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VILTROX AF 35mm F1.8 II EVO レンズレビューVol.5 ボケ編

「VILTROX AF 35mm F1.8 II EVO」のレビュー第五回 ボケ編を公開しました。

簡易的なまとめ

官能的な描写ではないものの、高性能なレンズらしい結果が得られます。色収差は良く補正され、ボケに縁取りがなく、フレーム周辺部まで安定。使い勝手のよい描写。

口径食は撮影距離によって少し目立ちますが、NIKKOR Zと同程度。過剰とは言えません。

While the images aren’t particularly sensual, the results are what you’d expect from a high-performance lens. Chromatic aberration is well-corrected, the bokeh has no fringing, and image quality remains stable all the way to the edges of the frame. The images are very user-friendly.
Vignetting is slightly noticeable depending on the shooting distance, but it’s on par with NIKKOR Z lenses. It’s not excessive.

*当ブログのレビューは冒頭に断りが無い限り、自費購入となっています。

VILTROX AF 35mm F1.8 II EVOのレビュー一覧

前後ボケ

綺麗なボケ・騒がしいボケとは?

綺麗なボケとは、輪郭が目立たず、背景がなめらかに溶けるような描写。被写体が背景から自然に浮かび上がり、見る人の視線を主題へ導きやすい。ポートレートや花の撮影で好まれることが多く、「柔らかいボケ」「なめらかなボケ」と表現される場合もある。

騒がしいボケとは、背景の輪郭や模様が強調されて見えるボケ。木の枝や葉、フェンスなど細かな模様が二重線になったり、ざわついた印象になったりする。背景が目立ちすぎるため、主題への視線が分散することがあります。

ボケの良し悪しは単純に明るいレンズほど優れるわけではなく、球面収差の補正状態やレンズ構成、絞り羽根の形状などによって変化します。また、撮影距離や背景との距離によっても印象は大きく変わります。

ボケの評価には好みも大きく関係。一般的にはなめらかなボケが高く評価されることが多いものの、被写体や作品の雰囲気によっては、少し騒がしいボケが独特の立体感や個性を生む場合もあります。そのため、ボケの質はレンズの性能だけでなく、写真表現の一部として捉えることが重要。

後ボケ

滲むような質感ではないものの、縁どりが弱く、滑らかな描写。色収差の影響も少なく、悪目立ちする部分のない使いやすいボケ質。

前ボケ

後ボケと質感に大差がない、ニュートラルな描写です。

玉ボケ

口径食・球面収差の影響

玉ボケとは、背景や前景にある小さな光源が、丸い光の円として写るボケ表現のこと。夜景のイルミネーションや木漏れ日、水面の反射などでよく見られる。一般的に、明るいレンズほど大きな玉ボケを作りやすく、背景を印象的に演出できるため、ポートレートやスナップ撮影で人気がある。

理想的な玉ボケは、円形で輪郭が目立たず、内部の明るさが均一な状態で。しかし実際にはレンズ設計の影響により、さまざまな特徴が現れることがある。例えば、輪郭が明るく縁取られた玉ボケは背景が騒がしく見えやすく、内部に同心円状の模様が現れるものは「玉ねぎボケ」と呼ばれる。

また、画面周辺では玉ボケが円形を保てず、楕円形や猫の目のような形に変形することがある。これは周辺部で光が一部遮られるためで、「口径食」と呼ばれる現象によるもの。

実写で確認

滑らかで綺麗な玉ボケですが、フレーム隅に向かって口径食の影響を受けます。影響度合いは過度ではなく、NIKKOR Z S-Lineと同程度。F2.8まで絞るとほぼ解消します。

ボケ実写

至近距離

最短撮影距離付近ではボケが大きく、滑らかで綺麗な後ボケ。色収差の影響は目立たず、口径食はボケのサイズから変形が目立たず許容範囲内。接写時も球面収差の変動が少ないため、コントラストが高く滲みの少ないボケ質となっています。

近距離

撮影距離が少し伸びても描写の傾向に変化はありません。口径食は少し目立つようになりますが、滑らかで綺麗なボケ質を維持しています。

中距離

さらに撮影距離が長くなると、隅の口径食が目立つようになります。それでも、全体的に滑らかで綺麗な描写に違いなし。四隅の問題は許容範囲内に収まっています。全体的にNIKKOR Z S-Lineと同程度。

ポートレート

全高170cmの三脚を人物に見立て、絞り開放(F1.8)で距離を変えながら撮影した結果が以下の通り。

フレームに全身を入れるような撮影距離の場合、フレーム端や隅の後ボケが少し騒がしく見えます。しかし、ボケが小さく悪目立ちする可能性は低い。

膝上くらいまで近寄ると、フレームの広い範囲で滑らかなボケが得られます。上半身やバストアップでほぼ完璧。

まとめ

官能的な描写ではないものの、高性能なレンズらしい結果が得られます。色収差は良く補正され、ボケに縁取りがなく、フレーム周辺部まで安定。使い勝手のよい描写。

口径食は撮影距離によって少し目立ちますが、NIKKOR Zと同程度。過剰とは言えません。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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