24mm F2 DG DNは小型軽量ながら優れたシャープネス

Amateur Photographerがシグマ「24mm F2 DG DN | Contemporary」のレビューを公開。Contemporaryラインの小型レンズながら優れた解像性能をビルドクオリティを備えていると高く評価しています。

Amateur Photographer：SIGMA 24MM F2 DG DN I CONTEMPORARY REVIEW

外観・構造：

11群13枚構成の光学設計には2枚のSLDガラスと1枚のFLDガラス、そして2枚の非球面レンズを使用している。絞り羽根は9枚の円形絞りだ。

フィルターサイズは62mmである。

外装はアルミニウム合金製で、レンズマウントは真鍮製の総金属筐体だ。Contemporaryライン以上の高級感がある。

エルゴノミクスに基づいた設計だが、エッジが角ばっており、人によっては不快と感じるかもしれない。

レンズのラベルはエッチングのうえでペイントしている。見事な作りだ。

防塵防滴は部分的である。この点でContemporaryラインだ。

前面には撥水性・撥油性のあるコーティングが施されている。

一般的なプラスチックレンズキャップのほかに、マグネティック金属キャップが付属する。

USB Dock UD-11と互換性がある。
（訳注：ライカLマウント版のみ）

ソニーαカメラに装着する際はとても硬かった。

レンズフードは珍しく金属製だ。この価格帯のレンズとしては珍しく、高級感のあるフードである。逆さ付けも可能だ。

携帯性：

サイズは70×74mmで重量は360gだ。

質感を得るには十分な重量だが、中型のボディと組み合わせて重く感じることはない。

操作性：

金属製の絞りリングを搭載。F2からF22まで操作可能で、Aポジションも利用できる。

絞りリングはクリックタイプで、クリックレスに移行することはできない。

フォーカスリングは良好なグリップで心地よい操作性だ。滑らかに回転する。

側面にはAF/MFスイッチがあるがAFLボタンはない。

フォーカス：

最短撮影距離は24.5cmだ。

ステッピングモーター駆動を採用しており、静かで高速なAFを実現している。

低照度でも比較的素早くピント合わせが可能だった。

非常に低照度で接写時にAF速度が低下する。

手ぶれ補正：

光学手ぶれ補正は非搭載だが、ボディ側の手ぶれ補正を利用できる。

解像性能：

特に中央はF2から非常に良好だが、隅は少し絞らないと中央ほどシャープではない。

絞ると全体的にシャープとなり、F4~F5.6でピークだ。フレーム隅も改善する。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

見栄えのいいボケを得られるが隅に向かって口径食の影響が見られる。

色収差：

カメラ側の色収差補正をオフにしても色ずれを見つけるのが難しい。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

未補正の場合は樽型歪曲が発生するものの、補正後は問題ない。

周辺減光：

未補正の場合は周辺減光が目立つ。

カメラ側の補正をオンにすると心配する必要は無い。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

逆光耐性はとても見事だ。

明るい光源をフレームに入れた場合のみフレアが発生する。その場合でも少し調整すれば問題を回避できる。

絞ると18本の光条となる。

総評

他のレンズと比較して価格が安いとは言えないが、そのぶん、品質やデザインには十分な価値がある。さらに優れたレベルのシャープネスを実現している。シグマが目指したのは、コンパクトでありながら高品位な画質を実現することだ。補正前は周辺減光があるものの、これは設計思想の一部であり、ソフトウェアで簡単に補正でき、レンズの小型化にも貢献している。

ビルドクオリティは素晴らしく、期待以上の品質でレンズに高級感を与えている。比較的コンパクトなサイズと明るい絞りで、大きさや重さを気にせずに気軽に持ち歩けるレンズだと思う。絞りリングとAF/MFスイッチは、レンズの触感をより高めており、マニュアル操作をしたい方には嬉しいポイントだ。このレンズの高級感はContemporaryラインとしては、予想外のメリットと言える。

長所：
・総金属製のビルドクオリティ
・快適な絞りリング
・F2
・比較的軽い
・比較的小さい

短所：
・未補正の場合に周辺減光
・部分的な防塵防滴

とのこと。
適度な絞り値とサイズの24mm単焦点レンズですね。全体的に評価が高く、欠点は補正が可能な周辺減光と歪曲収差くらいでしょうか？他のレビューサイトの評価も高く、この上の選択肢となると2倍高価なFE 24mm F1.4 GMしか選択肢がありません。さらに手が届きやすい価格設定もあり、24mmのレンズを検討している人にとって最有力候補となるはず。Amateur Photographerでは言及していませんが、コマ収差や非点収差も良く抑えられている模様。夜景や星空の撮影にも適しているようです。

シグマ 24mm F2 DG DN | Contemporary 交換レンズデータベース