2022年3月10日付けでシグマの気になる特許出願が公開。「28-70mm F2.8 DG DN」を想定したようないくつかの実施例に加えて、「18-50mm F2 DC DN」のような実施例が一つ混じっています。
概要
- 【公開番号】P2022038820
- 【発明の名称】大口径ズームレンズ
- 【出願日】2020-08-27
- 【出願人】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ- 【課題】デジタルカメラやビデオ用のレンズに好適な、諸収差が良好に補正された、迅速なフォーカス動作が可能な、小型の大口径ズームレンズを提供する。
- 【0015】
本発明は、上記課題に対し、ポジティブリード型のズームレンズをベースになされたものであり、デジタルカメラやビデオ用のレンズに好適な、諸収差が良好に補正された、迅速なフォーカス動作が可能な、小型の大口径ズームレンズを提供することを目的とする。実施例1
- 焦点距離:28.45-67.89
- F値:2.99-3.05
- 画角:77.14-33.45
- 像高:21.63
- 全長:116.93-135.55
実施例2
パラメータは実施例1と似ているので割愛
実施例3
パラメータは実施例1と似ているので割愛
実施例4
- 焦点距離:18.50-48.50
- F値:1.94-2.10
- 画角:77.86-31.58
- 像高:14.20
- 全長:115.36-137.89
実施例1~3までは「28-70mm F2.8 DG DN」を連想させるパラメータのレンズとなっていますね。レンズ構成図を見る限りでは実施例3が実用化された光学系に最も近いように見えますが、どの実施例にしても完全には一致していません。
実施例4は像高からAPS-C用と思われ、広角18mmから中望遠50mmまでを開放F値 F2でカバーする大口径ズームレンズとなっています。現行「18-50mm F2.8 DC DN」よりも1段明るく、ボケが大きくなり、低照度でも利用しやすい面白い光学系となっています。
レンズ構成を見ると、18-50mm F2.8 DC DNとよく似ています(100%合致するわけではない)。ひょっとしたら、実用化されたレンズの検討段階ではF2ズームも選択肢の一つだったのかもしれませんね。ただし、F2.8ズームが登場したいま、F2ズームが日の目を見る可能性は低そうです。
個人的な見解として、シグマはAPS-Cで大口径を追求せずにコンパクト・低価格化を目指したのは正解だったと思うのですよね。光学性能も歪曲収差以外は非常に良好で、気に入っています。この調子で広角ズームや望遠ズームも期待したいところですが、APS-Cユーザーの期待する価格帯・サイズを実現できるのか難しそうですねえ。
18-50mm F2.8 DC DN 管理人レビュー
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