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キヤノン RF100-400mm F5.6-8 IS USM 徹底レビュー 完全版

このページではの交換レンズ「RF100-400mm F5.6-8 IS USM」のレビューを掲載しています。

管理人の評価

評価

条件付きながらコスパ良好

100-400mmクラスとしては最軽量・最小のズームレンズ。その代償として開放F値が一般的なレンズと比べて1段暗い点には注意が必要で、防塵防滴にも対応していない。
その一方で、光学性能は思いのほか良好で弱点は少く、オートフォーカスは非常に高速、そして手ぶれ補正は効果的。さらに純正レンズとしては手ごろな価格を実現しており、光量を十分に確保できるシチュエーションであればコストパフォーマンスの高いズームレンズとなる。

ポイント 評価 コメント
価格 同クラスでは手ごろな価格
サイズ 400mmズームとしては小型
重量 400mmズームとしては軽量
操作性 必要十分
AF性能 非常に高速
解像性能 ズーム全域で中央が良好
ボケ 広角側が騒がしい
色収差 まずまず良好
歪曲収差 中程度の糸巻き型
コマ収差・非点収差 広角側で目立つ
周辺減光 全域で少し目立つ
逆光耐性 良好
満足度 条件付きだがコスパ良好

RF100-400mm F5.6-8 IS USMのレビュー一覧

まえがき

2021年10月14日に「RF16mm F2.8 STM」と共に発表されたRFマウントの超望遠ズームレンズ。特筆すべきはレンズサイズと重量。EFマウントの「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」と比べ、全長が164.7mmと短く、重量は半分以下に抑えられ、非常に携帯性の良い400mmズームレンズに仕上がっている。その代償は開放F値の暗さに現れており、特に望遠端の400mmは開放F値が「F8」と非常に暗く、EFレンズと比べて1段もF値が大きくなっている点には注意が必要。

概要
レンズの仕様
マウント RF 最短撮影距離 0.88m
フォーマット フルサイズ 最大撮影倍率 0.41倍
焦点距離 100-400mm フィルター径 67mm
レンズ構成 9群12枚 手ぶれ補正 5.5段
開放絞り F5.6-8 テレコン 対応
最小絞り F32-45 コーティング SSC
絞り羽根 9枚
サイズ・重量など
サイズ φ79.5×164.7mm 防塵防滴 -
重量 約635g AF NanoUSM
その他 レンズフード別売り
付属品
レンズキャップ前後

手ごろな価格の小型軽量な超望遠ズームだが、意外にもテレコンバージョンレンズに対応している。このため、開放F値はF16と暗くなるが、800mm F16として使うことができる面白い仕様である。また、最大撮影倍率が0.41倍と高く、ちょっとしたマクロ撮影も可能となっている。テレコンを組み合わせることで最大0.82倍まで拡大が可能。
フォーカス駆動にはナノUSMを使用しており、高速かつ静かで正確な動作を期待できる。ただし、フォーカスリミッターを搭載していないので、大デフォーカスからの復帰は苦手。カメラ側の性能が求められる。

全長はRF24-105 STM2本分。大きなレンズに違いはないが、それでも400mmまでをカバーする望遠ズームレンズとしては明らかに小型軽量である。全体的な作りは「非L」シリーズらしいが、他のレンズと異なりコントロールリングとフォーカスリングが分離している点は評価したいポイント。

小型軽量で、さらに手ごろな価格の超望遠ズームだが、そのぶん光学性能には妥協が必要。MTFを見てすぐわかる通り、望遠側は高周波の実線と破線が極端に分かれているので、高解像はあまり期待しないほうがいいかもしれない。ただし、低周波は比較的安定しているので、実写でどのような結果が得られるのか興味深いポイント。

価格のチェック

売り出し価格は8万円ちょっと。100-400mmクラスの望遠ズームとしては安く、一眼レフ用レンズのサードパーティ製レンズに近い。当然ながら純正Lレンズと比べると段違いに安い。

RF100-400mm F5.6-8 IS USM
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レンズレビュー

外観・操作性

箱・付属品

RFレンズらしい黒を基調とした非常にシンプルなデザインの箱。Lレンズでは無いので、レンズ名に赤色は使われていない。レンズの製品画像がプリントされている面を除いて、基本的に黒と白のツートンカラーに仕上がっている。

レンズ本体はプラスチック製の仕切りで固定され、さらに緩衝材で包まれている。

レンズ本体の他に付属品は説明書と保証書のみ。レンズフードやケースは付属していない。レンズフードは別売りだが、「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」用のフードと互換性があるので、乗り換えならばフードを買い足す必要は無い。また、互換性のある社外製フードも数多く存在するので、入手が難しいということは無いはず。

