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シグマ 18-50mm F2.8 DC DN 徹底レビュー 諸収差編

シグマ「18-50mm F2.8 DC DN」のレビュー第五弾を公開。今回は色収差や歪曲収差など、焦点距離ごとの収差をチェックしています。

18-50mm F2.8 DC DNのレビュー一覧

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレーム四隅に現れる色ずれを指す。絞り値による改善効果が小さいため、この問題を解決するにはカメラボディでのソフトウェア補正が必要。ただしボディ側の補正機能で比較的簡単に修正できるので、残存していたとして大問題となる可能性は低い。特にミラーレスシステムでは後処理に依存する傾向がある。

参考:Wikipedia 色収差

実写で確認

18mm

フレーム周辺部には僅かに倍率色収差が残存している。これは絞り値全域で発生しており、解消することは無い。このため、収差が気になる場合はカメラ側の補正機能か、後処理で修正する必要がある。幸いにも影響は軽微で、簡単に修正することが可能。

24mm

18mmと比べると、僅かに収差が少なくなっている。テストショットでは補正無しでも問題無い水準だが、コントラストの強度によっては少し目立つかもしれない。どちらにせよ、この収差は簡単に修正することが出来る。

28mm

24mmと同じく、倍率色収差はとても穏やか。僅かに残っているものの、問題と感じることは無い。

35mm

24mmや28mmと比べて、さらに収差が小さくなっているように見える。補正無しでも全く問題なし。

50mm

35mmと同じように見えるが、パッと見は少しちらつく程度の収差を感じる。

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれを指す。ピントの手前側は主にパープルフリンジとして、ピントの奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差と考えられる。簡単な後処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えて欲しいところだが、大口径レンズでは完璧に補正できていないことが多い。

軸上色収差を完璧に補正しているレンズはピント面のコントラストが高く、パンチのある解像感を期待できる。

参考:Wikipedia 色収差

実写で確認

18mm

ピント前後にわずかな色付きがあるものの、影響は軽微で無視できるレベル。2~3段絞ると完全に抑えることが可能。

24mm

18mmと比べると遥かに目立つ収差が発生している。強いコントラスト環境下では場合にとってピント前後に影響を受ける可能性あり。影響はF5.6まで残り、F8まで絞るとほぼ解消する。

28mm

24mmよりさらに強めの優さが発生する。風景撮影などで、絞り開放のコントラストが低く感じたら軸上色収差を疑ったほうが良いかもしれない。やはりF5.6までは残存しているので、コントラストを最大化したいのであればF8まで絞るのがおススメ。

35mm

28mmと同じく色収差は目立つ。

50mm

望遠端でも軸上色収差の傾向は同じ。ボケを作りやすい焦点距離だが、場合によってボケに色が付き、少し騒がしくなるかもしれない。

球面収差

18mm

前後のボケ質に大きな違いは見られず、良好な補正状態であることが分かる。軸上色収差の影響が残っているのは惜しい。

24mm

基本的には18mmと同じだが、前ボケの縁取りが僅かに強くなっている。

28mm

24mmの傾向が28mmでさらに強くなる。前後のボケ質にわずかな違いが発生しており、特に前ボケは少し硬いと感じる場合があるかもしれない。

35mm

ズーム後半ではさらに球面収差の影響が強くなる。撮影距離によってはボケが騒がしくなる場合あり。また、軸上色収差の影響が明らかに強くなっている。

50mm

明らかに補正不足で、前後のボケ質に顕著な違いが見られる。これはボケの実写テストでも明確に現れており、特に50mmでボケが小さくなる場合には注意が必要だ。

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに歪んでしまうことを指す。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすい。主に魚眼効果と似た形状の「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれる。

参考:Wikipedia 歪曲収差

比較的補正が簡単な収差だが、「陣笠状」など特殊な歪みかたをする歪曲は手動での補正が難しい。この場合はレンズに合わせた補正用プロファイルが必要となる。

実写で確認

18mm

中程度の樽型歪曲。小型軽量化のあおりを受けて、もう少し強い収差が残っていると想像していたが、思いのほか良好に見える。この程度の補正であれば、画質への影響は軽微のはず。

24mm

非常に穏やかな樽型歪曲。補正なしでも問題はない。

28mm

24mmと同じく非常に良好な補正状態。

35mm

中間域を超えると歪曲収差は糸巻き型へと変化する。影響は穏やかで特に大きな問題は見られない。

50mm

35mmと同程度の穏やかな糸巻き型歪曲。直線的な被写体でなければ補正の必要性は低い。

コマ収差

コマ収差・非点収差とは?

コマ収差・非点収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないことを指す。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日など、明るい点光源で影響を受ける場合あり。この問題は後処理が出来ないため、光学的に補正する必要がある。

参考:Wikipedia コマ収差

絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞ることが出来ず、光学的な補正が重要となる。

実写で確認

18mm

絞り開放で僅かに残存しているものの、影響はほとんど無い。良好な補正状態と言える。

24mm

基本的には18mmと同じ傾向だが、少し非点収差が強いようにも見える。

28mm

広角側と比べるとコマ収差の影響が少し強い。とは言え、大きな問題ではなく、1段絞ると抑えることが可能。

35mm

全体的に28mmと似ている。

50mm

35mmと同じ傾向。コマ収差に関して大きな問題は見られない。

今回のまとめ

注意すべきは歪曲収差と軸上色収差。歪曲収差は想像していたよりも影響が小さいものの、それでも未補正の18mmは目立つ樽型歪曲となり、35mmや50mmでは穏やかな糸巻き型歪曲が目に付く。自然風景なら問題ないかもしれないが、直線的な人工物が入る時は補正を適用しておきたいところ。

軸上色収差は特に標準~望遠域で目立つ。実写で目立つシーンはそう多くないものの、前景や後景にハイライトが混じる場合は気を付けたほうが良いかもしれない。歪曲収差と異なり後処理の難しい収差なので、出来るだけ撮影時に対処しておきたいところ。

倍率色収差は穏やかなうえに簡単に補正できるので、基本的に意識しなくてもOK。ハイコントラストなシーンでは少し目に付くかもしれないが、それでも現像ソフトなどでボタン一発で修正ができる。
コマ収差を修正することは出来ないが、影響はズーム全域で軽微で、点光源の再現性を追求しない限り問題は感じないはず。周辺部の(コマ収差に由来する)コントラストやシャープネスを改善する意図ならば2~3段絞ると効果的。

全体的に見て、小型軽量な大口径ズームとしては良くまとまっているように感じる。このサイズ・重量に加えて、手ごろな価格を実現しているのだから凄い。

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