2022年1月21日付けで富士フイルムの気になる特許出願が公開。レンズ構成やパラメータを見る限りでは「XF18mmF1.4 R LM WR」用の特許に見えます。光学的に歪曲や倍率色収差を補正している模様。
概要
- 【公開番号】特開2022-16016(P2022-16016A)
- 【公開日】令和4年1月21日(2022.1.21)
- 【発明の名称】撮像レンズおよび撮像装置
- 【出願日】令和2年7月10日(2020.7.10)
- 【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社- 【課題】良好な光学性能を有する撮像レンズ、およびこの撮像レンズを備えた撮像装置を提供する。
実施例1
- 焦点距離:17.90
- F値:1.44
- 画角:78.6
- 像高:14.2
実施例のレンズ構成図やパラメータから「XF18mmF1.4 R LM WR」用の特許出願と思われます。フォーカスに使うレンズ群も同じですね。新しい光学設計のレンズとしては比較的大きなフォーカスレンズ群のように見えます。DCコアレスモーターよりもトルクの小さいリニアモーターを使用していますが、複数のリニアモーターを組み合わせることで大きく重いフォーカスレンズの駆動に対応している模様。
収差図を見る限りでは非点収差や接写時の球面収差がいくらか残っているものの、歪曲収差や倍率色収差は綺麗に補正しているようです。ミラーレス用のレンズは傾向が逆となる場合(光学的に球面収差や非点収差を補正し、歪曲収差や倍率色収差はデジタル補正に依存)が多く、珍しい光学設計に見えます。この結果はLenstipなどのテスト結果通りと言えそうです。
レビューサイトのテスト結果通り、周辺部に向かって非点収差の影響がピント全域で残っているようなので、フレーム全体の均質性はあまり期待しないほうが良さそう。どちらかと言えばF1.4レンズらしく絞り開放を使ったボケ描写重視の設計に見えます。とは言え、細かいことを抜きにすれば、全体的に良好な解像性能と感じるかもしれません。Flickrのレンズ専用ページには700点を超えるユーザー投稿が公開されているので参考にしてみると良いでしょう。
富士フイルム「XF18mmF1.4 R LM WR」交換レンズデータベース
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