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外観

外装は他のRFレンズと同じく高品質なプラスチックパーツを使用。外装に継ぎ目も見えて高級感は無いが、極端に安っぽい印象もない。質感は一眼レフ用レンズ「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」と比べて大差ないが、カラーリングは濃いブラックから薄いブラックに変わっている。
ズームリングの表面はゴム製で、フォーカスリングとコントロールリングはプラスチック製だが、表面の加工が異なるため触感で違いが分かる。

過度な装飾は見られず、必要最低限。表面の印字は「Canon」のロゴとCEマークなどに加工が施され、ピント範囲やシリアルナンバーなどは表面に直接プリントされている。ちなみに製造国はベトナム。

一眼レフ用レンズ「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」を横に並べてみるとこんな感じ。EOS Rに装着する際はさらにアダプターを利用する必要があるので、サイズはほぼ同じとなる。全長はEFレンズのほうが短いものの、手に取ってみると100gくらいの重量差があることに気が付く。(EFレンズのほうが重い)
キヤノンが意図しているのか不明だが、ズームリングとフォーカスリングの位置が似ているので、特に違和感もなく乗り換えることが出来ると思う。

ハンズオン

全長164.7mm、重量635gの望遠ズームレンズ。開放F値が暗いこともあるが、100-400mmクラスのズームレンズで最小・最軽量となるのは間違いない。カメラバッグの収納しやく、撮影機会を増やすことも強みとなる。

前玉・後玉

EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」と同じく67mm径のフィルターに対応。フッ素コーティングは施されていないので、汚れや水滴が付着する可能性があれば保護フィルターを装着するのも一つの手。特にレンズフードが付属していないので、フィルターの保護性は重要度が高い。

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レンズの手ぶれ補正ユニットは前玉付近に配置されており、通電していない状況では補正ユニットが固定されず、振動や重力で揺れているのが分かる。この状態で衝撃を加えると故障の原因となるかもしれない。

金属製レンズマウントは4本のビスで固定されている。周囲に防塵防滴用のシーリングは施されていない。後玉はエクステンダーとの互換性を確保するために、レンズマウントから少し奥に配置されている。後玉は、さらにズーム操作によって奥への移動する。

フォーカスリング

25mm幅のフォーカスリングは適度なトルクで滑らかに回転する。「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」と比べてトルクが少し重くなっているので、初めのうちは違和感があるかもしれない。
フォーカスリングのストロークはカメラ側の設定で変化する。「回転量に応じた移動量」を設定した場合、無限遠から最短撮影距離まで約3回転ほど操作する必要がある。細かい設定には有効だが、普通に付かう分にはストロークが長すぎて使い辛い。「回転速度に応じた移動量」の場合、素早く回転すると90度未満、ゆっくり回転しても180度ほど。適度なストロークで、素早い操作から微調整まで対応しやすい。

ズームリング

約65mmのズームリングには100mm・135mm・200mm・300mm・400mmの表示がある。100mmからの出だしのみ少し硬いが、他はズームレンジ全域で均質的で滑らかなズーム操作が可能。動画撮影で使えるほど滑らかな操作とは言い難いかもしれないが、静止画としては特に大きな問題は無いはず。

コンパクトなレンズだが、400mmまでズームすると、内筒が75mmほど伸びる。さらに大きなレンズフードを装着すると、最大長はそれなりに長い。

焦点距離ごとの開放F値

  • 100mm~117mm:F5.6
  • 118mm~155mm:F6.3
  • 156mm~258mm:F7.1
  • 259mm~400mm:F8

300mmを超える前に開放F値は既に「F8」と非常に暗くなっている。「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」と比べると全体的に1段暗く、シグマやタムロンのライトバズーカと比べてもかなり暗い。日陰や曇天、夕方、夜間で使用する場合はシャッタースピードやISO感度に妥協が必要となってくる。

コントロールリング

約10mmのコントロールリングを搭載。大部分のRFレンズと同じく、レンズ先端に搭載し、ローレット加工の感触も同じ。非Lレンズはフォーカスリング兼用も多いが、このレンズは分離しているので使いやすい。

スイッチ

AF/MFスイッチと光学手ぶれ補正用のオン/オフスイッチを搭載。さらに反対側にはズームリングを広角端100mmで固定するためのスイッチも搭載している。

レンズフード

前述したように「EF70-300mm F4-5.6 IS II USM」と共通のレンズフードを使用可能。装着時は全長はかなり長くなるので、収納時や携帯性は逆さ付けしておくのも一つの手。ただし、この場合はフォーカスリングやコントロールリングにアクセスできなくなる。

装着例

EOS R5に装着。少し長めのレンズだが、重量は「RF70-200mm F4 L IS USM」よりも軽く、長時間の手持ち撮影でも全く苦にならない。アダプター経由で「70-300mm」を使っている感覚で利用できると思う。100-400mmクラスとしては異次元の携帯性。

