このページでは安原製作所のフルサイズミラーレス用交換レンズ「ANTHY 35mm F1.8」に関する情報を収集しています。
レンズデータ
参考サイト
購入早見表
ソニーE・キヤノンRF・ニコンZマウントに対応
レンズデータ
レンズ仕様
製品名 |
ANTHY35
|
焦点距離 |
f=35mm
|
開放F値 |
F1.8
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レンズ構成 |
7群9枚
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レンズマウント |
NIKON-Z
SONY-FE CANON-RF |
直径 |
72mm(フードを含む)
|
全長(注1) |
67mm Z
66mm E 64mm RF |
重さ(注2) |
427g Z
409g E 408g RF |
フィルター径 |
52mm
|
電気接点 |
なし(カメラを「レンズなしレリーズ可」に設定して撮影)
|
MTFチャート
レンズ構成図
関連レンズ
Canon RF
Nikon Z
Sony E
- Sonnar T* FE 35mm F2.8 ZA
- FE 35mm F1.8
- Distagon T* FE 35mm F1.4 ZA
- 35mm F1.2 DG DN
- 35mm F/2.8 Di III OSD M1:2 Model F053
- AF 35mm f/2.8 FE
- Loxia 2/35
- Voigtländer NOKTON classic 35mm F1.4 E-mount
- IBERIT 35mm F/2.4
海外の評価
Dustin Abbott
Yasuhara Anthy 35mm F1.8 RF Review
- キヤノンRFマウントのレンズはまだ少ない。純正レンズの多くは非常に高価であり、手ごろな価格設定のレンズが足りていない。
そんな時はサードパーティ製レンズの出番である。ここ最近ではサムヤンが「AF14mm F2.8 FE/RF」を、安原製作所がこのレンズをリリースした。 - このレンズは299ドルと非常にリーズナブルな価格設定であり、キヤノンRFマウントレンズで最も手ごろな価格だ。
- 外観はクラシカルなツアイスレンズと呼ぶにふさわしい雰囲気である。アルマイト加工処理が施された総金属製鏡筒だ。
- 金属製レンズフードを内蔵しており、スライドで格納したり展開することが可能だ。ロックすることは出来ないが、僅かな摩擦でズレるのを防いでいる。
- 金属製フォーカスリングは滑らかかつ適切に減衰している。約170°のストロークがあり、正確に操作することが可能だ。フォーカス時に数ミリ内筒が伸びるものの、回転することは無い。
- 絞りリングも優れたクオリティで正確なノッチが施されている。残念ながらノッチが動作するのは1段ごとだ。
- 電子接点が無いのでレンズ情報がカメラに記録されることは無い。つまり、EOS Rのフォーカスガイドを利用することは出来ない。
- 絞り羽根は9枚だ。絞ると角ばるものの、羽根の枚数が多いので円形を維持している。
- 電子接点と防塵防滴仕様が欠けているものの、美しいビルドクオリティのレンズだ。僅かなコストでこれほど素晴らしいビルドクオリティを実現しているのは驚きである。
- 周辺減光の影響が強いうえ、口径食の領域にマゼンダ・ブラウンの色被りが見られる。Nikon ZやSony FEでは見られない現象だ。状況によっては色被りは無視できる。
絞ることで減光は徐々に緩和するが、完全に無くなることはない。 - 明らかに暖色傾向となる。正確な色調を目指すうえでマイナスとなる要素だ。しかし、アナログ的な温かみのある外観でもある。
- 中央領域のシャープネスとコントラストは非常に良好だ。端に向かってソフトとなる。F2まで絞って劇的に改善しないが、F2.8まで絞ると明らかに改善する。
フレーム全体で優れた解像度とコントラストを得るにはF4まで絞る必要がある。F5.6まで絞れば四隅までシャープだ。 - 極端な収差量では無いが、軸上色収差がいくらか目に付く。
