープです。フルサイズの四隅においてもコマ収差は非常に小さく抑えられています。そして、とても柔らかいボケ味を持っています。

唯一の欠点はAFの精度と信頼性は自信を持って一貫した撮影に臨むには不十分です。これはボディ側の調整幅では利かないので、USBDockを用いて調整する必要があります。(ただし、我々の個体だけの問題かもしれません)

  • 85mm EX DGと比べて、周辺描写の面でとても優れています。周辺描写が気にならない場合はEX DGはコスパが良好であり一考するに値するレンズです。
  • Otus 85mmと比べて、周辺画質では上回っていますが中央の解像力では劣っています。また、色収差の補正はOtusが上手。しかし、Artは少し柔らかいボケを生成する事が可能です。ArtはOtusの1/3のコストで手にれる事が出来るので、明らかに価値を向上させています。
  • Nikon 85mm Gと比べて、軽いですがシグマよりも高価です。プラスチック製で品質はシグマに劣ります。軽いレンズが必要であればF1.4Gを、そうでなければシグマを選択します
  • SP 85mmは合理的な価格と手ぶれ補正を組み合わせたユニークなレンズです。Artは周辺描写で優っていますが、軸上色収差はやや劣ります。そして、レンズの造りとF1.4のボケでシグマが優れています。最高のボケと明るさが必要ならArtを、手ぶれ補正と軽量化が必要であればSPを。

ePHOTOzine:被写体をがっかりさせるほどシャープ

ポートレートのための柔らかい描写の古いレンズとは違い、これは絞り開放からシャープな近代的なレンズです。被写体をがっかりさせるほど強烈なシャープネスではありませんが、全体的にシャープです。

欠点は手ぶれ補正が非搭載、防塵防滴仕様ではない事です。
*補足すると、マウント部に簡易的な防塵防滴シーリングはありますが、耐候性に強いと謳うまでではなさそうです。

パフォーマンス

MTFチャートが凄まじい事になっています。フレーム全域でまさしく「均一な描写」であり、しかもそれが高水準でまとまっています。

さらに絞る事による描写に変化はあまりなく、絞り開放からすでにパフォーマンスが抜群の状態。

色収差は全体的に無いに等しく、見事に補正されています。

Flickr作例

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tradicion-colombiana-#2-1

レンズデータ

レンズ仕様

レンズ構成 12群14枚
最小絞り F16
フィルターサイズ φ86㎜
画角 28.6°
最短撮影距離 85cm
最大径 × 全長 Φ94.7mm × 126.2mm
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最大倍率 1:8.5

MTFチャート

85mmart-mtf

レンズ構成図

85mmart-lens

競合レンズ

85mm F1.4 EX DG HSM

85mm F1.4 EX DG HSM

Artシリーズに切り替わっていない単焦点として長く発売されていたEXシリーズ。

デザイン、光学設計ともにEX時代のそれに違いないが、光学性能は海外レビューサイトで非常に評価が高い。

Artシリーズが出たことで、こちらはディスコンとなってしまったが新品の在庫はまだ残っているようだ。価格も手ごろなのでArtほど高性能でなくてもいいのであれば、コストパフォーマンスの高い選択肢。

気になる点としては絞り開放時に、軸上色収差が発生しやすいこと。絞る事でかなり早期に解消する問題なので、あまり意識する必要はないと思う。比較的明るめの服装に乗りやすいので、撮影時にそれらしいポイントがあれば事前に確認しておいた方がいいだろう。

EF85mm F1.2L II USM

ef85mm-f1-2l-ii-usm

キヤノン純正の大口径単焦点。F1.4を上回るF1.2の明るさを誇る数少ないレンズだ。

ボケ量が大きく、ピント面からなだらかに溶け込むボケ味はまさに逸品。解像力はポートレートレンズとしては必要十分で「不必要に高解像」では無いので、被写体に優しい。

しかし、ユーザーの間からは「じゃじゃ馬」レンズとして乗りこなし甲斐があるとされている。それは、レンズの明るさの代償として図体が大きく1㎏超えの重量。さらにピント面の薄さとフォーカスシフトの問題を抱えている為、気難しいレンズと感じるシーンも多い。

また、中望遠単焦点としては価格がやや高価なため手を出しにくいのが現状。光学設計もやや古さを感じるようになってきており、開放からキレのある描写はあまり期待しない方がいいだろう。

AF-S NIKKOR 85mm f/1.4G

85mm14nikon

ニコンの中望遠単焦点としてはベストの選択肢。

価格がキヤノン85mmF1.2と差が無く、中望遠単焦点としては高価な部類。また、開放からピントの面のキレを要求すると、細部においてやや滲んでるかな?という印象。とはいえ、開けて柔らかく、絞ってシャープにと言うのであればバッチリ。

シグマArtの登場で存在意義を脅かされているが、AF性能と軽量さはまだまだ魅力的。ボケ味は受け取り方に個人差があるので、作例をしっかりチェックしてほしい。

SP 85mm F/1.8 Di VC USD (Model F016)

tamron-85mm-sp-18

タムロンの手ぶれ補正を搭載した中望遠単焦点。競合クラスとしてはレンズの明るさが一つグレードの低いものとなっているが、手ぶれ補正を活かしたスローシャッターが切れると考えるとシーンによっては便利さが上回る。

最新モデルらしく、諸収差を抑えた現代的な写りをする中望遠単焦点で、開放からピント面のシャープ・ヌケの良さは期待してもいい。Artと比べると解像力は落ちるかもしれないが、最新設計らしいヌケの良い写りとコストパフォーマンスのバランスはArtよりも良好。

過去の更新履歴

  • 2017.1.27:Lensrentalsのレビューを追加・一部抄訳して下部に追記
  • 2017.1.24:CAMERA LABSのレビューを追加・抄訳
  • 2016.12.1:価格.com レビュー(ニコン)・ダスティンアボットの作例・参考サイトにForcus Numeriqueを追加

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