AF・MF

フォーカススピード

キヤノン独自の駆動方式であるナノUSMを使用。
この駆動方式を採用している他のレンズと同様、レスポンスが非常に良好で、そして非常に高速なAFである。接写から無限遠までの合焦時間は非常に短く、明るい環境であれば瞬間的に被写体に合焦するのは快適。ただし、望遠端の開放F値がF8と暗く、低照度ではパフォーマンスが急激に落ちる可能性がある。

ブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指す。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となる。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。
今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離と無限遠で撮影した結果が以下の通り。

広角側のフォーカスブリージングは極僅かで、素早くピントを操作しても気にならない。望遠側では画角変化が少し発生しているようにもみえるが、被写界深度が浅いので、問題となる場面は少ないはず。

精度

EOS R5と組み合わせている限り、特に大きな問題は見られない。

MF

前述した通り、回転量に応じたピント移動はフォーカスリングを操作する量は劇的に増加する。個人的には回転速度に応じた移動量で使うのがおススメ。どちらでも正確なピント操作は可能だと思う。

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:EOS R5
  • 交換レンズ:RF100-400mm F5.6-8 IS USM
  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

100mm

*最短撮影距離・撮影倍率の関係上、手持ちの解像力チャートで他の焦点距離と撮影倍率を合わせることが出来ない。このため、若干倍率が小さい状態で撮影している点に注意。

中央

絞り開放から4000を超える非常に良好な解像性能を発揮。実写を確認すると細部のコントラストが僅かに低く見えるが、全体像を見た際に気になることは少ないと思う。絞っても改善せず、むしろ絞り開放をピークとして低下してゆく。
F16までは安定した性能を得ることが出来るが、それ以降は回折の影響が強くなるので注意が必要。

周辺

中央と比べると、絞り開放の描写が少し甘め。F8まで絞ると大きく改善するので、全体をシャープに撮影したい場合はF8まで絞っておきたい。それ以降に大きな改善は見られず、F16まで性能を維持、F16以降の下がり方を含めて中央とよく似ている。

四隅

基本的には周辺部と同じ。極端な画質の破綻は無く、1段絞ると実用的な画質へと改善する。以降に大きな画質向上は見られないが、パフォーマンスはF16付近まで維持できる。

数値確認
中央 周辺部 四隅
F5.6 4406 2580 2511
F8.0 4118 3289 3441
F11 3751 3643 3441
F16 3725 3602 3449
F22 3176 2937 2930
F32 2387 2150 2242

135mm

中央

中央は絞り開放から4500を超える極めて良好な性能を発揮。絞って画質が改善することは無く、絞り開放F6.3がピークの状態。絞ると徐々にシャープネス・コントラストが低下するものの、F16付近までは良好な画質を維持しているように見える。

周辺

絞り開放の周辺部は100mmと同じく少し甘め。ただし、F8、F11と徐々に改善するので、近距離でシャープな結果を得たいのであれば最低でもF8まで絞るのがおススメ。ベストはF11~F16となるが、接写時にここまで絞ってシャッタースピードとISO感度のバランスを維持するのは難しいかもしれない。

四隅

周辺部と同じく絞り開放は甘めの描写で、F6.3の絞り開放は測定ソフトでの解析が不可能。周辺から1段遅れで改善し始め、F16でピークの性能に達する。とは言え、F16まで絞るとシャッタースピードやISO感度が維持出来ない場合が多いと思うので、落としどころはF11前後となる。

数値確認
中央 周辺部 四隅
F6.3 4745 2188
F8.0 4286 2915 2124
F11 3804 3422 2788
F16 3463 3355 3115
F22 2896 2901 2676
F32 2338 2012 2214
F36 2017 1955 1859

200mm

中央

広角側や望遠側と比べて絞り開放の数値が伸び悩み気味。と言っても非常に良好な性能であり、絞ることで4500に近い優れた結果を得ることが可能。F8をピークとして、F16付近まで実用的な画質を維持している。F22以降は回折の影響が強くなり、F32・F40は使いたくないレベル。

周辺

広角側と比べると幾分マシとなるが、それでも絞り開放はややソフト。絞ると徐々に改善し、F11付近でピークを迎える。

四隅

周辺部と同じく、広角側と比べると良好。絞って画質が改善する余地もあるが、改善速度が少し遅い。

数値確認
中央 周辺部 四隅
F7.1 3845 2708 2623
F8.0 4407 2972 2761
F11 4065 3432 3067
F16 3656 3259 3199
F22 2900 2762 2658
F32 2298 2019 2192
F40 1776 1887 1741