- 玉ボケはとても良好で美しい。「Planar T* 1.4/50」を彷彿とさせる描写だ。
- 逆光耐性は非常に悪い。状況によって奇妙な色被りが発生する。
- コマ収差はフレーム端で目立つ変形を確認できる。
- 初心者向けのレンズでは無く、光学的な異常を後処理する知識が必要だ。
現代的なレンズと比べて多くの光学的欠点を持つにも関わらず、個性豊かで楽しめるレンズだ。
逆光耐性の悪さ、暖色傾向、奇妙な口径食の影響があるものの、きちんとした設定で使えば豊富な色と良好なボケ描写を得ることが出来る。
一部のフォトグラファーはこの描写を好むだろうが、他の人は敬遠するだろう。今回のレビューや作例があなたの決定の手助けになれば幸いだ。
長所:クラシカルな美しいビルドクオリティ・特定の状況で豊かな発色・きちんと減衰されたマニュアルフォーカスリング・正確な絞りリング・素敵なボケ描写・肌の色調・絞り開放から良好な中央シャープネス・小絞りで全体的に優れたシャープネス・程よい価格
短所:RFマウントで奇妙な口径食の色被り・暖色傾向・逆光耐性が非常に悪い・軸上色収差がいくらか発生する・電子接点無し
Sony Alpha Blog
スペシャルな描写
- このレンズの他にも日本設計・製造でソニーAPS-C Eマウントレンズを生産している。このレンズは安原製作所初となるフルサイズ対応レンズだ。
- 電子接点の無いフルマニュアルレンズである。
・重量:409g
・価格:300ドル
・フィルター径:52mm
・全長:66mm
・直径:72mm
・絞り羽根:9枚
・最短撮影距離:29cm
・格納式円形レンズフード内蔵 - 総金属製の鏡筒でビルドクオリティは良好だ。
- フォーカスリングは十分な抵抗量を持ち、MF操作は非常に簡単だ。
- 絞リングはクリックを伴う。
- 格納式フードはこのレンズのビルドクオリティで唯一の欠点だ。少し遊びがあり、完全に調整されていない。
- シャープネス:α7R IV
・中央:F1.8(Good)-F2.8(Very good)-F4~F5.6(Excellent)-F8~F11(Very good)-F16(Average)
・四隅:F1.8~F2.8(Bad)-F4(Average)-F5.6(Good)-F8~F11(Very good)-F16(Average)
・手ごろな価格のレンズとしては6100万画素でも健闘している。2400万画素なら絞り開放から非常に良好だ。
・四隅は遥かに悪く、フレーム全体で一貫性のシャープネスを発揮するにはF8まで絞る必要がある。 - 歪曲は小さい。
- 周辺減光はF1.8で目立ち、F4で解消する。
- 色収差は目に見えるのでいくらか修正が必要だ。
- 逆光耐性は本当に悪い。
- 後ボケは非常に柔らかく心地よい。
- 玉ボケはとても丸く、絞ると角ばるが9枚羽根で良好な形状を維持している。
- 発色はとても良好で暖色傾向となる。
- 動画撮影でも良好な発色・シャープネス・ボケ描写となる。ただし、デクリック機構は備わっていない。
- ANTHYのコンセプトは光学性能の追求では無いため、ポートレートやストリートフォトなど芸術的な描写を求めているユーザーに適している。それを考慮するとF1.8から完全に実用的な描写だ。ただし、少しハロがありコントラストは完璧でない。F2.8まで絞ると本当に優れている。
ANTHY 35mm F1.8は嬉しい驚きのあるレンズだ。F1.8からシャープネスは良好だが、ハロの影響でコントラストは完全でない。F2.8まで絞ると本当に優れている。
ボケは実に美しく、まさに私好みのスペシャルな描写だ。
長所:F2.8でとても良好なシャープネス・小型・お手頃価格・とても良好な後ボケ・個性的でとても良好な発色・とても良好な玉ボケ・とても良好な動画時の描写・低歪曲
平凡:F1.8でコントラストが少し低下する・中程度の重量・良好なビルドクオリティ・F1.8で目立つ周辺減光(しかし、これが味となる)・フルマニュアルレンズ(電子接点なし)
短所:色収差・とても悪い逆光耐性・四隅のシャープネス
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