300mm

中央

再び絞り開放からピークの性能を発揮。4500に近い優れた結果を得ることができ、絞っても改善しない。やはりF16までは実用的な画質を維持し、それ以降は回折の影響が強くなる。手ごろな望遠ズームとしては良好な性能だと思う。

周辺

開放から3500に達する良好な性能を発揮。これと言って画質の粗は見当たらず、絞り開放から安心して使っていけると思う。F11まで絞ると4000近いパフォーマンスを発揮し、このレンズの周辺部としては最も良好な数値を叩き出す。

四隅

広角・中間域と比べると遥かに安定した画質。倍率色収差が僅かに見られるが、画質への影響は軽微で特に問題視する必要は無いと思う。この領域は絞っても改善することは無い。

数値確認
中央 周辺部 四隅
F8.0 4407 3491 3505
F11 4206 3828 3308
F16 3603 3538 2942
F22 2860 2906 2567
F32 2298 2090 2026
F45 1529 2059

400mm

中央

解像性能のピークはやはり絞り開放だが、最大値は300mmよりも低下している。とは言え、手ごろな価格の小型軽量な超望遠ズームの望遠端としては良好なパフォーマンスを維持しており、評価に値するものだと思う。

周辺

中央と比べて顕著な落ち込みは見られず、安定した画質を維持している。中央のみならず、広い範囲で良好な解像性能が得られる400mmは、野生動物や野鳥など以外に、風景・街など幅広いジャンルに対応できることを意味している。

四隅

数値こそ低下しているが、実写を確認するとまずまず良好な画質に見える。倍率色収差が発生しているので、測定ソフトに作用していると思われる。絞って画質が改善することは無いが、ボディ内補正やデジタルレンズオプティマイザで画質の改善は期待できるはず。

数値確認
中央 周辺部 四隅
F8.0 4021 3667 2493
F11 3859 3453 2781
F16 3340 2990 2571
F22 2582 2615 2513
F32 2195 2064 1997
F45 1371

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2021-10-29:晴れ
  • カメラ:EOS R5
  • 三脚:Leofoto LS-365C
  • 雲台:Leofoto G4
  • 露出:ISO 100 絞り優先AE
  • RAW:Adobe Lightroom Classic CC
    ・シャープネスオフ

100mm

光学4倍ズームの超望遠レンズとしてはまずまず良好に見える。ぱっと見では周辺部まで非点収差や色収差が少なく、風景撮影などパンフォーカスの撮影でも十分に満足のいく性能。ただし、等倍でチェックすると隅に向かって画質が低下していることが分かる。以下では絞り開放から3段絞りまでの詳細を等倍で確認する。

中央

絞り開放からシャープで、細部のディテールまで十分な再現性を備えているように見える。開放F値が暗く、回折が始まるまでの間隔が短いレンズにおいて、絞り開放の光学性能が高いのは重要。絞っても大きく改善しないが、1段絞る(F8)とハイライトのコントラストが僅かに改善しているように見える。2段絞り(F11)でもパフォーマンスは維持されているものの、3段絞る(F16)と回折の影響で僅かにソフトとなる。

周辺

絞り開放は中央と比べてディテールのコントラストが弱く、解像感で見劣りする。とは言え、極端な画質低下は見られず、全体的に見れば十分良好な性能だと思う。さらにカメラやDPP4出力時にデジタルレンズオプティマイザ(DLO)を適用することで最適な結果を得られる可能性が高い。F8まで絞ると少し改善するが、それ以上の改善は見られない。F11、F16でも同程度のパフォーマンスを得ることが出来る。

四隅

ピントの芯はハッキリと分かるものの、拡大してチェックすると甘い描写に見える。MTF曲線通り、非点収差は良く抑えているものの、全体的にパフォーマンスが低下しているのが原因か?1段絞ると画質に改善傾向が見られ、2段絞ると画質のピークとなる。

135mm

全体的に100mmよりも良好なパフォーマンスを発揮しているように見える。特に周辺部から隅の画質に安定感があり、積極的に絞り開放を使える印象あり。

中央

100mmと同じく絞り開放から良好なシャープネスを実現している。細部のコントラストが僅かに低い部分があると感じる場合はF8まで絞ると改善する。さらに絞っても顕著な改善は見られず、F8からF11付近まで画質ピークを維持。回折の影響が強くなるF16は絞り開放のF6.3よりも僅かに甘い。

周辺

100mmと比べて絞り開放から細部のコントラスト・シャープネスがどちらもしっかりとしている。十分満足のいく画質だが、F8まで絞るとコントラストがわずかに改善しているように見える。さらに絞っても顕著な改善は見られず、F8からF11付近まで画質ピークを維持。回折の影響が強くなるF16は絞り開放のF6.3よりも僅かに甘い。

四隅

中央や周辺部と比べると少し甘い画質となるが、それでも100mmの隅と比べるちと安定感がグッと増しているように見える。F8まで絞るとマイクロコントラストが僅かに改善し、細部の解像感も良好となる。F11~F16で顕著な改善は見られない。

200mm

135mmと同じく、中央から隅まで、しっかりとした解像性能を発揮している。絞り開放F値は「F7.1」と暗いが、開放から安心して使える性能だと思う。

中央

傾向は100mmや135mmと同じ。良好なシャープネス・コントラストだが、1段絞るとハイライトの滲みが解消して解像感が増している。ピークはF8で、F11~F16にかけて徐々にパフォーマンスが低下している。

周辺

基本的な傾向は中央と同じ。絞り開放から良好な性能だが、1段絞るとコントラストが改善する。ピークはF8で、F11~F16にかけて徐々にパフォーマンスが低下している。

四隅

僅かに非点収差や倍率色収差の影響が見られるものの、十分良好な光学性能に見える。絞ってもあまり改善しないが、敢えて言えばF8前後がピークの画質と言える。

300mm

絞り開放が「F8」となるズーム望遠域。中央は思ったよりも健闘しているが、周辺部・隅は画質が苦しくなっているように見える。

中央

200mmまでと比べるとコントラストが少し低下しているようにも見えるが、基本的に誤差の範囲であり、十分良好な画質と言える。F11まで絞るとコントラストが僅かに改善してピークの画質となる。F16~F22は回折の影響が明らかに発生するので、出来ることならば避けたい。

周辺

シャープネスは悪く無いように見えるが、コントラストはあまり良くない。絞ると僅かに改善するものの、顕著な画質改善は期待しないほうが良い。このあたりはDLOの効き目が良いので、積極的に活用していきたい。

四隅

極端な描写の甘さは無いが、非点収差のような像の甘さが見られ、さらに倍率色収差もいくらか残存している。画質が破綻しているわけでは無いので、DLOやレンズ補正などを組み合わせることで良好な結果を得ることが可能。絞りによる画質改善は期待できない。

400mm

驚いたのが中央画質。これと言った画質の低下が見られず、十分良好な結果を得られているように見える。古い一眼レフ用の70-300mmと比べると遥かに良い。周辺部や隅の画質も悪くない結果であり、画像処理次第では絞り開放から十分に使える結果だと思う。

中央

ピークのシャープネスは低下しているかもしれないが、これと言った描写の甘さが見られず、コントラストもしっかりとしている。シャープネスをオフにしたRAWでこの結果が得られているので、ボディ内出力のJPEGであれば欠点を感じない描写だと思う。(若干、線が太いと感じるかもしれないが)
絞りによる改善効果はほとんど無いので、被写界深度の調整以外でF8以降を使う必要性を感じない。

周辺

よく見ると、少し甘い。それでも等倍でシビアなチェックをしなければ、(4倍ズームの望遠端としては)かなり良好な画質だと思う。コントラストは少し低いが、ピントの芯はしっかりとしている。倍率色収差の影響が見られるので、ベストな結果を得るには補正が必須だと思われる。
絞りによる改善効果はほとんど無いので、被写界深度の調整以外でF8以降を使う必要性を感じない。

四隅

300mmと同じく、やはり非点収差や倍率色収差の影響が見られる。それでも極端な描写の甘さは見られず、画像処理次第では実用的な画質が得られる可能性あり。絞ると周辺減光は改善するものの、シャープネスやコントラストで大きな改善は得られない。

撮影倍率

最大撮影倍率が「0.41倍」と優れている一方、焦点距離によって倍率のバラつきが大きい。特に100mmは撮影距離が長く、最大撮影倍率が低いので、多くクローズアップシーンで「寄り切れない」と感じると思う。400mmで0.41倍の撮影倍率が得られるのは凄いが、被写界深度が浅く、被写体ぶれや手ぶれを抑えるシビアなシャッタースピードを求められる点に気を付ける必要がある。

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレーム四隅に現れる色ずれを指す。絞り値による改善効果が小さいため、この問題を解決するにはカメラボディでのソフトウェア補正が必要。ただしボディ側の補正機能で比較的簡単に修正できるので、残存していたとして大問題となる可能性は低い。特にミラーレスシステムでは後処理に依存する傾向がある。

参考:Wikipedia 色収差

100mm

非点収差は見られるが、色収差の影響は僅か。

135mm

基本的に100mmと同じく、色収差の影響は極僅かに抑えられている。

200mm

広角側と比べると色収差の影響が僅かに強くなっている。とは言え、画質に影響を及ぼすような収差の量ではなく、簡単に補正可能。

300mm

200mmからさらに収差が強くなっている。大きな問題では無いが、場合によって周辺部にちらつきを感じるかもしれない。そのような場合は色収差補正を適用することで簡単に補正することが出来る。

400mm

色収差は300mmと同じか少し強い。やはり大問題となるような収差ではないが、場合によっては補正が必要だと思う。

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれを指す。ピントの手前側は主にパープルフリンジとして、ピントの奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差と考えられる。簡単な後処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えて欲しいところだが、大口径レンズでは完璧に補正できていないことが多い。

軸上色収差を完璧に補正しているレンズはピント面のコントラストが高く、パンチのある解像感を期待できる。

参考:Wikipedia 色収差

100mm

絞り開放では僅かに軸上色収差の影響が残っている。補正の難しい収差だが、この量が問題となるシーンは限られているはず。1~2段絞るとほぼ解消する。

135mm

100mmよりも少し強めの色収差が発生。大きな問題とはならないが、場合によってはボケなどに色づきが発生する可能性あり。やはり1~2段絞ると改善する。

200mm

引き続き軸上色収差の影響は残る。悪い補正状態では無いが、場合によってピント面のコントラストに影響する可能性はあるかもしれない。

300mm

広角・中間域と比べると色収差の影響が穏やかとなる。絞り開放から色収差の影響が僅かで、無視できる水準。1段絞るとほとんど解消する。

400mm

300mmと同じく、絞り開放からほとんど影響が見られない。良好な補正状態と言える。

前後ボケ

綺麗なボケ・騒がしいボケとは?

ボケの評価は主観的となりがち。個人的には「滲むように柔らかくボケる」描写が綺麗と評価し、逆に「急にボケ始めたり、ボケの輪郭が硬い」描写は好ましくないと感じる。ただし、感じ方は人それぞれなので、ひょっとしたら逆のほうが好ましいという人がいてもおかしくない。
参考までに「滲むボケ」「輪郭の硬いボケ」のサンプルを以下に示す。

描写傾向の違いは主に球面収差の補正状態によって変化し、前後どちらかのボケが柔らかい場合はもう片方のボケが硬くなる傾向がある。
特殊な方法として「アポダイゼーション光学素子」などを使って強制的に滲むボケ描写を実現しているレンズも存在する。

実写で確認

前後のボケ質に大きな違いは見られない。滲むように柔らかいボケでは無いが、極端に悪目立ちはしないように見える。ピント面の直前直後に僅かな色収差の影響が見られるものの、やはり極端に悪目立ちする描写ではない。

玉ボケ

口径食・球面収差の影響

ここで言う「口径食」とはレンズ口径がボケへ影響していることを指す。
口径食が強いと、フレーム四隅のボケが楕円状に変形したり、部分的に欠けてしまったりする。この問題を解消するには絞りを閉じるしか方法が無い。しかし、絞ると羽根の形状が見えてしまう場合もあるので状況に応じてF値を変化させる必要あり。

逆に口径食の影響が少ないと、絞り開放から四隅まで円形に近いボケを得ることが出来る。これは玉ボケに限った話ではなく、一般的な四隅のボケ描写の質感にも繋がる。口径食が強いと、ボケが小さく感じたり、場合によってはボケが荒れてしまう場合もある。
できれば口径食の小さいレンズが好ましいが、解消するには根本的にレンズサイズを大きくする必要がある。携帯性やコストとのバランスを取る必要があり、どこかで妥協が必要。

球面収差の補正が完璧では無い場合、前後のボケ描写に差が発生する(前後ボケのレビューで示した通り)。この場合はどちらかが滲みを伴う滑らかな描写になり、反対側で2線ボケのような硬い描写となってしまう。

100mm

玉ボケには少し縁取りがあり、同時に軸上色収差の影響があるものの、内側の描写に大きな問題は見られない。隅には口径食の影響があり、これを完璧に解消するにはF11付近まで絞る必要がある。

135mm

基本的には100mmと同じ傾向。100mmと比べると最短撮影距離が短く、撮影倍率も高いことから、より大きなボケを得ることが出来る。口径食は比較的穏やかで、1段絞るとほぼ解消する。

200mm

広角側と比べて玉ボケの縁取りが弱くなり、色収差の影響も少なくなる。さらに口径食の影響も少ないことから、全体的に見栄えの良いボケ。もしもボケを重視する場合は200mm以上の焦点距離を使うと良いかもしれない。

300mm

200mmと同傾向だが、口径食がやや強めに発生する。これを改善するには1段ほど絞りたいところ。

400mm

全体的に300mmと同じ傾向。

ボケ実写

その1

至近距離では被写界深度が浅いこともあり、暗いレンズながらボケを大きくすることが可能。全体的に滑らかな描写で特に大きな欠点は無い用に見える。また、多少絞るくらいで背景のボケが小さくなることは無い。

その2

撮影距離が長くなると、当然ながらボケが小さくなる。まだ十分なボケ量を得ることが出来るものの、隅は口径食の影響が目立つ場合があるかもしれない。

その3

撮影距離が長くなると、ボケが小さくなり、さらに縁取りが少し目に付くようになる。こうなると被写体に集中し辛くなり、イマイチぱっとしない写真になってしまうかもしれない。

球面収差

135mm

作例を見る限りでは前後に極端ば描写の違いは見られない。玉ボケの縁取りが強く、色収差の影響も残っているので、場合によって騒がしい後ボケと感じる可能性あり。

200mm

基本的には135mmと同様の補正状態だが、色収差の影響は少し少なくなっているように見える。ボケの縁取りは同程度。

300mm

広角側・中間域と比べると玉ボケ内側の描写が綺麗に見える。前後のボケ質はこれまで通りムラが無い均質な描写。

400mm

これまでと比べると、ボケの縁取りに少し差があるように見える。後ボケはより滑らかとなり、前ボケは少し硬調。

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに歪んでしまうことを指す。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすい。主に魚眼効果と似た形状の「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれる。

参考:Wikipedia 歪曲収差

比較的補正が簡単な収差だが、「陣笠状」など特殊な歪みかたをする歪曲は手動での補正が難しい。この場合はレンズに合わせた補正用プロファイルが必要となる。

100mm

穏やかな糸巻き型歪曲が残っている。直線的な被写体を撮影しない限り無視できる程度だが、場合によっては補正が必要となる。

135mm

100mmと同程度の糸巻き型歪曲。

200mm

広角側と同程度の糸巻き型歪曲。

300mm

短い焦点距離の場合と同じ程度で、望遠側で収差が増大していない。

400mm

300mmと同じく、望遠ズームで収差が強くなりがちな望遠端としては良く抑えられているように見える。特に手ごろな価格の超望遠としては優れている。

周辺減光

周辺減光とは?

周辺減光とは読んで字のごとく。フレーム周辺部で発生する不自然な光量落ちを指す。中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となる傾向。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生する。

ソフトウェアで簡単に補正できる現象だが、露出不足を後処理の補正(増感)でカバーするため、ノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景で高感度を使う場合はノイズが強く現れる可能性あり。

100mm(最短撮影距離:無限遠)

ピント距離に関わらず、絞り開放で中程度の周辺減光が発生する。これをLightroomで手動補正するには「+60」ほどの補正値が必要。デジタル補正を適用する場合は多少のノイズ増が発生する可能性あり。(特に高ISO感度)
影響はF8まで絞るとほとんど解消するので、風景撮影で問題となる状況は少ないと思う。

135mm(最短撮影距離:無限遠)

無限遠側で少し強めに発生するが、どちらも100mmと比べると影響は小さい。手動補正の場合は「30~40」の補正値で修正できる。やはりF8まで絞ると光学的に周辺減光を抑えることが可能。

200mm(最短撮影距離:無限遠)

135mmよりも改善。手動補正の場合は「20~30」の補正値で修正できる。F8まで絞ると改善するが、無限遠では僅かに影響が残る。

300mm(最短撮影距離:無限遠)

200mmと比べて無限遠側が少し重め。最短撮影距離は「20」の補正値で解消するが、無限遠は「40」の補正値が必要となる。F11まで絞ると改善するが、無限遠では僅かに影響が残る。そもそも開放F値が大きいうえ、周辺減光の影響でセンサーに届く光量はさらに少なくなる。

400mm(最短撮影距離:無限遠)

ズーム中間域と比べると重めの光量落ちが発生。最短撮影距離での影響はわずかだが、無限遠側は影響する範囲が広く、全体的に暗めに写る。ただし、手動補正時の補正値は300mmとほぼ同じ。

コマ収差

コマ収差・非点収差とは?

コマ収差・非点収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないことを指す。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日など、明るい点光源で影響を受ける場合あり。この問題は後処理が出来ないため、光学的に補正する必要がある。

参考:Wikipedia コマ収差

絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞ることが出来ず、光学的な補正が重要となる。

100mm

絞り開放で収差の影響があるものの、大きな問題ではない。絞ると徐々に改善する。

135mm

100mmと同程度。

200mm

広角側と比べて良好な補正状態に見える。

300mm

200mmと同じ。

400mm

300mmと同じ。

逆光耐性・光条

100mm 中央

思っていたよりも良かった。
もちろんゴーストはゼロではないものの、フレアによるコントラスト低下は目立たない。絞ってもフレアの影響は良く抑えられている。

100mm 隅

中央と同じく逆光耐性は良好。手ごろな価格の超望遠ズームとしては評価できるパフォーマンスに見える。僅かにゴーストが発生しているものの、影響は軽微で無視できるレベル。小絞りでもゴーストが顕在化することは無い。

400mm 中央

100mmと同じく、この価格帯の超望遠ズームレンズとしては良好。強い光源をフレーム内に入れても、フレアを良く抑えているように見える。

400mm 隅

中央と同じく良好な逆光耐性。フレア・ゴーストは良く抑えられている。

光条

絞り羽根は9枚で絞ると18本の光条が発生する。
このレンズではF11~F16付近で光条が発生し始め、最小絞り付近で最大化する。非常にシャープで綺麗な光条に見えるが、F22~F45(シャッタースピードや解像性能が犠牲となる)の非常に大きな絞り値が必要となるので、役に立つシーンは少ないと思われる。

まとめ

良かったところ

ココがおすすめ

  • 手ごろな価格設定
  • 小型軽量
  • ビルドクオリティが良好
  • 独立したコントロールリングを搭載
  • エクステンダー対応
  • 滑らかに回転するズームリングとフォーカスリング
  • オートフォーカスが非常に高速
  • ズーム全域で中央解像がとても良好
  • 望遠側の高い撮影倍率
  • 倍率色収差補正が良好
  • 軸上色収差が穏やか
  • 望遠側のボケが滑らか
  • フレアの影響が少ない
  • 絞った際の光条が綺麗

このレンズで第一の強みは携帯性。70-300mmを少し長くした程度のサイズで気軽に持ち出せる100-400mmの存在感は強い。カメラバッグへの収納性もよく、カメラバッグを含めてシステムサイズをグッと抑えることが出来るのはありがたい。本当に70-300mmのような感覚で扱うことが出来るレンズ。

小口径ながら光学性能はしっかりとしており、特に中央部はズーム全域で良好なパフォーマンスを維持している。さらに望遠側では0.41倍の高い撮影倍率でハーフマクロに近いクローズアップ撮影が可能。手ぶれ補正の効果が高いので、接写時も安定して撮影することができる。
フォーカス駆動にはナノUSMを使用しているので、静止画では応答性が高く、電光石火のAFが期待できる。動画撮影では滑らかで静かなフォーカスが役に立つと思う。

悪かったところ

ココに注意

  • 防塵防滴に非対応
  • レンズフードが別売り
  • 開放F値が非常に暗い
  • 三脚座に非対応
  • フレーム隅の画質が少しソフト
  • 広角側の低い撮影倍率
  • 広角側のボケが騒がしい
  • 中程度の糸巻き型歪曲
  • 無限遠の周辺減光が目立つ
  • ゴーストが発生しやすい

三脚座や防塵防滴非対応、そしてレンズフード別売りは価格を考えると許容範囲内。光学性能で大問題と感じるポイントは無い。ただし、使い勝手の面で言えば「変動が大きい撮影倍率」により、広角側で寄り切れない場合が多いと感じる。望遠側は撮影倍率が高いものの、400mmのクローズアップ撮影は被写体やシチュエーションを選ぶので少し使い辛い。出来れば広角側で最大撮影倍率が高いと良かった。

光学的な弱点は接写時における隅の画質低下や、広角側のボケ質などを挙げることができる。どれも致命的な弱点とは言えないので、過度に心配する必要は無いと思う。糸巻き型歪曲や周辺減光はカメラやソフトで補正が可能。

総合評価

満足度は95点。
思っていたよりも実用的な100-400mmズームレンズだった。サイズと価格の代償として、もう少し光学性能が低くなると考えていた。しかし、実際にはEOS R5と組み合わせても実用に耐えうる画質であり、効果的なオートフォーカスや手ぶれ補正もレンズの評価を底上げしている。

携帯性が高いうえに撮影倍率も良好なので、様々な被写体で使い勝手の良いレンズ。もちろん、広角側で撮影倍率が低くなる点は気を付ける必要があるものの、それを考慮しても魅力的な基本性能を備えている。

歪曲収差や周辺減光はデジタル補正の依存度が高めで、RAW現像時に補正が必要と感じる場面はあると思う。しかし、例えばAdobe Lightroom Classic CCは2021年11月時点で、このレンズのプロファイルに対応していない。社外製RAW現像ソフトを使う場合は注意が必要だ。

全体的に見て、条件付きではあるもののコストパフォーマンスの高い100-400mmと考えている。もちろんサイズやコストに問題がなければ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」を手に入れたほうが幸せになれるかもしれない。しかし、そうでない場合は、手ごろな価格で400mmの超望遠ズームを体験できる選択肢として、面白い存在になると思う。強くおススメできるレンズ。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

 

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